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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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大健闘ボーンマス!ペップと比較されるエディ・ハウ監督の緻密なチームづくりに注目!

ボーンマスの選手として270試合12ゴール、イングランドU-21代表選手と出場2試合。負傷に翻弄された選手としてのキャリアに30歳で区切りをつけ、2008年12月に監督経験なきまま、長くプレイしたクラブを率いることになったエディ・ハウ監督。月末に41歳の誕生日を迎える有能な指揮官は、10年ののうち9年までをボーンマスのマネージャーとして過ごしています。2011年1月からの10ヵ月をバーンリーの監督として過ごし、すぐに古巣に復帰すると、2012-13シーズンにクラブをチャンピオンシップに復帰させ、2年後にはリーグ優勝。ボーンマスは、創設125年にして初めてプレミアリーグ昇格を果たしました。

本拠地ディーン・コート(現バイタリティスタジアム)の収容人数は約11900人。早々にチャンピオンシップに戻ると思われた小さなクラブは、初年度16位、2年めは9位、昨季プレミアリーグでは12位と健闘。4年めの今季は、12節までで6勝2分4敗の6位とジャンプアップしています。2017-18シーズンのメンバーを見ると、GKは3人とも外国人ながら、フィールドプレーヤーで英国籍以外はたった4人。ほとんどの補強がプレミアリーグをはじめイングランドのなかで完結しており、海外のクラブから直接入団したのは、ル・アーブルでプレイしていたリス・ムセのみでした。

デフォーとナタン・アケ以外に即戦力を獲らなかったチームが、なぜ中位で粘れたのか。2018-19シーズンの新戦力もまた、レバンテから来たコロンビア代表MFジェフェルソン・レルマ、シェフィールド・ユナイテッドでプレイしていたデヴィッド・ブルックス、レガネスから移籍したDFリコと地味なチョイス。ワールドカップで日本代表と戦ったレルマ以外は、無名の選手です。マンチェスター・ユナイテッドの上にいるクラブの最大の武器は、エディ・ハウ監督の明快なコンセプトと、緻密な戦術設計です。まずは、あまりにも個性的な彼らのスタッツから紹介しましょう。

最後方からでもパスをつなぐボーンマスの数字で最も特徴的なのは、ロングフィードが603本と、マン・シティとチェルシーの次に少ないことです。タックル147回はプレミアリーグ19位(最下位マン・シティ)、インターセプト94回も19位(最下位チェルシー)で、シュートブロック52本は3位。走行距離1354.2kmは4位、ボックスの外からのシュートは1試合あたり3.9本で17位ながら、ビッグチャンス38回はペップに次ぐ2位となっており、「囲んで奪って素早く前につなぐパスサッカー」というコンセプトは、さまざまな形で数字に表れています。「BBC」によると、エディ・ハウ監督は6人のビデオアナリストによって自らのシナリオが実践できているかをチェックしており、ビッグチャンスを逃したシーンのモンタージュを作成して攻撃戦術の修正を行っているとのこと。ディテールにこだわり、チームとしての意志の共有を徹底することで、コレクティブなサッカーを実現しているのです。

最前線のカラム・ウィルソンはプレミアリーグ12戦6ゴールと好調をキープし、イングランド代表にも選ばれました。既に3ゴールをゲットしているトップ下のブルックスは今季最大の発見で、左のライアン・フレイザーの突破力は健在。レルマとルイス・クックが中央で攻守のバランスを取り、CBのナタン・アケとスティーブ・クックCの負担を減らしています。左SBにまわって的確にパスを供給していたアダム・スミスの負傷リタイアは激痛ですが、リコとダニエルズにがんばってもらうしかありません。昨季まではスロースターターだったエディ・ハウ監督のチームは、どこまで上位で踏ん張れるでしょうか。プレミアリーグで最も長期政権となった指揮官の手綱さばきに、引き続き注目してまいります。

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“大健闘ボーンマス!ペップと比較されるエディ・ハウ監督の緻密なチームづくりに注目!” への2件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    ボーンマスからするととんでもないレジェンドですね。贔屓以外に応援したくなる監督とクラブです。

  2. エミリー より:

    嫌だなあ、たしか今週末彼らと当たるんですよねえ。
    ポジションもすぐ下だし、負けられません。
    背伸びせず、こうやるぞ!ってのが決まってるチームって怖いですよね。
    型にはまった時の説得力がすごい。
    難敵です、楽な試合ではないだろうな。

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