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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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味方にフェイント、爆笑のハグ…ネタ満載だったモー・サラーのスーパーゴールをリスペクト!

千載一遇のチャンス、ぎりぎりの駆け引き、ワールドクラスのフィニッシュ、プレッシャーからの解放、そして極上のコメディ。サウサンプトンを相手に苦しんでいたリヴァプールが、残り10分で決めた値千金のゴールには、プレミアリーグで起こりえるさまざまなドラマと付随する感情が凝縮されていました。主役はモー・サラー。リヴァプール入団後のプレミアリーグで3試合連続のノーゴールすらなかった男は、公式戦8試合ですべて沈黙という長いトンネルに突入していました。バイエルン戦でマネに決めさせた正確な浮き球は健在で、セインツ戦の16分にも完璧なボールをマネの頭に合わせていますが、最もほしかったのは自らのフィニッシュによるゴールだったはずです。久しぶりの一撃の後、イエロー覚悟でシャツを脱いで喜びを表現したあたりに、渇望がいかに大きかったのかが窺えました。80分の決勝ゴールのシーンを振り返ってみましょう。

セント・メアリーズのアウェイゲームは、9分にシェーン・ロングの先制ゴールを許す苦しい展開。36分にアーノルドのクロスをナビ・ケイタがヘッドで押し込み、1-1に追いついたものの、後半はセインツにペースを握られる時間が続いていました。ヴァレリー、ホイビュルク、レドモンドにサイドで押され、攻めの糸口がつかめなかったなかで、クロップ監督は58分にミルナーとヘンダーソンを投入。右サイドから押し返し、ゲームのイニシアティブを奪回することはできたものの、クロスはことごとく跳ね返され、予断を許さない状況が続いていました。

始まりは、ウォード=プラウズが蹴った右からのCK。ニアにいたベドナレクは、競り勝ちながらも枠に打てず、ボールは逆サイドにいたホイビュルクに届きます。ダイレクトで折り返したボールをトラップしたシムズが、強引に打ったシュートを止められたのがレッズにボールが渡ったきっかけですが、彼に失点の責を問うのは酷でしょう。中央に戻ってきていたウォード=プラウズがこぼれ球に反応してミドルシュートを放つと、足元にマネが飛び込み、左に浮いたボールをヘンダーソンがヘッドでサラーにつなげました

これにてカウンターが発動。CKの直後だったため、長身のCBたちはゴール前に詰めていて戻れません。快足アタッカーが中央をドリブルで進むと、最後方をケアしていたバートランドが何とか遅らせようと半身で下がっています。左にまわってサラーを追い越したのはフィルミーノ。ステップでパスを出すように見せかけた11番は、最初から打つつもりだったはずです。半身だったバートランドが前を向くまでのコンマ数秒は、シュートに対して絶対に足が出せない時間です。サラーは、この動きを待っていたのでしょう。右隅に浮かしたシュートはアンガス・ガンの指先を抜けてサイドネットへ。本人、チームメイト、クロップ監督、スタッフ、サポーター…レッズのプレミアリーグ制覇を祈るすべての人々が一斉に緊張感から解放された直後に、マンガのような極上のコメディが待ち受けていました。

ボールがネットに吸い込まれるのを見届けた直後に、シャツを脱いだサラーは、ゴールの右に走っていきます。喜びを分かち合うために追いすがるロバートソン。サラーを待ち構えるヘンダーソン。レッズのキャプテンは自陣でアシストしたわけで、スタンドの雰囲気を確かめているエースが自分のほうを向いた瞬間にハグしてくると思っていたでしょう。ロバートソンが追いつき、ヘンダーソンが手を伸ばした瞬間、サラーはしゃがんで両者をかわし、SBとキャプテンがそのままハグするという新喜劇のようなシーンが展開されました。まさかの「味方にフェイント!」サラーはスタンドを見つめ続けており、最初に肩を組んだのは遅れてきたナビ・ケイタでした。

今季プレミアリーグ18ゴールめは、クラブ史上最速のリーグ戦50発めでもありました。クロップ監督は、「スーパーゴール、スーパーラン。ファンタスティックなフィニッシュ」と手離しで称賛。ご本人は、記録達成について「スペシャル」と返しつつ、「チームを救うことができて幸せだね。それが最も大事なこと」と勝利が最優先であると強調していました。巧みなタッチとDFを逡巡させるステップ、シュートのタイミングとすべてが最高だった決勝ゴール。ファン・ダイクの極上ディフェンスの興奮から1週間もしないうちに、最終ラインに残ったひとりはこうすれば振り切れるという模範解答をいただきました。いやー、素晴らしい!

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“味方にフェイント、爆笑のハグ…ネタ満載だったモー・サラーのスーパーゴールをリスペクト!” への3件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    ヘンドとロボの思いもよらぬ?ハグは笑ってしまいました。その後のダイクとサラーのハグは風格がありましたね。

  2. GSM より:

    あれは爆笑しました(笑)

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    ぜひ試合後の、ヘンド、ダイク、サラーのインタビューも見てみてください。そこもコメディです。

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