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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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「プレミアリーグで最も過小評価されている」フィルミーノの素晴らしいスタッツをチェック!

Firmino is underrated(フィルミーノは過小評価されている)」。いわれてみれば、リヴァプ―ルのエースストライカーの価値を表現するのが難しいのは確かです。ジェイミー・キャラガーさんが「マンデー・ナイト・フットボール・エクストラ」で主張したのは、ロベルト・フィルミーノのチームに対する貢献度の高さでした。公式戦19ゴール、プレミアリーグ11ゴールのストライカーは、ゴール&アシストという前線の選手が最初に注目される数字だけをチェックすれば、「超一流ではないが優秀なストライカー」といった評価が妥当でしょう。

同僚のモー・サラーは21ゴール&6アシスト、ハリー・ケインはアシストはひとつしかないものの、22発でプレミアリーグの得点王争いのトップを快走。ケヴィン・デブライネは7ゴール11アシストと、中盤の選手のなかでは最も高い数字を誇っています。25試合11ゴール5アシストのフィルミーノは、12ゴール5アシストのルカクにひとつ足りず、スターリングやアグエロ、サネなどマン・シティの前線の選手たちと比べても見劣りします。

これに対してジェイミー・キャラガーは、「もしフィルミーノのゴールがゼロでも、クロップは代わりを務められる選手を見つけられないのではないか。オフ・ザ・ボールの動きがいい。クロップは、フィルミーノがチームにもたらしたものは誰も再現できないと評価しているはずだ」とコメント。モー・サラーをうまくサポートしており、巧みなパスとポジショニングで相手の守備陣を持ち場から引き離していると絶賛しています。何よりも素晴らしいのは、総合的な仕事量です。守備に関するスタッツを見れば、フィルミーノが他のストライカーに比べていかに仕事の範囲が広いかは一目瞭然です。

プレミアリーグにおけるタックル数40は、ラカゼットの2倍、モラタの4倍、ルカクの8倍という絶対的なアドバンテージ。インターセプト14本は、前線の選手ではジョルダン・アイェウ、リシャルリソンに続く3位で、TOP6のストライカーたちの2倍以上となる数字です。90分あたりのスプリント数76も脅威的。ルカクは44、ハリー・ケインは42と遥かに及ばず、「彼の前線からのプレスで始まる今のチームの戦い方を、クロップはこよなく愛していると思われる」というキャラガーの言葉には深くうなずくしかありません。

代えが利かないレッズの9番について、クロップ監督が不在の際の穴埋めを考えるとすれば、潜在能力が高いドミニク・ソランケを育てるのがいいのではないかと思いつつ、その道のりの険しさにため息が出ます。これだけ個性が際立った選手は、なかなか出てこないでしょう。ご本人のポテンシャルの高さもさることながら、その才能を十全に発揮させているクロップ戦術の素晴らしさも、併せてリスペクトされるべきではないかと思います。プレミアリーグで2番めにゴールが多いクラブは、チャンピオンズリーグ出場権を確保することができるでしょうか。フィルミーノ、サラー、マネという再現不可能なユニットを続行させたければ、欧州最高峰の大会のチケットは必須アイテムでしょう。明日は、ファン・ダイク、ララナ、デヤン・ロブレンらを譲ってくれた太っ腹セインツとのアウェイゲーム。前線からの強烈なプレスとショートカウンターを堪能させていただければと思います。

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“「プレミアリーグで最も過小評価されている」フィルミーノの素晴らしいスタッツをチェック!” への8件のフィードバック

  1. どーん より:

    ユナイテッドファンの僕からするとここ最近リバプールで一番怖かったはコウチーニョでもマネでもサラーでもなくフィルミーノでした。
    コウチーニョのミドルはデヘアが基本止めてしまうし、マネはユナイテッド戦は怪我で欠場していたのかあまり印象に残っていないし、サラーはフィルミーノの次に怖かったものの、ペナルティエリア内に入ってくることは少なかったのでマシでした。
    しかしながらフィルミーノは攻撃時には上手く動いてCBを引きつけてスペースを作るし、足元も上手いのでちょっとした浮き玉もピッタリトラップしてチャンスメイクまたはシュートを打ってくるし、なんといってもうちの守備陣やボランチがボールをもたもた持っている時に強烈なタックルでボールを奪いに来るので脅威でした。
    フィルミーノがいなかったらリバプールの怖さはかなり軽減されると言っても過言では無いと思います。

  2. タムコップ より:

    レッズファンとして思い当たるのは、「よりテクニカルなカイト」ですね。
    プレイスタイルはかなり異なりますが、フィルミーノレベルの選手が前線でハードワークしてくれるのを観ると胸が熱くなります。
    更にスプリントの回数もさる事ながら、味方を使うのも使われるのも上手いですし、ボックス内での落ち着きもあるので、今後より「大一番での勝負強さ」を身につけてくれれば、と非常に期待してます!

  3. グッチ より:

    体格的にCFとしては難しいと当初は思っていましたが単純なハイボール以外は巧みに収めますし(周りが拾えるように零す?)、ボール回収の基準点を押し上げつつビルドアップも支えるため「フィニッシュ以外が100点かつゴールも問題無く奪える選手」という印象です。ハードワーク×利他精神に加えて足元も安心なので中々代わりは見つからないかなぁと思います。

  4. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    ロジャーズ時代はプレミアで過ごすのは難しいかなと思いましたが、クロップの元で一気に花開いた感じがします。個人的にはボビーのファンなのでこの様な記事は嬉しいです。ありがとうございました!

  5. Motsuki909 より:

    間違いなくリヴァプールの守備は、フィルミーノがスイッチを入れてますよね。日本代表の矢野貴章や岡崎慎司がDFW等と表現される事がありましたが、フィルミーノこそ正しくDFWだと思います。彼の存在は凄まじく大きい。セレソンの選手らしくトリッキーながらも、あれだけチームの為に走れる選手は替えが利きません。それだけに疲労の蓄積が心配です。

  6. xof ybot より:

    先日のスパーズ戦でもフィルミーノのプレスは効いてましたね
    前半は危なっかしくDFラインでパスを回していたスパーズが、後半は素直にロリスまで下げる事を選択していたのもプレスの影響力を存分に感じる事実です。
    前線からのプレスでファーストディフェンスを担う役割としては岡崎慎司も思い浮かびますが、彼も派手な特徴はないながらもその辺りの影響力を評価されている選手ですね

  7. Motsuki909 より:

    間違いなくリヴァプールの守備は、フィルミーノがスイッチを入れてますよね。日本代表の矢野貴章や岡崎慎司がDFW等と表現される事がありましたが、フィルミーノこそ正しくDFWだと思います。彼の存在は凄まじく大きい。セレソンの選手らしくトリッキーながらも、あれだけチームの為に走れる選手は替えが利きません。それだけに疲労の蓄積が心配です。

  8. プレミアリーグ大好き! より:

    色々なスタッツを並べても、ここで欲しいって時に点を決めてくれるストライカーでない限りタイトルをもたらす事はできないんですよね。まあそんなストライカーはEPLには2人しかいないんですけどね

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