2024.04.28 リヴァプールの話題
【West Ham×Liverpool】両者ともにディテールは語らず…サラーはなぜクロップに抗議したのか?
「There’s going to be fire if I speak」。ウェストハム戦を2-2で終え、ロンドンスタジアムから去ろうとしたモー・サラーは、インタビューの要請を断っています。「話せば、火事になる」。ピッチサイドに姿を現したのは79分、マイケル・アントニオの同点ゴールの直後でした。クロップ監督に声をかけられたエースは感情的になり、見かねたダルウィン・ヌニェスに引き離されました。
「ドレッシングルームで話した。もう終わった話だ」。多くを語らなかった指揮官は、サラーも前向きになっているのかと問われると、「そう感じている」と付け加えて、やりとりを打ち切っています。あまりにも遅かった出番に憤っていたのか。指揮官の問いかけが気に入らなかったのか。真相が明らかになるとしても、苦しいシーズンを終えた後でしょう。
ELでアタランタに0-3で敗れた後、プレミアリーグで1勝1分2敗。サラーがフルタイム出場したクリスタル・パレス戦とマージーサイドダービーは、いずれもノーゴールで敗れています。直近の国内と欧州の6試合のうち、3試合は途中出場。こんなことは、今までありませんでした。4月に入ってからPK2発しか決めていない彼の不調も、優勝争いから脱落した理由のひとつでしょう。
ウェストハム戦は、最近のチームの課題が凝縮された一戦でした。先制されたのは43分。ルーカス・パケタのパスをインターセプトした遠藤航がクリアし切れず、こぼれ球を足元に収めたボーウェンのシュートがファン・ダイクの足に当たり、アリソンが右に弾き出すビッグセーブでしのいだ直後でした。失点の原因は明確。集中力の欠如です。
左からのショートコーナーがクドゥスに渡った瞬間、ゴール前にいたレッズの選手は7人。ハマーズは4人で、頭数は揃っていたのですが、相手の動きを見ているプレーヤーはひとりもいませんでした。クロスが遠藤航の頭上を越えてボーウェンに届くと、ガクポは競り負け、後ろにいたクアンサーは無力でした。
1-2としてからの同点ゴールも、最近の守備の弱点が露呈した失点でした。アーノルドのクリアを叩いたエメルソン・パルミエリの強烈なボレーを、アリソンが左に飛んでセーブすると、ロバートソンからのアタックをカットされ、ルーカス・パケタが右サイドのボーウェンに預けます。対峙したロバートソンは間合いを詰められず、あっさりカットインを許してしまいました。
この瞬間、ファン・ダイクはボーウェンの突破に備え、遠藤航の後方をカバーしていたのですが、セントラルMFがカットしようとしなかったため、フリーでクロスを上げられてしまいました。ファン・ダイクがサイドに引き出されると、中央のマークがズレるのは、アタランタ戦のスカマッカのゴールシーンと同じです。DFの間に入ったマイケル・アントニオはフリーでした。
指揮官に苛立ちながら、ピッチに立ったサラーはシュートゼロ。同時に入ったダルウィン・ヌニェスは、ボールタッチ4回とパス1本というプアなスタッツを残しただけでした。前線の決定力不足も、不振に陥った理由のひとつです。40分にカットインからのシュートをニアポストに当てたルイス・ディアスは、左から突破した69分のチャンスもGKに足でブロックされています。
48分の同点ゴールは、ロバートソンからパスを受けたルイス・ディアスがリターンを通し、SBのボレーをアレオラが弾き切れず。65分の2点めは左からのCKで、クリアの落下点にいたガクポのボレーがオグボンナ、ソーチェク、アレオラと次々に当たるピンボールのようなゴールシーンでした。いいときのレッズなら、3点めをゲットして悠々と勝ち切っていたはずです。
86分のCKをニアで合わせたガクポのヘッドと、ファーにこぼれたボールを叩いたフラーフェンベルフのボレーは、ゴール前にいたエメルソンが冷静にクリア。右からサラーがスプリントした89分のカウンターは、ダルウィン・ヌニェスの落としを受けたエリオットのミドルがクロスバーにヒットしました。
