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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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現地記者が徹底分析!ブライトンの新監督デ・ゼルビは、セリエA時代のスタッツがペップにそっくり!

ブライトンサポーターにとっては、ショッキングな事件でした。トーマス・トゥヘル監督を解任したチェルシーが、グレアム・ポッター監督にアプローチ。プレミアリーグと欧州制覇をめざすクラブからの魅力的なオファーは、中小のクラブしか経験がない若き指揮官が断れるものではありませんでした。

2022年9月8日、チェルシーは新監督を発表。ブライトンは、クラブ史上最高位となるプレミアリーグ9位に引き上げてくれた功労者の退団を発表しました。開幕からの6試合は4勝1分1敗。クラブをさらなる高みに引き上げるはずだった監督は、「許してもらえないかもしれないが、感謝の言葉を伝えたい」というメッセージを残し、ウェストロンドンに旅立っていきました。

ポッターの後を継いだ暫定監督は、U-21チームを率いていたアンドリュー・クロフツ。失望感が漂っていたクラブは、エリザベス女王の逝去に伴う2試合の延期によって、冷静に新監督を選ぶことができました。アナウンスがあったのは、9月18日。2026年までの4年契約を締結したのは、7月までシャフタール・ドネツクを率いていたロベルト・デ・ゼルビです。

43歳のイタリア人監督は、フォッジャ、パレルモ、ベネヴェント、サッスオーロで指揮を執った後、2021年5月にウクライナの名門に招かれました。2020-21シーズンに4連覇を止められたクラブは、15勝2分1敗で首位を快走していたのですが、ロシアの侵攻によってリーグは中止。先が見えなくなったデ・ゼルビには、契約解消という選択肢しかありませんでした。

フリーになってから、ボローニャやモンツァからも話があったそうですが、プレミアリーグにチャレンジするという野心的なプロジェクトのほうが魅力的だったようです。就任が発表されてから2日後、「スカイスポーツ」のアダム・スミス記者がプレースタイルをチェック。着目したのは、セリエA2020-21シーズンのサッスオーロのスタッツです。

ペップ・グアルディオラとマルセロ・ビエルサのファンだったという若き指揮官は、プレミアリーグでも主流となっている4-2-3-1を採用。少ない手駒をうまく動かして、2年連続で8位フィニッシュを果たしています。

彼のチームが残したわかりやすいスタッツを見ると、ペップの足跡を辿っているようで、テンションが上がります。空中戦勝利、ヘディングでのゴール数、ロングボールはすべて最下位で、クロス本数は18位。徹底的に地上で戦うチームは、パス本数とタッチ数、ポゼッション率がリーグTOPで、パス成功率とファイナルサードへのフィード本数は2位となっています。

フィールドプレーヤーの平均的なポジションは、2-4-4。2列めのベライディ、ジュリチッチ、ボガがカプートを追い抜くシーンが多く、SBのロジェリオとミュルドゥルは常に高いポジションを取っています。CBを除く8人を狭いエリアに集めることによって、精度の高いパスワークを実現。トロサール、マック・アリスター、パスカル・グロス、ララナ、ムウェプ、三笘、カイセドなら、充分対応できるでしょう。

アダム・スミス記者は、「当時のサッスオーロは、グラハム・ポッターのブライトンと非常に似ている」「革新的なコーチを招聘して、プレミアリーグで4位まで上昇した軌道の継続をめざしている」とレポート。足元がしっかりした選手が多い今のブライトンなら、ポッター以上に人もボールも走るパスサッカーを見られるかもしれません。

ロベルト・デ・ゼルビの初戦は…おお!本拠地アメックスでリヴァプールです。これは、おもしろい。インターナショナルブレイクが始まったばかりですが、プレミアリーグの再開が待ち遠しくなってしまいました…!(ロベルト・ゼ・デルビ 写真著作者/TVSEI)


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