凄すぎるフィルミーノ…プレミアリーグ制覇をめざすリヴァプールに感じた高揚と絶望。
クロップ監督は、ハーフタイムにチェンバレンを諦め、ロベルト・フィルミーノを投入。私を支配した高揚も絶望も、彼に起因していました。プレミアリーグ得点王を左右に従えたフォルス・ナイン(偽9番)が、あまりにも凄すぎたのです。キックオフの笛を聞いた3分後、ファビーニョがラインの裏に出した浮き球に反応し、ジャンプしながら右足のアウトでコントロール。ラストパスを受けたマネの前には誰もおらず、欧州王者はあっさり同点に追いつきました。
1‐1で延長戦に突入すると、95分にも彼らしいプレイでこの日2つめのアシストを記録します。最終ラインを確かめ、オフサイドにならないタイミングでボックス左に飛び出した9番は、ボレーがうまいマネなら確実に決める最高のラストパスをニアに転がしました。彼らが欧州を制覇できた理由を雄弁に物語るファインゴール。レッズらしい鮮やかな攻撃とアドリアンのPKストップにテンションが上がったのですが、時間が経つにつれて不安と絶望感が押し寄せてきたのです。「フロントスリーがフルシーズン稼働できなければ、このチームはプレミアリーグもCLも勝てないだろう」「スタリッジがチームを離れ、ストライカータイプがいないチームが、プランBを構築できるイメージが湧かない」。
クロップ監督は、代えの効かない最高のユニットによる最高のフットボール1本で、シーズンを駆け抜けようとしているのでしょうか。昨シーズンを棒に振ったチェンバレンやフィット感が薄かったナビ・ケイタ、好不調の波があったシェルダン・シャキリは、貢献度を高めてくれるかもしれません。「チェンバレンは新戦力を獲得したも同然」という声には、頭では同意しているものの、「彼のベストポジションはインサイドMFで、ヘンダーソンを攻撃力で上回る存在にはなれても、サラーやマネの穴は埋めきれないのではないか」といった感覚が残るのです。
フィルミーノがいなければ、サラーかマネがトップに入り、左右にオリギやチェンバレンが起用されることになりそうです。センターを2枚にして、シャキリがトップ下という布陣にすることもあるでしょう。その際に心配なのは、ゴールを直接狙えるタレントが少ないことです。レッズの中盤には、ポグバやデル・アリ、エリクセンのように得点力がある選手がいません。ワイナルドゥムとナビ・ケイタはポテンシャルはあるものの、今の布陣では前線に飛び出す獰猛なプレイを期待されているとは思えません。ニコラ・ペペのように中央に斬り込んでくるウインガーか、ナビル・フェキルやブルーノ・フェルナンデスに代表されるゴールセンスのあるアタッカー、あるいはチチャリートのようにポジショニングと瞬発力で勝負するストライカーが1枚いればと思わずにはいられません。
まだシーズンは始まったばかり。チャンピオンズリーグを制した名将は、私の小さな懸念を笑って吹っ飛ばすような奥の手を用意しているのかもしれません。元より、3トップが元気に最後まで駆け抜けてしまえばすべては杞憂に終わるのですが…。スケジュールがタイトになる年末までに、ビッグ6とのファーストラウンドがすべて終わる日程を幸運と捉え、CLがラクな組み合わせになることを祈りましょう。3トップを休ませることができる試合が多ければ多いほど、クロップ監督の引き出しにオプションが増えていくはずです。本日はアウェイでセインツ。優勝をめざすなら、ここで勝ち点を落とすわけにはいきません。
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
そうなんです。
今季のリバプールはアンタッチャブルな選手が怪我しない幸運を前提とした補強しかしてないんですよね。
なぜこうなったかは分かりませんが、もう着いていくしかありません。
替えが効かないっていう意味では、サラー以上の存在であるフィルミーノ。
彼がいるのといないのでは前線のクオリティーに差が出るのは事実です。もちろんクロップもそこは認識してることでしょう。
フィルミーノ単体の代わりはいない、しかしチームとして、と考えるとどうでしょう?
プレシーズンから好調を維持しているオリギの覚醒の感や、まだ目にしていないシャキリ、ナビ・ケイタという隠し球は、待望久しい「プランB」を携えた起用法がある気がしちゃいます。
オリギがいることで、インサイドハーフで起用されることになることがベースになるであろうチェンバレンのフィットネス向上も込み込みで、昨シーズンも使用した4-2-3-1の積極起用など、楽観論であることは承知で、緊急時やヨーロッパ仕様の「プランB」があることを願いながらシーズン前半戦を見守らことにします!
…、いや、フィルミーノ、お願いだから怪我はしないでね♡
更新ご苦労様です。
ボビーじょ投入によりガラッと変わった後半を観たら、俄然この記事にように考えてしまいます。
シーズンは始まってしまったので、ついていくしかありませんが、変な不安だけは残るんですよねぇ、、、。杞憂に終われば良いのですが。
「プランBを可能にしてくれる選手は替えが利かない」あるあるですね
逆に、新戦力を獲得して選手層を補強しても、プランBとまで言えるほどの深化には時間がかかってしまう、とも言えると思います。
自前の戦力をやりくりする中で新しい役割を与えた選手がチームに新しい色を加えてくれた、という変化の中でプランBが作り出されていく過程も見ていて楽しいものですよ。
リヴァプールの夏は控えめな補強でしたが、シーズンを通して今いる選手が新しくどんな能力を得ていくのか、他チームのファンからしても期待と(ライバルチームとしての)不安を抱きながら見ていきたいと思います
よく調べたらクロップは大型補強をする必要があると今年の6月にインタビューで言及してますね。
にも関わらず補強なし。何かあったとしか思えませんが、怪我人が出ないよう祈るしかないですね。
—–
フィルミーノのいないレッズもそうですが、エリクセンがいないスパーズも深刻ですよね。
その点シティは凄いですね。デブライネがいなくても国内トレブルですもん。
そのシティですらファビーニョの後釜となるロドリやウォーカーとのスタメン争いを繰り広げるカンセロを獲得したというのに、クロップの狙いとは一体!?
元からクロップは結構選手の依存が激しいタイプですからね。
ドルトムントでレヴァンドフスキを売却したシーズンは大崩れして前半戦最下位で折り返しましたし。
まぁ今のリバプールにはファンダイクがいるので、彼さえいれば守り勝てるでしょう。
上の人は、シャヒン、香川、ゲッツェと主力中の主力を抜かれ続けてもチームを建て直し続けたのは無視ですか
モウリーニョが「今年のPL優勝争いはマンC&リバプール&スパーズ&マンCのBチーム」と冗談めかして言っていましたが
マンCを見ていると資金力が有るクラブが一貫した方針の元に補強をし続けることが
チーム力を向上させるのに大いなる力になると再確認させられます
ドルト時代の二列目タイプはたくさんいましたからね。ロイスやミキタリアンと言ったリプレイスはできましたし。
CFのレヴァのロールだけは唯一無二で、それは今のフェルミーノの唯一性に被るものがあります。
昨年CL準優勝チームが前半戦最下位に沈むなど前代未聞の出来事ですし(あの大不振のモウ・チェルシーですら降格圏には入らなかった)、やはりクロップにはそういう経験がある、そういう風になる可能性がありうる監督、ということは受け止めなければならないのでは。