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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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シャビ・アロンソが残留宣言…若き指揮官に理解を示したユルゲン・クロップ、気になる2つの言葉。

「先週、バイエル・レヴァークーゼンの監督を続けるという決断をクラブに伝えた。とてもいいミーティングだった。すべての選択肢をしっかり吟味し、最適な決断を下そうとした。そして今、ここが私にとって最高の居場所、コーチとして成長できる場と感じている。まだ若いコーチだけど、正しいところにいると実感しないといけないね。支えてくれた経営陣とクラブに感謝している」

シャビ・アロンソのファイナルアンサーは、バイエルンでもリヴァプールでもなく、レヴァークーゼンでした。続投を決断した最大の理由は「人」でしょう。ホッフェンハイムとのホームゲームを控えたプレスカンファレンスで、さまざまな憶測にピリオドを打った後の言葉には、スタッフとサポーター、選手たちに対する感謝の気持ちが溢れていました。

「いえるのは、ひとつだけ。若いマネージャーは、とてもうまくいっているクラブにいたいものだ。私も同じような状況で、同じようなことをした。後悔はしていない。それが、今いえることのほとんどすべてだ。シャビは素晴らしい仕事をしている。レヴァークーゼンはいいチームだし、団結しているのだろう」

ドイツ発のニュースがイングランドに届き、ユルゲン・クロップ監督がシャビ・アロンソの決断についてコメントを求められたのは、アンフィールドで開催されるブライトン戦を前にしたプレスカンファレンスです。ブンデスリーガで首位に立つ若き指揮官に理解を示した名将は、その直後に重要なひとことを残しています。

not every year is like that

毎年、そうとは限らない…。2012年の夏、ドルトムントを率いてブンデスリーガを連覇したクロップ監督は、ケニー・ダルグリッシュの後釜を探していたクラブのオファーを断っています。しかしその3年後、ブレンダン・ロジャースを解任したレッズが再度チャレンジ。ドルトムントの仕事を終えていた彼の2度めの返事は、イエスでした。

2015年10月の歴史的な出来事について、結論だけ伝えると、クロップ就任を熱望していたリヴァプールが大願成就したように感じられます。しかしこのとき、レッズの本命はカルロ・サンチェロッティだったともいわれています。ハリー・レドナップがポロリとこぼした話の信ぴょう性はともかく、ひとついえるのは、両者にとって絶好のタイミングだったということです。

シャビ・アロンソの残留宣言を受けて、現地メディアは次なる候補について憶測を続けています。マイケル・エドワーズCEOとリチャード・ヒューズSDは、本命と目されているスポルティングCPのルベン・アモリムにコンタクトを取るのでしょうか。実績を重視するなら、ベンフィカでリーグ制覇を果たしたロジャー・シュミットも有力候補です。

ブライトンのデ・ゼルビと、ランスのフランク・エズはタイトルがなく、レッズに黄金時代をもたらした偉大な指揮官の後は、荷が重いのではないでしょうか。アモリムの契約解除条項は1280万ポンド、デ・ゼルビは1200万ポンド。クロップからの継承がスムーズに進みそうなアモリムは、選手との距離が近いといわれており、適任に感じられます。

シャビ・アロンソの報を聞いたクロップ監督は、もうひとつ気になるコメントを残しています。「彼がレヴァークーゼンに残ったのは、まだ早すぎると思ったからじゃない?」。リスボンにやってきて、ちょうど4年。クロップのブンデスリーガ連覇も4年めでした。2度めのリーグ制覇に近づいている39歳のアモリムにとって、リヴァプールは早すぎるのか、ベストタイミングか…


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