補強はあるのか?リヴァプールがクリアすべき2つの課題。
最大の懸念は、ファン・ダイクがいない右サイドが脆いこと。デヤン・ロブレンが入ったパリ・サンジェルマン戦とマン・シティ戦は、CBとSBの連携が悪く、サネ、スターリング、ムバッペといったスピードスターに翻弄されました。デヤン・ロブレンの問題は、2つあります。速攻を喰らった際に曖昧なポジション取りをすることが多く、SBがカバーする選手に迷うシーンが目立つことと、味方にパスが出た瞬間、ボールに気を取られて棒立ちになることです。パリ戦でムバッペにちぎられたのは、駆けっこそのものよりも動き出しの速さのほうに課題があり、エティハドでゴールを許したときも、背後から出てきたアグエロに簡単にトラップを許しています。
サネの決勝ゴールのシーンでは、右サイドで縦パスを受けたスターリングはファン・ダイクとの勝負を避け、まっすぐロブレンのほうに向かっています。マネを置き去りにしてフリーになっていたサネが直接決めましたが、中央を見るとロブレンはスターリングに裏に入られていました。ペップは、パリ戦の映像を相当チェックしていたのではないでしょうか。スターリングのコース取りは、ボールをもらう前に決めていたかのようにスムーズでした。
攻撃面での課題は、サラーを中央に据えた4-2-3-1で攻めのバリエーションが少ないことと、前線のオプションが弱いことです。パリやマン・シティは、セントラルMFをビルドアップに参加させることで3トップのプレスに対して数的優位を築き、空いた選手がスピードのあるウイングに勝負のボールを供給していました。サラーが中に入るゼロトップなら、前からのプレスの空回りを防いで中盤で勝負できるのですが、ポゼッションを主張できるプレミアリーグの中堅以下には有効でも、相手のレベルが高いと奪うポイントが下がります。プレミアリーグとカラバオカップでレッズのアタックを封じたチェルシーはもちろん、ポチェッティーノ監督のチームやマン・ユナイテッドも研究してくるものと思われます。
全盛期のスタリッジならストライカーとして機能してくれたはずですが、現状のプレイではもの足りません。サラーが抑えられたり、フィルミーノが下がりめでプレイせざるをえないときに、前線に飛び出して決めてくれるオプションがないのが不安です。クロップ監督は弱点の補強をするのかと注目していたのですが、ソランケとナサニエル・クラインを放出してしまいました。リヴァプールの公式サイトで指揮官が語っている「放出理由」を読むと、右SBについてはアーノルド、ジョー・ゴメスに加えて16歳のフーフェルに期待しているのでしょう。では、前線は…⁉ CBはジョー・ゴメスとマティプがいれば堅陣をキープでき、人数は足りている中盤も、春になればチェンバレンという「補強」があります。冬に動くなら、ストライカーでしょう。噂になった選手のなかで私が注目しているのは、ブンデスリーガの2人です。
ライプツィヒで17試合11ゴールのティモ・ヴェルナーと、フランクフルトで16試合12ゴールのルカ・ヨヴィッチ。ヴェルナーは2020年までの契約を延長しておらず、クラブが夏の放出を示唆しています。ベンフィカから買い取りオプション付きのローンでドイツに渡ったヨヴィッチは、激しい争奪戦となりそうですが、シュートの精度はレッズの誰も叶わないのではないかと思われます。いずれも冬の獲得は難しそうですが、スタリッジやオリギを売りに出してでも狙いたい逸材です。
クロップ監督が好きな私としては、これだけのチームを築き上げたシーズンはプレミアリーグを制覇してほしいのですが、ペップ&ポチェッティーノとの三つ巴のバトルは予測不能です。アリソン、ファン・ダイク、ワイナルドゥム、フィルミーノ、サラーといった背骨が欠けることなく、強豪相手でも劣勢を跳ね返せるオプションを手に入れられれば、プレミアリーグと欧州を両方狙えるのではないかと思います。引き続き、マーケットでの立ち回りに注目しましょう。「われわれには最高のスカッドが…」などということなく、勝負の年には万全な体制を!
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ロブレンに関してはゴメス→マティプの次の選択肢なんで仕方ないかと
おそらく多くのリバプールファンは失点シーンよりも何でもないパスミス、クリアミスで相手にボールを渡したり、ラストプレーの意味不明な逆足ロングパスのほうにイライラしたと思います
失点シーンはどちらも相手を褒めた方が良いくらい素晴らしいシュートでしたから
前線に関してもそこまで弱点があるように見えません。11月の全員絶不調なら話しは別ですが、いまはチャンスも作れています
怪我もせず、ハードワークできる3人+シャキリが揃っている所にわざわざ来てくれる有能な選手がいるなら大歓迎ですけどね