バーンリーに負けたらフランク・デブール解任!? 根が深そうなクリスタル・パレスの監督問題
「Crystal Palace give Frank De Boer one more game to save his job(クリスタル・パレスは、フランク・デブールの仕事を守るためにもう1試合の猶予を与えた)」
え?ホームゲームでは滅法強いバーンリーに敗れたら、たった4試合でクビですか!?これが実現してしまったら、プレミアリーグ創設25年で最速のスピード解任。報道が事実であれば、昨季はインテルを85日で追われたオランダ人指揮官は、クリスタル・パレスの就任発表から77日めの試合に進退を賭けることになります。ニュースをご覧になった方の多くが、「プレミアリーグのクラブは、ちょっと戦績が悪いとすぐに監督をクビにしようとする」と眉をひそめているのではないかと思われますが、私は少し違う見方をしています。そこまでやらなければならないほど、チームが深刻な状態になっているのではないか、と。
2015-16シーズンに、突如アラン・パーデューが勝てなくなったとき、クリスタル・パレスは1勝1分8敗かつホーム4連敗と完全に泥沼にはまるまで監督解任を我慢しています。就任発表の際に「フランクを招聘するために、綿密な交渉を行ってきた」と語ったスティーブ・パリッシュ会長は、短期的な戦績が悪いだけなら動かないでしょう。緊急事態であることを匂わせるのは、同じ「テレグラフ」が12日前に掲載したこちらの記事です。「Crystal Palace players already questioning Frank De Boer’s management(クリスタル・パレスの選手たちは、既にフランク・デブールのマネジメントに疑念を抱いている)」。3試合ノーゴール、ホーム2試合で5失点と攻守とも振るわないクリスタル・パレスは、ポゼッションを要求するフランク・デブールの3バックシステムを選手たちが消化しきれず、明らかに迷いながら戦っています。
気合注入のマネジメント一辺倒のパーデューが築いたオーソドックスなスタイルに、サム・アラダイスが修正を加えたチームは、ロングフィードをベンテケが競って、こぼれ球をサイドにさばくシンプルな攻め方を続けていました。今までとまったく違うデブール戦術は、ベンテケ、タウンゼント、パンチュンなどシンプルなプレイを好む主力に早期にインストールするのは難しいのかもしれません。オランダ人監督が、コミュニケーションスキルに難があるのも混乱が生じている理由のひとつのようです。母国でしか成功していないフランク・デブールは、急激すぎる戦略・戦術変更と語学力不足によって、インテルのときと同じ足取りで出口に向かっているように見えます。
「テレグラフ」は、クリスタル・パレスがインターナショナルマッチウィークを使って後任監督の選定を進めたと伝えています。アヤックスから連れてきたリーデヴァルドに加え、ザハとキャバイェも間に合う可能性があると伝えられているチームは、今季プレミアリーグ初ゴールをゲットしてフランク・デブール監督を救うことができるでしょうか。昨シーズンの残留の原動力となったママドゥ・サコを獲得したチームを最も強くできるのは、前任のサム・アラダイスかWBAのトニー・ピューリスのような「弱者のサッカーの伝道師」のような気がするのですが…。
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3バックにすんなり対応できると思えないダンとトムキンスを並べ、ウォードをウイングバックにパンチョンをボランチに使っているのを見てやりたいサッカーに無理やり合わせているように思えました。
攻撃的なサッカーを目指すロマンチストに夢を見て現場を無視した経営陣に問題があると思いました。
デブールの立場を想像するとアラダイスやピューリスのサッカーをするなら彼を呼ぶ意味がないので大きな改革に挑むのは理解できます。まあ少しずつマイナーチェンジを繰り返していくべきだとは思いますが。
エバートンさん>
急ぎすぎでは?とずっと心配してました。あのサッカーをやるには、早期に適性のある選手を獲るべきでしたね。