2024.04.16 プレミアリーグ観戦記監督トピックス
エディ・ハウとウナイ・エメリ。主力不在の危機を乗り越えビッグ6に勝ち切った戦術家たちに称賛を!
セント・ジェームズ・パークにトッテナムを迎えたニューカッスルは、ポゼッション27%と押されながらも4-0で圧勝。アーセナルの本拠地エミレーツに乗り込んだアストン・ヴィラは、猛攻を受けた前半をゼロに抑え、終盤の2発で完勝しました。エディ・ハウはマンチェスター・ユナイテッドをかわして6位に浮上。ウナイ・エメリはTOP4に復帰しています。
ビッグ6を相手にクリーンシートで勝ち切った2人の監督は、スタジアムで見せた戦術以上に評価されるべきでしょう。両者ともに、キーマン不在の苦しい布陣でした。負傷者リストに11人が名を連ねるマグパイズは、守備の要となるポープ、トリッピアー、ボトマンがリタイア。中盤に目を移すと、出場停止のトナーリ以外に4人を欠いています。
アルミロン、ジョエリントン、ウィロックと、17歳のルイス・マイリー。前線はカラム・ウィルソンがおらず、イサク一択です。対するスパーズは、リシャルリソン以外のレギュラークラスを全員揃えていました。速攻が冴えた一戦の4発を振り返ってみましょう。先制は30分、ソン・フンミンとジェームズ・マディソンが意志の疎通を欠き、落としがずれた直後のカウンターです。
前線にロングフィードを送ったのは、ブルーノ・ギマランイス。ウドジェにカットされたアンソニー・ゴードンが奪い返し、左にスルーパスを通すと、イサクはファン・デ・フェンをあっさり抜き去り、フリーで左隅に収めました。その2分後、スパーズ守備陣のミスを突いて追加点をゲット。これが勝負を決めたといっていいでしょう。
ヴィカーリオへのバックパスに猛然と詰めたアンソニー・ゴードンの気迫が、ゴールを生み出す原動力でした。GKが右に蹴り出し、ダン・バーンがヘディングで前に送ると、ボールに追いついたペドロ・ポロはGKに戻してしまいました。アンソニー・ゴードンがそこに残っている可能性を考える余裕がなかったのでしょう。
足元に収めた10番は、イサクと同様にファン・デ・フェンをあっさりかわして右足でフィニッシュ。2-0でハーフタイムを迎えたホームチームは、後半が始まって間もない51分に3点めを決めています。ソン・フンミンにチャージしたのはロングスタッフ。奪ったボールをブルーノ・ギマランイスがラインの裏に送り、独走となったイサクがヴィカーリオの足元を抜きました。
最後の1発は87分、CKから打点の高いヘッダーを決めたのはファビアン・シェア。カウンター2発とバックパスミス、セットピースという結果を見て、スパーズの自滅と受け取る方もいるかもしれませんが、TOP4をめざすチームのアタックを冷静に封じた最終ラインの奮闘を忘れてはいけません。インターセプト4回のシェアは、ボール奪取も多く素晴らしい出来でした。
アーセナルを相手にダブルを達成したアストン・ヴィラも、ブバカル・カマラ、ジェイコブ・ラムジー、タイロン・ミングス、ブエンディアがおらず、マティ・キャッシュとラングレは復帰直後でベンチスタート。ドゥグラス・ルイスはサスペンデッドで、ルイス&カマラの2センターを両方とも欠くのは2年ぶりでした。
シュート14本を浴びせらた劣勢の前半は、シュートレンジで体を張ったマッギン、カイ・ハヴェルツの抜け出しを許さなかったジエゴ・カルロス、トロサールの決定的なボレーをストップしたエミリアーノ・マルティネスの奮闘が目を引きました。ドレッシングルームでのエメリ監督のメッセージは、「自分たちが不利になる要素を考えるな」だったそうです。
「疲労、スケジュール、負傷など言い訳が頭に浮かぶと足が重くなる」。ひたすら走り続けたチームは、後半に入るとサイドからボールを運べるようになりました。切り札は、レオン・ベイリー。ムサ・ディアビと代わったFWは、84分のCKからの二次攻撃では、下がりめのポジションでデクラン・ライスの視界から消え、ここぞというタイミングでファーから詰めて押し込みました。
アルテタは中4日、エメリは中2日。ECLのリール戦から2人しか入れ替えず、最終盤に首位チームを圧倒する見事な戦い方を実現できたのは、個々の戦術的な役割を明確にしたからでしょう。センターにまわったモーガン・ロジャースは、相手の侵入を食い止めながら速攻の軸となり、オリー・ワトキンスは常にラインの裏を突くタイミングを図っていました。
