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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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やはり黙っていられない…今年も好調!「ハッピー・ワン」モウリーニョ語録2013-14最新版

入団会見で「愛するクラブに入団するのは初めてで、幸せを感じている」と語り、自身を「ハッピー・ワン」と表現したチェルシーのモウリーニョ監督。プレミアリーグ復帰にあたり「舌戦はしない」「他人を挑発するのは好きではない」とおっしゃっていたのですが、どうも挑発や議論、批判を避けて通るわけにはいかないようです。

何しろ、スポーツメディアの記者から数字を突きつけられてコメントを求められても「そのデータは間違っている」と平然と言い放つ方です。きっと、挑発は好きではないという発言も、指摘すると「そんな発言はしていない」「相手の挑発を受けて立っただけ」などとかわされるのでしょう。「勝つために大事なことは、今まで勝ち取ったものを忘れること」と涼しく言い切る、常に今を生きる男。ハッピーだからといって、丸くなったわけじゃない!というわけで、本日はモウリーニョさんが、チェルシー監督就任後に発信した最新語録を紹介しましょう。

■もはやマドリードもクリスティアーノ・ロナウドも大嫌い!
「マドリードは政治だ。マドリードにはサッカーやスポーツが存在しない」
「私は2000年から監督をしているが、30歳のときにはロナウドを指揮していた。そっち(クリスティアーノ・ロナウド)ではなく本物のロナウド。ブラジル人のほう」
⇒昨季、レアル・マドリードで選手ともマスコミともガチンコバトルを繰り広げたモウリーニョ先生。新天地では沈黙を守るかと思いきや、マドリードがらみはすべてバッサリ。もっとも、ロナウド発言はさすがに言い過ぎたと思ったらしく「本物といったのは、ブラジルのほうが第1号で年長だから」と屁理屈はなはだしい説明をされておりました。

■ルーニーちょうだい!その1「外堀を埋めまくるモウリーニョ先生」
「『国内のクラブに選手を出さない』という古いメンタリティーは、何の助けにもならない」
「国の代表に選ばれるプレイヤーは、所属クラブでレギュラーでなければならない。ワールドカップに出場したい選手は、クラブで2番手だったらかなりリスキーだ」
「満足していない選手は、新契約を望んでいることもあれば、移籍を希望していることもある。私は、前回チェルシーの監督をしていたときに、(DFの中心だった)ギャラスの件が残念だった。われわれにとって重要な人材だったが、彼は移籍したいと口にし、止められなかったので結局アーセナルに移籍させると決めた」
⇒「ライバルチームには移籍させないなんて、心の狭いこというなよ」ということを手を変え品を変え、もっともらしくおっしゃっているにすぎません。

■ルーニーちょうだい!その2「控え選手を獲りにいっただけ…といいつつモイーズ批判」
「マンチェスター・ユナイテッドがが私に対して怒っているというが、私がルーニーに『君は2番手だ』といったわけではない。私たちは、現在所属しているクラブの監督から『君は2番手だ』といわれた選手を獲ろうとしているだけだ。ファン・ペルシを引き抜こうとしているわけではない」
「移籍騒動の責任はもちろん、モイーズ監督にもある。批判するつもりはないが、どのビッグクラブにもレギュラーと2番手があり、控え選手にも優秀なプレイヤーが必要だ。問題は選手がそれを甘んじて受け入れるかどうかだけだ」
⇒「要らないっていうからちょうだいっていってるだけじゃん」ということを手を変え品を変え、もっともらしくおっしゃっているにすぎません。

■ルーニーちょうだい!その3「ラブ・ストーリーは突然に…君から終わりといってくれ」
「ストーリーを始めた人間がそのストーリーをを終えるべき。われわれは売りたくない選手を強引に獲得しようとするほど愚かではない。今こそこのストーリーを終わらせるときだ。それが関係する誰にとってもいいことだ」「とても、とても、とてもほしいと言っても、最終的には…。私は、誰にでも自らの未来を示す権利があると思う。それを尊重したい」
⇒いちいち表現がドラマティックで情熱的なのも、モウリーニョ先生の特徴です。彼女が元カレと寄りを戻し、ひと夏のラブストーリーが終わりを告げたのですね。

■バイエルンと元バルセロナのグアルディオラ監督に敵意むき出し
「昨季のハインケス監督率いるバイエルン・ミュンヘンはヨーロッパ最高だった。今は新しい監督や新しい選手を迎えており、当時のレベルかどうかわからないね」
「これは私と彼の対決ではなく、チーム対チームだ。私はインテルでのチャンピオンズリーグ準決勝で彼に勝ったし、コパ・デル・レイ決勝でもスペイン・スーパーカップでも勝った。バルセロナとレアル・マドリーのタイトルの懸かる試合に勝ってスペイン王者になった」
「(ラミレスの退場について)レフェリーのジャッジが妥当だったとは思わない。11人対11人なら、もっといいゲームになっていただろう。ラミレスは危険なカウンターを受けたわけでなく、相手を傷つけてもいない。2枚目のイエローカードは必要なかった。しかしUEFAとの私の歴史には、長い間いろいろなことがあったので、これ以上いわない方がいいだろう。ベストチームが負けた。私ははっきりそう思っている。それがすべてだ」
⇒元バルセロナ監督のベップ・グアルディオラには、16試合中3試合しか勝利しておらず、もはや天敵。私と彼の対決ではない、といいながら「私が彼に勝った話」ばかりするなど、駄々っ子のようです。ちなみにひとつ、モウ先生を弁護すると、昨季チャンピオンズリーグのマンチェスター・ユナイテッド戦で、ナニの不可解な退場があってレアル・マドリードが勝った時は、「あちらがベストチームだった。11人同士なら負けていた」とフェアに語っています。

いやいや、最高のタレントが戻ってまいりました。自信家ではあるものの、いわれているほど策士でもなく、純粋で率直で不器用な方なんだと思います。哲学者の趣もあり、インタビューのコメントにアインシュタインの名前が出てくるのは、彼とオシムさんくらいなものでしょう。レアル・マドリードではバルサ憎しで選手を煽り過ぎ、溝ができてしまいましたが、基本的には選手に対してのフォローも厚く、インテル時代に共に戦った暴れん坊、イブラヒモヴィッチに「彼のためなら人殺しも厭わない」といわせた男(これはイブラがいうとホントに怖い)。監督のキャラクターや、ゲーム前後のトークバトルもプレミアリーグを楽しむ大事なアイテムですので、今後もその絶妙な語り口と歯に衣着ぬ発言で、われわれを刺激していただければと願う次第であります。

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