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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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「ラシュフォードは壊されていた」…現地記者がモウリーニョ監督のマネジメントを批判!

Jose Mourinho should follow Pep Guardiola’s man-management approach(ジョゼ・モウリーニョは、ペップ・グアルディオラのマン・マネジメントのアプローチに倣うべき)」。刺激的な見出しを立てたのは、日曜日の朝に放映されるサッカー番組「サンデー・サプリメント」の内容を伝える「スカイスポーツ」です。提言の主は、ゲストとして登場した「タイムズ」のチーフライター、ハリー・ウィンター氏。プレミアリーグで2位に終わり、FAカップ決勝でチェルシーに敗れたマンチェスター・ユナイテッドの指揮官は、選手たちのモチベーションと能力を高められていないのではないかと指摘しています。

記事のタイトルは、プレミアリーグ史上最強ともてはやされたチームの名将を礼賛しているようにも受け取れますが、ウインター氏はポチェッティーノ監督やクロップ監督のマン・マネジメントも評価しています。彼が主張するマンチェスター・ユナイテッドの問題点は、若い選手がベストフォームを手に入れるのに苦労していること。「なぜエリック・バイリーがベンチでフィル・ジョーンズとスモーリングを出すのか?なぜルーク・ショーはものにならないのか?」。起用法に不満を抱え、移籍したがっていると伝えられているラシュフォードやマルシアルをはじめ、25歳以下の選手に停滞が目立つのは事実です。「グアルディオラやポチェッティーノが見せる”息子に対する父親のようなアプローチ”が必要だ」。端的にいえば、「もっと選手を認めろ、そしてほめろ、愛情を注げ」ということです。

ウィンター氏の提言には、今季のプレミアリーグを観ながら、ずっと気になっていたことを代弁していただいたような感覚を抱きます。「モウリーニョ監督のハードマネジメントが選手のモチベーションを下げることが多く、手駒を活かし切れていないのではないか?」。彼が重用するのは、プロフェッショナリティが高いベテランや、気持ちの強さや体を張ったプレイを前面に出すタイプです。一方で、ルーク・ショー、ラシュフォード、マルシアル、マタはファン・ハール時代よりもパフォーマンスが低く、開幕当初は素晴らしかったポグバも、真価を発揮したとはいえませんでした。昨季は、ズラタン・イブラヒモヴィッチがいい緩衝材となってくれていたのかもしれません。モウリーニョ監督の理解者であり、プロとしての手本にもなる存在がいなくなった今季は、不穏な話が格段に増えた感があります。

今季の無冠という結果が、モウリーニョ監督と選手たちに、それぞれネガティブな感情をもたらすのではないかと懸念しています。何が何でも勝たなければと焦る指揮官が、よりハードなマネジメントに傾倒するのではないか。「勝てる監督だから」という1点で、厳しいアプローチに耐えていた選手たちの不信感が増幅するのではないか。「Rashford really does need to escape from Mourinho. He’s been vandalised this season. Painful to watch that(ラシュフォードはモウリーニョの下から脱走する必要がある。彼は今季、壊されていた。それを見るのは苦痛だった)」。番組内で紹介されていたガーディアンのライター、バーニー・ロメイ氏のツイートです。勝ち点81を積み上げてのプレミアリーグ2位フィニッシュは、悪くないシーズン。守備力の向上、マクトミネイの台頭などのいい話もあり、来季に期待する一方で、報じられている指揮官と若い選手の軋轢が外野の杞憂であることを祈っています。チームは進化を遂げ、ポグバやラシュフォードは素晴らしい活躍でクラブにタイトルをもたらしてくれるはず、と。

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“「ラシュフォードは壊されていた」…現地記者がモウリーニョ監督のマネジメントを批判!” への5件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    噂話で一喜一憂してるなら、タイトルとっても表面にあからさまに出るぐらいに関係悪化が見えちゃってるチェルシーは、どういう気持ちで見てたらいいんですかね…

  2. 不知火 より:

    ポグバが意味深なツイートをしましたね。出ていっちゃうのかな…。
    モウのマネジメントはもう今の世代には通用しないのかもしれませんね。
    決して悪いシーズンではなかったけれど、ラッシュフォードやポグバがモウのせいで出て行くのなら、彼をクビにするのも選択肢の1つかなと思います。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    噂話で一喜一憂したくない方は、噂話で一喜一憂する私の記事はスルーしていただき、トランスファーマーケット最終日翌日に各メディアが更新する移籍の決定一覧をご覧になるのがいいのではないかと思います。ゴシップは当たり外れありますが、記者のみなさんによる何らかの取材に基づく記事が多いので、自分なりに吟味しながら楽しませていただいています。

    不知火さん>
    同感です。ラシュフォード、マルシアル、ポグバがあっさり出ていくようなことがあれば、ショックでかいです。クラブの顔になりうる有望な若手は、しっかり育てていただきたいですよね。

    —–
    今のマンユーは攻撃的ポジション選手達の才能の墓場ですね。

  4. すこと より:

    今のユナイテッドにはアンチェロッティみたいな監督が一番合うような気がしますね。
    サンチェス、ルカク、ポグバといった個の能力が高い選手を活かすのは上手いと思うし、ユナイテッドの選手はバイエルンの選手たちのようなプライドが高く、他者をリスペクトしない選手(代表ミュラー)ではありませんしね。
    どの監督が率いようと守備陣の改革は必要ですし、あの守備陣でよく2位を取れたなと個人的には思うので来シーズンの結果でフロントは決めるべきだと思います。

  5. プレミアリーグ大好き! より:

    リアリストなモウリーニョはつくづく1クラブでの賞味期限は3年だなと思ってしまいますね。目の前の試合に勝って結果を残すということが目的になってしまって、クラブの将来などどうでも良いのでしょう。ヴェンゲルとは正反対。若手にも実力主義を求めるのでチャンスを与えない。
    他サポからすればモウに何年も任せようなんてユナイテッドは大丈夫なん、という感じです。

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