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監督の年収ランキングはプレミアリーグが席捲!…ですが、モイーズさんの好待遇にびっくり!

インターナショナルマッチウィークというのは、普段プレミアリーグの過密日程のなかでニュースやゴシップを届けているメディアにとって、 うらめしい時期なのではないでしょうか。試合がないから、ネタが枯れがち。いや、それ以前に、試合がない時期はファンの眼もサッカー以外の出来事に向きがちです。それでも何とか振り向いてもらおう、一部でも多く新聞を売ろうと彼らが考えたとき、定番・売れ筋の2大企画が「移籍ゴシップ」「ランキング」。これはプレミアリーグに限らず、欧州のメディアはどこも同じのようで、このたびは「フランスフットボール」誌が「監督の年収ランキング」を掲載しておりました。

1位は、約23億円とぶっちぎりトップのモウリーニョ監督。チェルシーを常時優勝できるチームに仕上げ、2回めの欧州の頂点まで手に入れてほしいと、アブラモヴィッチオーナーは欧州ナンバーワンの年俸でイングランドへの復帰を要請。大好きなプレミアリーグで腕をふるうモウリーニョ監督は、年棒面でも「ハッピー・ワン」のようです。ちなみに、先日のチャンピオンズリーグで敗れたパリ・サンジェルマンのローラン・ブラン監督は約9億円でランキング10位。倍以上の年棒をもらっているモウリーニョさんは、超一流選手で前線を固めたパリといえども、あっさり負けてはいられません。2位は昨季、レアル・マドリード念願のデシマ(10回めのCL優勝)を達成したアンチェロッティ監督。3位は今季チャンピオンズリーグの優勝候補筆頭、就任以来バイエルン・ミュンヘンをブンデスリーガで独走させているペップ・グアルディオラ監督。この3人が、現在の欧州のトップ3という位置づけでしょう。チャンピオンズリーグを勝ったことがある監督、ではなく、「チャンピオンズリーグを勝ちにいける監督」という評価です。

【フランス・フットボール発表 監督年収ランキング】
1位/ジョゼ・モウリーニョ(チェルシー)            1800万ユーロ(約23億4000万円)
2位/カルロ・アンチェロッティ(レアル・マドリード)     1550万ユーロ(約20億円)
3位/ペップ・グアルディオラ(バイエルン・ミュンヘン)    1520万ユーロ(約19億7000万円)
4位/アーセン・ベンゲル(アーセナル)             1130万ユーロ(約14億7000万円)
5位/ルイス・ファン・ハール(マンチェスター・ユナイテッド)1000万ユーロ(約13億円)
6位/ファビオ・カペッロ(ロシア代表)             900万ユーロ(約11億7000万円)
7位/アンドレ・ヴィラス・ボアス(ゼニト)          850万ユーロ(約11億円)
8位/スベン・ゴラン・エリクソン(上海上港)         800万ユーロ(約10億4000万円)
9位/ユルゲン・クロップ(ドルトムント)           720万ユーロ(約9億3600万円)
10位/ローラン・ブラン(パリ・サンジェルマン)       700万ユーロ(約9億1000万円)
10位/デイビッド・モイーズ(レアル・ソシエダ)       700万ユーロ(約9億1000万円)

4位のヴェンゲル監督は、上の3人からぐっと下がって14億円。こちらは、高額の生命保険ではなく長期の医療保険という趣です。この10年で、プレミアリーグ4位を一度も外していない唯一のクラブであるアーセナルにもたらした利益を考えれば、優勝から遠ざかっていてもこれだけ払う価値があるということなのでしょう。5位以下を眺めていると、やはり目立つのはロシアと中国。カペッロさんもさることながら、ゼニトのヴィラス・ボアス監督と上海のエリクセンさんは結構な額を受け取っているのですね。そしてもうひとり、異彩を放っているのが10位のモイーズ監督です。

就任時の彼のミッションは降格回避。トップ20のうち、頂点をめざせではなく、まずは下に落とさないでといわれて10億円近い札束を目の前に置かれたのは、モイーズさんひとりです。さすが「Chosen one」と呼ばれた男。そしてレアル・ソシエダは、このギャンブルに成功したようです。2月以降、4勝2分け1敗と完全に息を吹き返したチームは、リーガ・エスパニョーラ9位にジャンプアップしました。モイーズ監督は、次なるミッションである長期的な強化に駒を進めることができたようです。

と、ここまで読んで、こんな疑問を持った方もいるのではないでしょうか。「レアル・ソシエダがスペイン2位ってどういうこと!?」。そうなんです。バルセロナのルイス・エンリケ監督は、監督としての実績がないからかリーズナブルな15位。アトレティコ・マドリードのシメオネ監督は、先日結んだ新契約がどうなっているのかはわかりませんが、20位に入っておりません。モイーズ監督の年収には、マンチェスター・ユナイテッドから出た違約金が入っている可能性もあり、何ともいえませんが…。ちなみに、11位~20位にランクインしているプレミアリーグ勢は、マンチェスター・シティのペジェグリーニ監督が18位、ブレンダン・ロジャース監督がすぐ下の19位です。プレミアリーグのトップ20に5人という数字は最多。さらに上位5人のうち3人を占めており、チャンピオンズリーグでチェルシーあたりが残ってくれていればよかったのですが、今となっては「払い過ぎ」という欧州全体の大合唱が聞こえてきそうです。これに気づいてしまったところで、この稿は引き揚げさせていただくとしましょう。来季は、年収なりの成績をよろしくお願いします!

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“監督の年収ランキングはプレミアリーグが席捲!…ですが、モイーズさんの好待遇にびっくり!” への6件のフィードバック

  1. パックン より:

    これ年俸じゃなくて年収ですよ
    クラブからのサラリーだけでなく個人契約してるスポンサー収入等も含まれてますから
    まあ年俸だとしても順位に大きな変動はないでしょうが

  2. makoto より:

    文中と、ランキングタイトルに「年収」といれていたとおり、その認識でしたが、2ヵ所ほど、年棒と年収と表現が混在していましたので訂正しました。ご指摘ありがとうございます。

    すべてがクラブからのサラリーじゃないという認識ですが、監督の場合は年棒≒年収の方が多かろうという前提で書きましたが、モイーズさんについては、マンチェスター・ユナイテッドからの違約金込みの可能性が高いので、書きすぎたかもしれません。こちらについては調べて、補足入れさせていただきます。

  3. パックン より:

    と思ったら年俸みたいですね、失礼しました。
    来季こそは額面通りの成績に期待したいものです。
    まあ監督だけではなく選手にも言える事ですがね。

  4. makoto より:

    パックンさん>
    フランスフットボールは、これの選手版も発表しており、そちらは確かメッシが84億円で出ていたはずなので、両方とも年収だったはずです(すみません。外からこれを書いてまして、手元に資料がないので、正確なところは後ほど)。選手版は、何しろマンチェスター・ユナイテッドが目立っているので気恥ずかしさがあり、書きづらいのですが、後日何らかコメントしたいと思ってます。

  5. さねっちぃ より:

    いつもここのサイトを愛読させていただいております。今日も更新おつかれさまです。

  6. makoto より:

    さねっちぃさん>
    ありがとうございます。これからもよろしくお願いします!

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