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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ミケル・アルテタ監督とアーセナルが新たな契約に合意!(ただし期間は不明…)

「われわれは全員、とてもいい方向で考えていると思う。適切な時期が来れば、契約は締結されるだろう。心配する必要はない。お互いに同じ野心と意志を持っているので、時間があれば問題は解決する」。ブライトン戦を控えたプレスカンファレンスで、今シーズンの末に終わる自らの契約について聞かれたミケル・アルテタ監督は、近いうちに決まると明言していました。

それから1週間が過ぎ、「BBC」「アスレティック」「スカイスポーツ」が「アーセナルとアルテタ監督が新たな契約に合意」と報じました。「BBC」のサム・モクベル記者は、「新契約には、年俸1000万ポンドからの大幅な昇給に加え、500万ポンドのボーナスも含まれる。期間は確定していないが、少なくとも在籍10年を迎えることになる」とレポートしています。

現在の契約が締結されたのは、2024年9月12日。秋のインターナショナルブレイクは、経営ボードとマネージャーが将来について話し合うのにふさわしい季節なのでしょう。「アスレティック」でアーセナルを担当しているアール・ド・ロシェ記者は、「新契約の合意は予想通りだけど、クラブの経営層とファンはブーストがかかるだろう」といっています。

今に至るプロジェクトの始まりは2019年12月。アーセナルにとって、カオスの時代です。7試合連続で勝てなかったウナイ・エメリが解任となり、後を継いだフレディ・リュングベリも不振にあえいでいました。ペップ・グアルディオラのアシスタントコーチが招聘されたとき、プレミアリーグで10位だったクラブは、野心もヴィジョンも遊び心も失っていました。

前線のオーバメヤンとラカゼットはゴールを重ねていたものの、メスト・エジルは下り坂に差しかかり、ニコラ・ペペ、グラニト・ジャカ、ダヴィド・ルイス、ソクラティス・パパスタソプーロスはスタンドのため息を誘っていました。ガブリエウ・マルティネッリはノースロンドンの最初のシーズンで、ブカヨ・サカの持ち場はレフトバックでした。

オーバメヤンとダニ・セバージョスの活躍で、いきなりFAカップを制覇した38歳の指揮官は、要所の補強と余剰戦力の整理に着手しました。2020-21シーズンの開幕前にガブリエウとトーマス・パーティーが加わり、ムヒタリアン、エジル、ムズタフィらが次々と退団。2021年1月のウーデゴーアのローン移籍は、今でもアルテタとエドゥの最高の仕事といえるのかもしれません。

スカッドの規律を重視するアルテタ監督は、暴言を反省しない悪童や時間にルーズなストライカーを手離し、将来性がある若手にシフトした強化を続けました。ファーストステップが終わったのは、マン・シティと優勝を争った2022-23シーズン。復活のシンボルがウーデゴーアだったとすれば、本気で頂点をめざすという宣言は1億500万ポンドを投じたデクラン・ライスでしょう。

2023年の夏は、ハマーズのキャプテンに加えてカイ・ハヴェルツ、ユリエン・ティンバー、ダヴィド・ラヤを引き入れています。ペップ・グアルディオラという巨大なハードルがなければ、アルテタ監督と選手たちはもっと早くトロフィーを掲げていたでしょう。名将の王朝とキャリアが重なる不運を乗り越え、22年ぶりの戴冠を実現するまでに6年半という長い時間が必要でした。

アルテタ監督の足跡を辿ると、機能的な守備やセットピースなどの戦術に目がいきがちですが、最大の手柄は組織づくりでしょう。ロッカールームが淀んでいた7年前は、チョコレートカラーのラブラドールはおらず、サポーターとの一体感を醸成するエミレーツのアンセムもなく、チームの成長を見守るコルニーのオリーブの木もありませんでした。

2023年の夏にグラニト・ジャカがクラブに別れを告げてから、自らの意志で去った選手はいないようです。チームの主力が「アーセナルでずっと戦いたい」と口を揃えるのは、タイトルをめざせるからという理由だけではないはずです。アイデアマンの工夫の積み重ねで醸成されたクラブ愛が根付いており、ここにいれば成長できるという手応えがあるからでしょう。

選手たちの注意力を養うために、プロのスリ集団を雇って貴重品を盗ませたアタオカなマネージャーは、10年後もさまざまなアイデアを駆使して組織の変化と成長を推進しているのではないでしょうか。「監督キャリアは生涯アーセナル」という結末を見てみたい気がします。アーセン・ヴェンゲルの22年を超えると60歳ですが、「次は猫を飼おう」といっているかもしれません。


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