2022.04.09 監督トピックス
決戦は日曜日。ペップVSクロップ、2強時代を築いた5年の軌跡を振り返る。
ユルゲン・クロップがプレミアリーグにやってきたのは、2015年10月8日。ペップ・グアルディオラのマンチェスター・シティ入りが発表されたのは、4ヵ月後の2016年2月。プレミアリーグ初年度を8位で終えたクロップは、キャピタルワンカップとヨーロッパリーグの決勝で敗れ、無冠で初年度を終えました。その後の2シーズンは、何とかTOP4フィニッシュ。プレミアリーグで優勝を争えるチームになったのは、4年めでした。
一方のペップは、初年度こそリーグ3位に甘んじたものの、2017-18シーズンは100ポイント&106ゴールという圧倒的な強さで独走優勝。カラバオカップでもアーセナルを下し、2冠でシーズンを終えています。クロップより速く、トップレベルのチームを築き上げた感があるペップですが、このシーズンのチャンピオンズリーグはレッズに3-0、1-2でダブルを許し、準々決勝で敗退しました。ペップ2年め、クロップ3年め。ライバル関係が始まったのは、ここからです。
サラー、フィルミーノ、マネが10発ずつ決めたチームはファイナルに進出。キーウで開催されたレアル・マドリードとの一戦は、サラーが負傷リタイアとなり、3-1で敗れています。2018-19シーズンから、プレミアリーグは2強のバトルとなりました。最初のマッチレースは、ペップが98ポイント、クロップが97ポイント。1敗しかしなかったチームがトロフィーを得られないという事件は、2度と起こらないのではないでしょうか。
国内3冠を達成したペップに対して、クロップはトッテナムを2-0で下してビッグイヤーを獲得。1年前のリベンジを果たしました。2019-20シーズンは、27節までで26勝1分という無類の強さを誇ったリヴァプールが独走優勝。チェルシーとのUEFAスーパーカップを制したクロップは、クラブワールドカップのトロフィーも持ち帰っています。ペップにとって、FAカップとカラバオカップのみというシーズンは、「失敗」のひとことでしょう。
前年の明暗がひっくり返ったのが、2020-21シーズンでした。前半戦でファン・ダイクとジョー・ゴメスを失ったクロップは、22節からの7試合を1勝6敗という信じられない崩れ方で優勝争いから脱落。何とか立て直したものの、3位に残るのが精一杯でした。プレミアリーグのタイトルを奪還したペップは、カラバオカップも4連覇。チャンピオンズリーグでは、マン・シティをクラブ史上初のファイナルに導きながらも、トゥヘル率いるチェルシーの堅守に屈しました。
そして、2021-22シーズン。ユルゲン・クロップはカラバオカップ初制覇。プレミアリーグでは、予想通りのマッチレースが繰り広げられています。ペップは73ポイント、クロップは72ポイント。日曜日に開催される天王山は、マン・シティが勝てばトロフィーの行方がほぼ決定。ドローかレッズ勝利なら、優勝争いは最終盤にもつれ込みそうです。
チャンピオンズリーグ準々決勝のファーストレグは、マン・シティがアトレティコ・マドリードに1-0で勝ち、レッズはベンフィカに1-3で快勝。欧州の頂点をめざす大会でも、4年ぶりの直接対決が実現するかもしれません。さらに1週間後のFAカップ準決勝でも両者の対決があり、敗れたほうがトレブルの可能性を失うことになります。
就任以来のトロフィーの数は、10対5でペップが圧勝。「常勝」「最強」という言葉が似合うのは、スペイン人監督のほうでしょう。しかし欧州におけるファイナル進出の回数は、ドイツ人が3対1で上回っており、マン・シティが知らないビッグイヤーとクラブワールドカップ制覇という高みにも立っています。
フットボールの世界が続く限り、2強が争い続けた5年は、歴史のなかで燦然と輝き続けるでしょう。私たちは今、「春になってもトレブル候補が2つある」という凄い状況のなかにいます。4月11日0時30分、エティハドのキックオフの瞬間、メモリアルなシーズンをリアルで目撃している幸せをかみしめたいと思います。極上のシックスポインターは、どちらが勝っても両者に拍手を送りたくなる激戦になるはずです。
