プレミアリーグで巻き返しなるか!? クリスタル・パレスがロナルド・デブール招聘を画策!
クラブチームの監督デビューは2010年12月。自身が選手として黄金時代を築いたアヤックスで、不振の責任を痛感したマルティン・ヨル監督が辞任を申し出たため、暫定監督に指名されたのがスタートでした。チャンピオンズリーグのACミラン、エールディヴィジのフィテッセ、オランダカップのAZアルクマールを次々と撃破したクラブのレジェンドは、年明け早々に正式に監督に就任。冬のマーケットでルイス・スアレスをリヴァプールに抜かれながらも、守備を安定させて難局を切り抜け、名門に7シーズンぶりのリーグ優勝をもたらしています。
現在はプレミアリーグで活躍する天才エリクセンを発掘したのは、デブール監督でした。2年連続でチームのトップスコアラーとなったシーム・デ・ヨンクなど若手をうまく使った指揮官は、クラブ史上初となる4連覇を達成。チャンピオンズリーグでは1度も決勝トーナメントに進めず、ヨーロッパリーグのラウンド16止まりだったものの、エールディヴィジで優勝4回2位2回なら、充分合格点でしょう。
オランダでの実績を引っ提げてチャレンジしたセリエAでは、初めて挫折感を味わっています。2016年の夏にロベルト・マンチーニ監督の後を受け、インテルの監督に就任したデブール監督は、わずか85日で解任されてしまいました。「オファーは開幕の10日前で、クラブはもっと時間をくれるものと思っていた。言葉の壁を乗り越える必要があり、すべてが難しかった。この3ヵ月は1年以上に感じられた」。憔悴しきったオランダ人監督は、その後の半年間を自らの充電に費やしました。
ビッグ・サムが指揮を執った昨季プレミアリーグの後半戦は、レッズから借りてきたママドゥ・サコがいた8試合は5勝1分2敗でチェルシーやアーセナルを撃破。いなかった試合は3勝8敗で失点21というわかりやすいコントラストは、後方に軸となる選手を据えればトップ10フィニッシュが狙える底力を有することを示しています。補強ポイントはCB、右SB、セントラルMFと明確。オランダ仕込みの攻撃的な戦術がインストールされたチームは、上位相手でも相当戦えるようになるのではないでしょうか。
「われわれはアヤックスやバルサの哲学で育った。彼らと同様の創造的でボールポゼッションを大事にするスタイルを期待していいと思うよ。フットボールはエンターテインメントだからね。よく組織されたチームを観ることができるはずだ」。双子の兄弟であるロナルド・デブール氏は、兄が紡ぎ出す攻撃的なサッカーを楽しみにしているようです。「プレミアリーグのチームを率いるのはすべてのマネージャーの願いだ。フランクもそうだろう。興奮するね。最初の試合が待ちきれない」。8月12日に予定されている新監督の初陣は、セルハースト・パークのホームゲーム。プレミアリーグ昇格を果たしたばかりのハダースフィールドとの一戦です。(フランク・デブール 写真著作者/Yulia Novikova)
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