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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

勝てるチームを作れるのか…サポーターと選手にスパーズ復帰を請われるポチェッティーノの懸念。

「スカイスポーツ」は「水曜日の夜に会議がある」と伝え、「テレグラフ」は「週末に終わる予定」といっています。プレミアリーグ28節のサウサンプトン戦で2点リードから追いつかれた後、選手たちに対する不満をぶちまけたコンテ監督は、インターナショナルブレイクの間に解任となると目されています。

「彼らは自分のことしか考えていない」「プレッシャーやストレスを感じながらプレイしたくないと思っている」という指揮官の非難に対して、反論した選手がいます。「BBC」「テレグラフ」「スカイスポーツ」が一斉に報じたのは、デンマーク代表に合流したピエール・エミール・ホイビュルクのコメントです。

「選手たちはみんな、あのコメントを聞いたと思うよ」と切り出したセントラルMFは、「チャンピオンズリーグの準々決勝に進出し、FAカップで準決勝に残っていたら、あんなことはいわなかっただろう」と指揮官の不満に理解を示しつつ、「選手たちが憶測を始める前に、彼が感じていることを詳しく説明する必要がある」といっています。

彼の表現はフラットですが、既に監督は辞めると思っている選手がいることをふまえての発言でしょう。「スカイスポーツ」は、「一部の選手とスタッフは、ポチェッティーノに直接コンタクトを取り、チームに活気をもたらしてほしいと懇願している」と報じています。指揮官の感情的な言葉は、自らの仕事を難しくしただけだったようです。

経営ボードや選手とマネージャーの関係は修復不可能と見切ったメディアは、後任という次のテーマに関心を移しています。「テレグラフ」のフランキー・クリストウ記者は、7人の候補をピックアップ。「これまでの応急処置は元チェルシー」ならトーマス・トゥヘル、サポーターの人気を考慮すれば、過去20年の最大の功労者であるマウリシオ・ポチェッティーノです。

サウサンプトンからポチェッティーノ、ウルヴスからヌーノ・エスピーリト・サントを引っ張ってきた履歴を受ければ、ブライトンのロベルト・デ・ゼルビを口説いて長期的なプロジェクトを始めるというプランもあります。トロフィーの数で選ぶなら、セルティックにおける2年連続トレブルとレスターでのFAカップが輝くブレンダン・ロジャースが浮上します。

スコットランドといえば、ジェラードのレンジャースに敗れたセルティックを頂点に引き戻したアンジェ・ポステコグルーもいます。スペイン代表から離れたばかりのルイス・エンリケと、クラブOBのマイケル・キャリックも可能性ありだそうです。本命視されているのは、ポチェッティーノとトゥヘルですが、いずれも今すぐに火中の栗を拾う気はないと伝えられています。

シーズン終わりまではライアン・メイソンが暫定で指揮を執り、オフシーズンに新監督を招聘するのが既定路線ともいわれていますが、「フットボールロンドン」は、ポチェッティーノは夏の復帰についても懸念を示していると報じています。大前提はコンテと同じで、今の戦力に対する不安。加えて、クラブのバックアップについても疑念があるようです。

「ディフェンダーが必要だったリヴァプールは、ファン・ダイクを手に入れた。彼らはGKも必要としている。誰がベストか?アリソンだ。マンチェスター・シティやレアル・マドリード、バルセロナも同じように考える」

「今のところ、トッテナムはそのレベルに達していない。洗濯機が買えないときは、同じ仕事ができる乾燥機を買う。ソファの代わりに座れる椅子を手に入れる。それが、トッテナムと勝つために動くチームとの違いだ」

2019年1月、リヴァプールが最強CBを獲得した際に、ポチェッティーノ監督はスパーズにおけるチーム作りの限界について語っていました。ユーヴェの不正会計に関与したと告発されているパラディチSDの将来も不透明ななかで、制約条件が多いスパーズより、自分の意を汲んだチームを作れるビッグクラブを選んだほうがいいのではないかと考えているのでしょう。

ペップ・グアルディオラ、ユルゲン・クロップ、ミケル・アルテタがプレミアリーグの頂点を争うチームを作れたのは、クラブの全力の支援と有能なディレクターを得られたからでしょう。ポチェッティーノやトゥヘルを引き入れ、タイトルを獲得するためには、レヴィ会長と経営ボードが変わる必要がありそうです。

おそらくコンテ監督の本音も、そこにあるのではないかと思います。選手たちに矛先を向け、痛罵しなくてもよかったのに…。


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