イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

あの年、彼は最高だった。メスト・エジルの引退に寄せて。

「熟考を重ねた末、プロフェッショナルフットボールから即時で引退すると決断しました。17年にわたり、プロフットボールの選手を続けるという特権と機会を与えてもらったことを感謝しています。最近の数週間、数ヵ月は負傷に苦しめられ、フットボールの大舞台から離れる時が来たと感じました」

「忘れられない瞬間と感情が満ち溢れた素晴らしい旅でした。クラブには感謝の気持ちを伝えたい。シャルケ04、ヴェルダー・ブレーメン、レアル・マドリード、アーセナル、フェネルバフチェ、バシャクシェヒル。サポートしてくれたコーチ、そして友となったチームメイトにも」

「家族や親しい友人には、特別な感謝を捧げなければなりません。彼らは最初の日から私の旅の一部であり、いいときも悪いときも、多大な愛とサポートを与えてくれました」

7年前の彼は、間違いなくプレミアリーグで最もエキサイティングなプレーヤーでした。メスト・エジル、引退。34歳になった稀代のプレーメイカーは、昨年の7月に入団したバシャクシェヒルで度重なる負傷に悩まされるようになり、フットボールの世界に別れを告げました。

アーセナルに加わったのは、2013年9月。翌年に合流したアレクシス・サンチェスとともに、アーセン・ヴェンゲルのフットボールを体現する存在としてグーナーを魅了しました。プレーメイカーとしてピークを迎えたのは、2015-16シーズン。2位で終わったこの1年は、レスターを抑えて頂点に立っていれば、「エジルのシーズン」として記憶されたはずです。

プレミアリーグ35試合6ゴール19アシスト。146のチャンスクリエイトは、今でもリーグレコードです。2015年11月に達成した6試合連続アシストは、当時の新記録。クラブの年間最優秀選手という称号だけではもの足りない秀逸なパフォーマンスでした。

その後の4年については、「スタッツも存在感も緩やかに下降していった」とだけ、記したいと思います。2018年5月、最大の理解者だったアーセン・ヴェンゲル監督が退任。ちょうどその頃、トルコのエルドアン大統領と並んで撮った写真が、ワールドカップロシア大会の不振とドイツ代表の引退につながってしまいました。

ノースロンドンを離れたのは、2021年1月。2021-22シーズンのフェネルバフチェで、26試合9ゴール2アシストという数字を残したのが最後の輝きでした。2022年3月、コーチングスタッフとの対立が発端となり、無期限出場停止というペナルティを受けてそのまま退団。バシャクシェヒルで過ごした最後のシーズンは、ゴールもアシストもありませんでした。

プレミアリーグ184試合33ゴール54アシスト、チャンピオンズリーグは28戦7発6アシスト、ヨーロッパリーグは19戦2発6アシスト、FAカップ16戦2発6アシスト、リーグカップ5戦1アシスト、そしてコミュニティシールドが1試合。彼の最高の時を見届られたことを、うれしく思います。一瞬で世界を変えるスルーパスや、美しいクロスの記憶が褪せることはないでしょう。

「どんな状況でも、どのクラブにいても、多くの愛情を注いでくれたファンのみなさんに感謝しています。今は美しい妻のアミーネと、2人の美しい娘、エダとイーラとともに、目の前に訪れるすべてのことを楽しみにしています。ときどき、ソーシャルメディアチャンネルからメッセージしますね」(2023年3月22日、メスト・エジル)


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