一方のペップは、初年度こそリーグ3位に甘んじたものの、2017-18シーズンは100ポイント&106ゴールという圧倒的な強さで独走優勝。カラバオカップでもアーセナルを下し、2冠でシーズンを終えています。クロップより速く、トップレベルのチームを築き上げた感があるペップですが、このシーズンのチャンピオンズリーグはレッズに3-0、1-2でダブルを許し、準々決勝で敗退しました。ペップ2年め、クロップ3年め。ライバル関係が始まったのは、ここからです。
サラー、フィルミーノ、マネが10発ずつ決めたチームはファイナルに進出。キーウで開催されたレアル・マドリードとの一戦は、サラーが負傷リタイアとなり、3-1で敗れています。2018-19シーズンから、プレミアリーグは2強のバトルとなりました。最初のマッチレースは、ペップが98ポイント、クロップが97ポイント。1敗しかしなかったチームがトロフィーを得られないという事件は、2度と起こらないのではないでしょうか。
国内3冠を達成したペップに対して、クロップはトッテナムを2-0で下してビッグイヤーを獲得。1年前のリベンジを果たしました。2019-20シーズンは、27節までで26勝1分という無類の強さを誇ったリヴァプールが独走優勝。チェルシーとのUEFAスーパーカップを制したクロップは、クラブワールドカップのトロフィーも持ち帰っています。ペップにとって、FAカップとカラバオカップのみというシーズンは、「失敗」のひとことでしょう。
前年の明暗がひっくり返ったのが、2020-21シーズンでした。前半戦でファン・ダイクとジョー・ゴメスを失ったクロップは、22節からの7試合を1勝6敗という信じられない崩れ方で優勝争いから脱落。何とか立て直したものの、3位に残るのが精一杯でした。プレミアリーグのタイトルを奪還したペップは、カラバオカップも4連覇。チャンピオンズリーグでは、マン・シティをクラブ史上初のファイナルに導きながらも、トゥヘル率いるチェルシーの堅守に屈しました。
そして、2021-22シーズン。ユルゲン・クロップはカラバオカップ初制覇。プレミアリーグでは、予想通りのマッチレースが繰り広げられています。ペップは73ポイント、クロップは72ポイント。日曜日に開催される天王山は、マン・シティが勝てばトロフィーの行方がほぼ決定。ドローかレッズ勝利なら、優勝争いは最終盤にもつれ込みそうです。
チャンピオンズリーグ準々決勝のファーストレグは、マン・シティがアトレティコ・マドリードに1-0で勝ち、レッズはベンフィカに1-3で快勝。欧州の頂点をめざす大会でも、4年ぶりの直接対決が実現するかもしれません。さらに1週間後のFAカップ準決勝でも両者の対決があり、敗れたほうがトレブルの可能性を失うことになります。
就任以来のトロフィーの数は、10対5でペップが圧勝。「常勝」「最強」という言葉が似合うのは、スペイン人監督のほうでしょう。しかし欧州におけるファイナル進出の回数は、ドイツ人が3対1で上回っており、マン・シティが知らないビッグイヤーとクラブワールドカップ制覇という高みにも立っています。
フットボールの世界が続く限り、2強が争い続けた5年は、歴史のなかで燦然と輝き続けるでしょう。私たちは今、「春になってもトレブル候補が2つある」という凄い状況のなかにいます。4月11日0時30分、エティハドのキックオフの瞬間、メモリアルなシーズンをリアルで目撃している幸せをかみしめたいと思います。極上のシックスポインターは、どちらが勝っても両者に拍手を送りたくなる激戦になるはずです。
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決戦に向けた特集ありがとうございます!
非常に楽しみですが、同時に観るのが怖いです。
直接対決の通算はわずかにシティ、レッズの勝った試合は僅差ですが、シティは何度か大勝していますよね。
シティの、これ以上の完成形はないんじゃないかと感じた翌年、また新しい強さを見せつけられるサイクルに面食らってきました。
しかし今のレッズなら。ジニの穴を内部競争で埋め殴り勝つ方向に舵を切った補強戦略には驚きました。これでレアル戦の敗因、控え戦力の問題が解消。
今なら勝てる!…かも?!(弱気)