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スウォンジーのグイドリン監督が解任第1号の大本命!? 現地紙の後任予想はライアン・ギグス!

決していいことだとは思いませんが、プレミアリーグにおける監督交代のサイクルが年々早くなっており、秋の気配が感じられると、ひとつやふたつは監督解任説がメディアを賑わせます。昨季は、10月4日にサンダーランドのアドフォカートとリヴァプールのブレンダン・ロジャースがダブルでリタイア。その3週間後には、アストン・ヴィラで連敗の泥沼にはまってしまったティム・シャーウッドがプレミアリーグに別れを告げました。今季は、ボクシングデーまでひとりも辞任が出なかった2014-15シーズンのようになるのか、暮れには名将モウリーニョまで飛んだ騒がしい季節を繰り返すのか。不振のウェストハムのビリッチ監督、ストークのマーク・ヒューズ監督は大丈夫なのか、補強に不満だったトニー・ピューリスは辞めるといい出さないかと気にしていると、噂は思わぬところから飛んできました。

「インディペンデント」「テレグラフ」などイギリスの複数メディアが解任の可能性を報じたのは、スウォンジーのフランチェスコ・グイドリン監督です。ウェールズのクラブは、プレミアリーグ開幕節でバーンリーに勝った後、1分3敗と停滞して15位に沈んでいるのですが、ハル・シティはともかくレスター、チェルシー、サウサンプトンが相手なら大騒ぎするほどのことではありません。にも関わらず、指揮官の解任が取り沙汰されているのは、戦績だけでなく選手との関係の悪化をクラブが問題にしているからだそうです。プレミアリーグ4節のチェルシー戦でDFのニール・テイラーが交代に不服そうな表情を見せると、直近のセインツ戦で代えられたMFキ・ソンヨンは監督との握手を拒否。「選手との関係に問題はない」と、グイドリンさんは火消しに努めたものの、クラブは監督交代に向けて動き始めたと伝えられています。

ハウ・ジェンキンス会長がEFLカップのマンチェスター・シティ戦前に会談を予定していると「テレグラフ」が報じた相手は、ウェールズのレジェンドであるライアン・ギグスです。2014年4月に暫定監督としてマンチェスター・ユナイテッドを率いたギグスのプレミアリーグ実績は2勝1分1敗。選手としては史上最多の963試合出場を誇る42歳は、指導者としては未知数ですが、ファン・ハール監督の下でアシスタントとして学んできた成果を母国のクラブで発揮できるとなれば、最高の第一歩でしょう。会長とレジェンドの会談は今回は延期となったそうですが、「テレグラフ」は「グイドリン監督が短期間でクラブを立て直せなければ、10月のインターナショナルマッチウィークにはクビが飛ぶのではないか」といっています。

もしそれが事実なら、スワンズの指揮官を待ち構えているのは茨の道です。それまでの対戦相手はマンチェスター・シティとリヴァプール。2つのホームゲームを乗り越えても、代表選手たちが復帰した後のプレミアリーグはエミレーツでのアーセナル戦です。2016年1月に18位に沈んでいたスウォンジーにやってきて、8勝3分5敗という好成績で11位にジャンプアップさせた名将は、10ヵ月も持たずにイタリアに帰ってしまうのでしょうか。

「大株主のスティーブ・カプラン氏とジェイソン・レヴィエン氏は、序盤戦での監督交代には消極的」「ウェールズ代表のクリス・コールマンも次期監督候補」との報道もあり、ギグス監督となるかどうかは戦績を含む今後の展開次第ですが、選手たちとの関係を修復できるのであれば、グイドリンさんに続けていただきたいというのが本音です。昨季、プレミアリーグ6位に食い込んだセインツは、最初の6試合でノリッジにしか勝てずに1勝3分2敗でした。ヴィチェンツァ、ボローニャ、パルマで目覚ましい成果を出した指揮官に、出遅れたチームの課題をうまく解決して軌道に乗せるチャンスすら与えられないのは厳しすぎます。今のスワンズは内容的には悪くなく、期待の2大新ストライカー、ボルハ・バストンとジョレンテがプレミアリーグにフィットしていないための得点力不足と課題も明確。彼らが結果を出せるようになれば、順位も上向いてくるでしょう。目先の不振とウェールズ人監督というロマンに囚われ、素晴らしい監督を軽々に見限ることのないよう、何卒よろしくお願いいたします。

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“スウォンジーのグイドリン監督が解任第1号の大本命!? 現地紙の後任予想はライアン・ギグス!” への3件のフィードバック

  1. ASAP より:

    モウリーニョ就任のタイミングで
    ギグスがチームを離れたとき、
    ファンや当人の希望とは別に、
    もうマンUには戻ってこないのでは? という不安を抱きました。

    というのも、トップリーグの監督のポストは、
    希望者/実力者に対してあまりに少ない。

    PLの場合、20人しか、その職につくことが出来ず、
    「ちょいと経験を積んで」というような安易な環境ではなく、
    ある意味で、選手よりも過酷な競争が待っています。

    また、マンUが、元選手に
    それほど門戸を開いていないという事情もあります。

    スティーブ・ブルース、マーク・ヒューズ、ブライアン・ロブソン。
    短期間の所属を含めれば、もっと数が増えそうですが、
    監督経験者であっても、元マンU戦士たちは、
    ここ最近の監督候補にすらなっていません
    (ゴシップレベルではあるのかも?)。
    無論、これは長きに渡るファーギー政権が原因なのですが…

    個人的には、「マンUギグス監督」実現には、
    チームに残り、色んな監督の下で学び、
    万難排した状態で、監督就任がベストでは? と考えていました。

    とはいえ、監督交代のサイクルが早まっている昨今、
    運命の巡り合わせで、ギグス監督誕生もありえる話。

    そのためにも、もし今回のオファーが本当ならば、
    ギグスはトライすべきだと思います。

    願わくば、監督の先輩、
    ガリー・ネヴィルを反面教師にしてもらいたいですね!(笑)

  2. 雨好 より:

    更新お疲れ様です。

    最近どんどん各クラブの監督交代スパンが短くなっているような気がします。ビジネスの為とはいえもう少し長い目で見てもいいんじゃない?とつくづく思いますね。しかし、仮に順調に就任したとしてすぐシティとリヴァプールって絶対胃が痛くなりそうですが…笑

  3. makoto より:

    ASAPさん>
    スウォンジーならモチベーション高く取り組めそうで、いいですよね。グイドリンさんがここで解任となるのは残念なのですが、チャンスがまわってくるようならぜひトライしてほしいです。

    雨好さん>
    逆に、「負けてもしょうがないですよね」といいながら慣れることができるというプラスも(笑)

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