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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ハル・シティの新監督候補にザッケローニ!?いやいや、国内を見渡せばもっといい選択が…!

それは、イタリア人だからですか!?いやー、やめませんか?スティーブ・ブルース監督との契約を解除したハル・シティが、新監督として元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏をリストアップしているそうです。情報源はイタリアの「トゥットメルカートウェブ」。記事によると、プレミアリーグに昇格したばかりのチームは、「PKのときも壁を作ってほしい」発言で有名なFKの名手、元チェルシーのジャンフランコ・ゾラも候補に挙げているようですが、二択なら間違いなくゾラです。2008年から2シーズン、ウェストハムの指揮を執ったのは、ザッケローニさんに対する大きなアドバンテージ。いや、その前に、プレミアリーグの中堅以下のクラブを強くした経験がある監督を招聘するという手はないのでしょうか。

レスターがラニエリさんを連れてくる前の指揮官、ナイジェル・ピアソンさんはダービー・カウンティに決まってしまいましたが、ポチェッティーノさんの直前にサウサンプトンを率いていたナイジェル・アドキンスさんは、2ヵ月前にシェフィールド・ユナイテッド監督を解任されたばかりで、今は空いています。ザッケローニさんについては、わが国への大きな愛を以て日本代表監督として尽力していただきありがとうございます、という気持ちはあるものの、プレミアリーグの監督としては推せません。「3-4-3で大成功を収めた1997-98シーズンのウディネーゼ以来、一度も成功していない監督」なのですから。

フリット、ファン・バステン、ライカールト時代からACミランに注目しており、中田英寿のペルージャ入団後は試合を毎週観ていたこともあって、当時のセリエAについてはわかるのですが、ザッケローニ監督の3-4-3は、簡潔にいうと「無理がある戦い方」でした。説明し出すと長くなるので要点だけにしますが、「前の3人が中に集まって攻める」「相手の攻撃時にはサイドのMFが最終ラインに吸収される」システムは、中盤両サイドの2人にとてつもない負荷がかかるもので、ウディネでうまくいったのは、トーマス・ヘルヴェグというどんなに走らせても文句をいわない奇跡的なプレイヤーがいたからです。ザッケローニさんは、1998年にミラン監督に就任した際にヘルヴェグを連れていったのですが、マルディーニ、コスタクルタらCBから「複雑だ」と不満が挙がり、最後は4-3-1-2大好きベルルスコーニさんに切られてしまいました。その後理想的な3バックは実現せず、彼が築く4バックのチームは凡庸です。ラツィオ低迷、インテル微妙、トリノ大失敗、ユーヴェ崩壊、日本代表微妙、直近は中国の北京国安で低迷。ザッケローニさんの引き出しに、プレミアリーグのクラブを成功させるためのアイテムは入っていないのではないかと思います。

レスターがクラウディオ・ラニエリ監督でプレミアリーグ優勝を遂げ、チェルシーにアントニオ・コンテ、ワトフォードはワルテル・マッツァーリ、スウォンジーにフランチェスコ・グイドリンとイタリア人監督ブームのなか、ハル・シティは流れに乗っかろうとしているのでしょうか。ゾラ監督となれば、それはそれで注目ですが、ウェストハムで2年めは17位と芳しい結果を残せず、カリアリを降格させてしまった指揮官もまた、不安を拭えません。であれば国内を見渡して…そうだ、ライアン・ギグス監督というのはどうでしょうか。退団報道が7月頭で、25日のインタビューでは「オファーがあれば監督をやりたい」とおっしゃっていたので、ナイスタイミングなのではないでしょうか。

選手としてプレミアリーグ優勝13回のレジェンドは、勝利へのこだわりもカリスマ性も疑う余地なし。クリス・コールマン、マーク・ヒューズと3人で、イタリアブームに対抗するウェールズ旋風を巻き起こしていただきましょう。どうです?おもしろさも残留への期待値も、こちらのほうが高くないですか?私が観たいだけなのかもしれませんが。(ジャンフランコ・ゾラ 写真著作者/Hilton1949,derivative work: Sillyfolkboy)

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“ハル・シティの新監督候補にザッケローニ!?いやいや、国内を見渡せばもっといい選択が…!” への6件のフィードバック

  1. おハム より:

    ハルは降格でしょ、出遅れた感が半端じゃないです

    今年は、ハル スウォンジー サンダーランド が落ちると思います。

  2. makoto より:

    おハムさん>
    私はハル、バーンリー、ボーンマスです。

  3. じぇらーど より:

    プレミアは監督陣が面白いメンツが揃ってきましたよね!開幕が待ち遠しいです!

  4. makoto より:

    ザックは何というか勝ちを稼ぐ監督じゃ無いイメージなんですよねぇ…頭の中で描く絵は間違わないのですがそれを現場仕様に出来ず、もしくは合わせすぎて陳腐化し崩壊。この二択だと思います。

    —–
    じぇらーどさん>
    ですね。コンテ、ペップ、マッツァーリ、早く観たいですね。

    グッチさん>
    昔ならまだしも、ゲームの途中のポジションチェンジが当たり前になった今では、「条件が整わないとチームを機能させられない監督」は厳しいのでしょうね。

  5. プレミアリーグ大好き! より:

    プレミアで成功するかはわかりませんが、ザックの日本代表がワールドカップで失敗した一番の原因は、コンディション管理と思う。原さんも認めてたので。なので、ザックよりも協会のマネジメントが問題だったので、ザックの失敗例にするのは可哀想な気がします。

  6. makoto より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    コンディション調整に失敗した、協会のフォローが得られなかったといいたかった監督は、いっぱいいるのではないでしょうか。コンディションさえよければ勝っていた、とはいえないなかで、結果で評価されるのは仕方がないのだと思います。私は、日本代表については「成功していない」「微妙」と、控えめな表現をしていますが、これ以上ポジティブにするのはいよいよ事実に反するでしょう。

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