リードを守り切れなかったリヴァプールは、クロップ監督のラストシーズンを3位で終えることになりそうです。トッテナム、アストン・ヴィラ、ウルヴスと続く残り3試合で、サラーのスーパーショットを見ることができるでしょうか。不穏な空気が漂ったあのシーンは、ペップとデブライネの間でもよく勃発するハイテンションゆえの激昂だと信じたいのですが…。
「ドレッシングルームで話した。もう終わった話だ」。多くを語らなかった指揮官は、サラーも前向きになっているのかと問われると、「そう感じている」と付け加えて、やりとりを打ち切っています。あまりにも遅かった出番に憤っていたのか。指揮官の問いかけが気に入らなかったのか。真相が明らかになるとしても、苦しいシーズンを終えた後でしょう。
ELでアタランタに0-3で敗れた後、プレミアリーグで1勝1分2敗。サラーがフルタイム出場したクリスタル・パレス戦とマージーサイドダービーは、いずれもノーゴールで敗れています。直近の国内と欧州の6試合のうち、3試合は途中出場。こんなことは、今までありませんでした。4月に入ってからPK2発しか決めていない彼の不調も、優勝争いから脱落した理由のひとつでしょう。
ウェストハム戦は、最近のチームの課題が凝縮された一戦でした。先制されたのは43分。ルーカス・パケタのパスをインターセプトした遠藤航がクリアし切れず、こぼれ球を足元に収めたボーウェンのシュートがファン・ダイクの足に当たり、アリソンが右に弾き出すビッグセーブでしのいだ直後でした。失点の原因は明確。集中力の欠如です。
左からのショートコーナーがクドゥスに渡った瞬間、ゴール前にいたレッズの選手は7人。ハマーズは4人で、頭数は揃っていたのですが、相手の動きを見ているプレーヤーはひとりもいませんでした。クロスが遠藤航の頭上を越えてボーウェンに届くと、ガクポは競り負け、後ろにいたクアンサーは無力でした。
1-2としてからの同点ゴールも、最近の守備の弱点が露呈した失点でした。アーノルドのクリアを叩いたエメルソン・パルミエリの強烈なボレーを、アリソンが左に飛んでセーブすると、ロバートソンからのアタックをカットされ、ルーカス・パケタが右サイドのボーウェンに預けます。対峙したロバートソンは間合いを詰められず、あっさりカットインを許してしまいました。
この瞬間、ファン・ダイクはボーウェンの突破に備え、遠藤航の後方をカバーしていたのですが、セントラルMFがカットしようとしなかったため、フリーでクロスを上げられてしまいました。ファン・ダイクがサイドに引き出されると、中央のマークがズレるのは、アタランタ戦のスカマッカのゴールシーンと同じです。DFの間に入ったマイケル・アントニオはフリーでした。
指揮官に苛立ちながら、ピッチに立ったサラーはシュートゼロ。同時に入ったダルウィン・ヌニェスは、ボールタッチ4回とパス1本というプアなスタッツを残しただけでした。前線の決定力不足も、不振に陥った理由のひとつです。40分にカットインからのシュートをニアポストに当てたルイス・ディアスは、左から突破した69分のチャンスもGKに足でブロックされています。
48分の同点ゴールは、ロバートソンからパスを受けたルイス・ディアスがリターンを通し、SBのボレーをアレオラが弾き切れず。65分の2点めは左からのCKで、クリアの落下点にいたガクポのボレーがオグボンナ、ソーチェク、アレオラと次々に当たるピンボールのようなゴールシーンでした。いいときのレッズなら、3点めをゲットして悠々と勝ち切っていたはずです。
86分のCKをニアで合わせたガクポのヘッドと、ファーにこぼれたボールを叩いたフラーフェンベルフのボレーは、ゴール前にいたエメルソンが冷静にクリア。右からサラーがスプリントした89分のカウンターは、ダルウィン・ヌニェスの落としを受けたエリオットのミドルがクロスバーにヒットしました。
リードを守り切れなかったリヴァプールは、クロップ監督のラストシーズンを3位で終えることになりそうです。トッテナム、アストン・ヴィラ、ウルヴスと続く残り3試合で、サラーのスーパーショットを見ることができるでしょうか。不穏な空気が漂ったあのシーンは、ペップとデブライネの間でもよく勃発するハイテンションゆえの激昂だと信じたいのですが…。
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
コメントを残す