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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

並んで立つ姿が観たい…ペップとアルテタ、決戦直前に交わすそれぞれのリスペクト!

プレミアリーグ2019-20シーズンの再開初戦、マンチェスター・シティVSアーセナルのキックオフまで24時間を切りました。パンデミックによる突然の中断は、シーズン無効という最悪の結末も覚悟させられた未曾有のアクシデント。無敗の快進撃を続けたリヴァプールと3連覇をめざす昨季プレミアリーグ王者の一騎打ちを見続けてきた私たちにとって、感慨深い一戦となるでしょう。もちろん、彼にとっても。この試合が行われるのを最も待ちわびたのは、3月12日にコロナウイルスの陽性反応が出たことを発表したアーセナルのミケル・アルテタ監督なのではないかと思います。

何しろ相手は、ペップ・グアルディオラです。マン・シティで指導者としてのノウハウを叩き込んでくれた最良の恩人。4月に、忌まわしいパンデミックによって母親のドロールス・サラ・カリオさんを亡くしたペップに対して、最初に電話したのはアルテタでした。「悲しいニュースだ。彼の両親をとてもよく知っている。彼らは、歳を取ってから周囲との関係を絶っていたので、心配していたんだ」。15歳のときにバルセロナで初めて邂逅し、以来22年間、最大の影響を受けた師に胸を借りる初めての試合は、忘れ得ぬ時間となるはずです。

「指導者としてのキャリアにおいても私生活でも、多大な影響を受けた。価値観、私への接し方、選手やスタッフとの関係についてよく話してくれたが、常に驚きがあった。彼と一緒に素晴らしい瞬間を過ごし、多くを学んだ。難しい瞬間もあったけど、彼の隣で積み上げた経験は信じられないものだった」(マンチェスター・シティ戦の試合前会見より)

ペップにとっても、ミケル・アルテタは特別な人物です。4年前にエティハドに降臨した際に、クラブに必要な人材として最初にサインしたひとりでした。プレミアリーグで成功するために必要だった最高のパートナー。スターリングとレロイ・サネにカットインのタイミングを仕込んでくれたコーチに、ロドリにチームの哲学をインストールするプロジェクトも託しました。

2019年12月、アーセナルで監督としての第1歩を踏み出そうと決断した彼を快く送り出したのは、3年半の取り組みに感謝の意を表したかったからです。「ここにいる間、印象的な献身、努力、知識を示し、クラブの功績に貢献してくれた。われわれは、彼が担う新しい役割でうまくいくことを願っている。準備ができていると確信しているよ」。ペップもまた、プレミアリーグの再開というメモリアルな時間を彼とともに過ごすのは、最高の巡り合わせと感じているのではないでしょうか。

「今まで出会ったなかで、最高の人物のひとりに再会できるのはとてもエキサイティングなことだ。一緒に働くのは、われわれにとって大きな喜びだった。彼は今、そこで幸せを感じ、素晴らしい仕事をしていると思う。会えるのが楽しみだ」
「彼は、われわれのすべてを完全に知っている。われわれの成功において、非常に重要なパートを担っていたのだから。ここに戻ってくるのが幸せなら、うれしいね。1時間半前にメッセージを送信したよ。ソーシャルディスタンスが許すのなら、試合後にワインを愉しみたいのだが」(アーセナル戦の試合前会見より)

今でもWhatsAppで定期的にコミュニケーションをかわす2人が同じ空間を共有する貴重な機会を、いつもそこにいたサポーターたちに祝福されないのは残念ですが、ボックスに並んで立つ姿を見れば、この3ヵ月のいろいろな思いが込み上げてきそうな予感があります。最高の時間を過ごしてください。はるか遠くにあるオンラインのモニターから、神の配剤によって実現した最高の組み合わせを、素晴らしい采配がぶつかり合う極上の90分を、最後まで見届けたいと思います。


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