年末年始に1勝6敗と苦しんだニューカッスルは、直近6試合で4勝1分1敗と完全復活。4位に復帰したアストン・ヴィラは、アーセナル、チェルシー、リヴァプール、マン・シティを残しているスパーズの上で終われるかもしれません。キーマン不在のピンチを若手と新戦力が躍動するチャンスに変え、難敵から3ポイントを強奪した2人の戦術家の戦いぶりを、最後まで追いかけたいと思います。
ビッグ6を相手にクリーンシートで勝ち切った2人の監督は、スタジアムで見せた戦術以上に評価されるべきでしょう。両者ともに、キーマン不在の苦しい布陣でした。負傷者リストに11人が名を連ねるマグパイズは、守備の要となるポープ、トリッピアー、ボトマンがリタイア。中盤に目を移すと、出場停止のトナーリ以外に4人を欠いています。
アルミロン、ジョエリントン、ウィロックと、17歳のルイス・マイリー。前線はカラム・ウィルソンがおらず、イサク一択です。対するスパーズは、リシャルリソン以外のレギュラークラスを全員揃えていました。速攻が冴えた一戦の4発を振り返ってみましょう。先制は30分、ソン・フンミンとジェームズ・マディソンが意志の疎通を欠き、落としがずれた直後のカウンターです。
前線にロングフィードを送ったのは、ブルーノ・ギマランイス。ウドジェにカットされたアンソニー・ゴードンが奪い返し、左にスルーパスを通すと、イサクはファン・デ・フェンをあっさり抜き去り、フリーで左隅に収めました。その2分後、スパーズ守備陣のミスを突いて追加点をゲット。これが勝負を決めたといっていいでしょう。
ヴィカーリオへのバックパスに猛然と詰めたアンソニー・ゴードンの気迫が、ゴールを生み出す原動力でした。GKが右に蹴り出し、ダン・バーンがヘディングで前に送ると、ボールに追いついたペドロ・ポロはGKに戻してしまいました。アンソニー・ゴードンがそこに残っている可能性を考える余裕がなかったのでしょう。
足元に収めた10番は、イサクと同様にファン・デ・フェンをあっさりかわして右足でフィニッシュ。2-0でハーフタイムを迎えたホームチームは、後半が始まって間もない51分に3点めを決めています。ソン・フンミンにチャージしたのはロングスタッフ。奪ったボールをブルーノ・ギマランイスがラインの裏に送り、独走となったイサクがヴィカーリオの足元を抜きました。
最後の1発は87分、CKから打点の高いヘッダーを決めたのはファビアン・シェア。カウンター2発とバックパスミス、セットピースという結果を見て、スパーズの自滅と受け取る方もいるかもしれませんが、TOP4をめざすチームのアタックを冷静に封じた最終ラインの奮闘を忘れてはいけません。インターセプト4回のシェアは、ボール奪取も多く素晴らしい出来でした。
アーセナルを相手にダブルを達成したアストン・ヴィラも、ブバカル・カマラ、ジェイコブ・ラムジー、タイロン・ミングス、ブエンディアがおらず、マティ・キャッシュとラングレは復帰直後でベンチスタート。ドゥグラス・ルイスはサスペンデッドで、ルイス&カマラの2センターを両方とも欠くのは2年ぶりでした。
シュート14本を浴びせらた劣勢の前半は、シュートレンジで体を張ったマッギン、カイ・ハヴェルツの抜け出しを許さなかったジエゴ・カルロス、トロサールの決定的なボレーをストップしたエミリアーノ・マルティネスの奮闘が目を引きました。ドレッシングルームでのエメリ監督のメッセージは、「自分たちが不利になる要素を考えるな」だったそうです。
「疲労、スケジュール、負傷など言い訳が頭に浮かぶと足が重くなる」。ひたすら走り続けたチームは、後半に入るとサイドからボールを運べるようになりました。切り札は、レオン・ベイリー。ムサ・ディアビと代わったFWは、84分のCKからの二次攻撃では、下がりめのポジションでデクラン・ライスの視界から消え、ここぞというタイミングでファーから詰めて押し込みました。
アルテタは中4日、エメリは中2日。ECLのリール戦から2人しか入れ替えず、最終盤に首位チームを圧倒する見事な戦い方を実現できたのは、個々の戦術的な役割を明確にしたからでしょう。センターにまわったモーガン・ロジャースは、相手の侵入を食い止めながら速攻の軸となり、オリー・ワトキンスは常にラインの裏を突くタイミングを図っていました。
年末年始に1勝6敗と苦しんだニューカッスルは、直近6試合で4勝1分1敗と完全復活。4位に復帰したアストン・ヴィラは、アーセナル、チェルシー、リヴァプール、マン・シティを残しているスパーズの上で終われるかもしれません。キーマン不在のピンチを若手と新戦力が躍動するチャンスに変え、難敵から3ポイントを強奪した2人の戦術家の戦いぶりを、最後まで追いかけたいと思います。
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