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主力の大量離脱で前途多難…クリスタル・パレスの新監督はパトリック・ヴィエラ!

アーセナルで9シーズン、プレミアリーグ307試合31ゴール34アシスト。アーセン・ヴェンゲルの下で黄金時代を築き上げたレジェンドが、指揮官としてロンドンに戻ってきます。パトリック・ヴィエラ、45歳。「スカイスポーツ」は、クリスタル・パレスと結んだ契約は3年と報じています。2017年から、4シーズン連続でプレミアリーグ残留というミッションを果たしたロイ・ホジソンが勇退。サウスロンドンのクラブは、73歳の老将の後釜として、「プレミアリーグの経験がある監督」という条件で人選を進めていたのですが、交渉はことごとく不調に終わっていました。

フランク・ランパード、ヌーノ・エスピリト・サント、ショーン・ダイク、ハビ・グラシアはすべてアウト。2020年12月にドルトムントで解任の憂き目に遭ったルシアン・ファーブルとの交渉は、早々に決裂しました。クヤテ、トムキンス、ジョルダン・アイェウ、ミリヴォイェヴィッチ、ザハ、ベンテケなど残り2年以内の選手を数多く抱えるクラブは、指揮官が空位の期間を引き延ばすのは得策ではないと判断。条件を緩和して辿り着いたのが、パトリック・ヴィエラだったと伝えられています。

「私にとって、とても魅力的なプロジェクト。アカデミーを含むクラブ全体の野心と計画について、会長とスポーティングディレクターと多くの話をしました。クラブは、プレミアリーグで長年を過ごし、素晴らしい基盤を築いています。われわれはさらなる改善を実施し、クラブを前進させられると信じています」

1998年のワールドカップフランス大会とユーロ2000を連覇した元フランス代表は、2011年に引退した後、マンチェスター・シティのアカデミーとリザーブチームで指導者としての第1歩を踏み出しました。2016年、初めて指揮をとったチームはニューヨーク・シティFC。2017年に東地区2位、全体でも2位という好成績を残したものの、トロフィーには手が届かず、2018年に退任しました。

2018年から率いたニースでは、初年度が7位、2019-20シーズンは5位。ヨーロッパリーグ出場権を獲得して期待された3年めは、11月に不振に陥り、EL3連敗とリーグアン連敗で解任となりました。経験豊富なホジソンから、プレミアリーグもトロフィーも経験ゼロの指揮官へのバトンタッチに、不安を感じているサポーターも少なくないはずです。

現在のクリスタル・パレスは、ケーヒル、スコット・ダン、ママドゥ・サコ、マッカーシー、ナサニエル・クライン、アンドロス・タウンゼントらベテランとの契約が切れたばかり。このうちの何人かは再び契約を結ぶものと思われますが、監督選びが難航したこともあり、ベンテケ以外の選手に対するオファーが大きく遅延しています。

「契約更新の話があると聞いているが、今は何もわからない。パレスに残らないといっているわけではない。私の代わりとして、クラブはメッシを見ているのかもね」

同じ立場となったバルセロナのレジェンドの名を挙げたタウンゼントは、できるだけ早く、できるだけ多くのクラブと話をしたいと語っています。昨季の主力を大量に失う可能性があるだけでなく、契約が続いているメンバーも、30代が7人と高齢化が進んでいます。

世代交代のやり方を間違えれば、8シーズン連続で死守してきたプレミアリーグから陥落してしまうでしょう。プレミアリーグの経験が豊富な監督でも難しいミッションを授けられたヴィエラは、結果を残すことができるでしょうか。2017-18シーズンに、開幕4連敗でフランク・デブールを切ったクラブだけに、若き指揮官の行く末が心配です。


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