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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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今やアルテタ戦術の絶対的な主軸…現地記者が語るガブリエウ・マガリャンイスの強みと弱点。

インターナショナルブレイクが終わり、いよいよプレミアリーグが再開します。29節の注目カードは、マンチェスター・シティVSリヴァプール、ニューカッスルVSマンチェスター・ユナイテッド。昨季までの2強の激突と、TOP4を争うチームのシックスポインターです。

3位から8位までが7ポイント差のTOP4争奪戦と、12位から降格ゾーンまで3ポイント差の残留バトルが盛り上がるなか、優勝争いもエキサイティングです。本日開催のアーセナルVSリーズも、見逃せない試合のひとつです。プレミアリーグ6連勝のガナーズが順当に勝ちそうですが、「背中を痛めたウィリアム・サリバがリタイア」というニュースが気になります。

プレスカンファレンスでCBの状態を問われたアルテタ監督は、「背中のケガは、進行の仕方や部分的な負荷を考慮しなければならず、トリッキー」と語っています。サリバ欠場、冨安シーズンアウトとなれば、センターの守備はホールディングに託すしかありません。

2人のDFを一気に失った今、注目したいのは、最終ラインを束ねるガブリエウ・マガリャンイスです。ノースロンドンで3年めとなる25歳のブラジル人は、2500万ポンドという移籍金が嘘のようなパフォーマンスを披露しています。プレミアリーグ通算86戦10ゴール。今季は全試合出場で、86分にキヴィオルをデビューさせた前節のクリスタル・パレス戦までフルタイムでした。

「テレグラフ」のサム・ディーン記者は、「パッション、コミットメント、リーダーシップ、そして泥くさいディフェンディングへの愛。ミケル・アルテタが必要とするものをすべて持っている」と絶賛しています。闘争心、厳しいチェック、ビルドアップ、得点力…記事が称賛するポイントに共感しつつ、私が最も推したいのは戦術の遂行力です。

今季のアーセナルにとって、ガブリエウの存在がいかに大きいかを痛感したのは、ヨーロッパリーグラウンド16のファーストレグ、アウェイのスポルティングCP戦でした。彼が出場したのはラスト19分。凄さを実感したのは、キヴィオルがプレイしていた71分でした。中央に絞ってパスワークを仕切るジンチェンコが成立しているのは、6番のフォローがあるからでしょう。

キヴィオルはいい選手ですが、アルテタ戦術におけるCBとしては、ガブリエウの競争相手ではありません。左サイドに出張ってスペースを埋めつつ、時に鋭い縦パスで前線を動かすプレイは、ボールを前に進める意識が高いを好む彼の真骨頂です。彼を見ていると、アルテタ監督が左利きのCBにこだわり、夏にリサンドロ・マルティネスを獲ろうとしていた理由がよくわかります。

「ピッチの上ではチームとともに成長し、舞台裏では真のリーダー。英語もかなり上達し、今ではテレビ局のインタビューに英語で答えるほどだ。隣にいる若いCB、ウィリアム・サリバの成長にも欠かせない存在となっている」

プレイだけでなく、人間力も称える「テレグラフ」の記者は、ひとつだけ不満があるようです。「時折、スイッチが切れてしまう」。ノースロンドンダービーで献上したPKや、マン・シティ戦とフラム戦のボールロストは、なかなかいいDFで終わるか、ワールドクラスと呼ばれるようになるかの分かれ目になると指摘しています。

昨季プレミアリーグでイエロー7枚、レッド1枚だったガブリエウは、2022-23シーズンはイエロー4枚のみ。自らのプレイをコントロールできているのですが、ELを含む5枚のうち、3枚が勝っている試合の追加タイムというのは気になるところです。残り10試合は、冷静にファイトしていただきましょう。チームに代役がいない絶対的な存在であることを、常に忘れずに。


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