「永遠に残る思い出を作った」…ハダースフィールド、功労者ワグナー監督との悲しき訣別。
シーズンが終わるまで、ワグナー監督が指揮を執るのが最善と判断していたと語るクラブトップの言葉は、そのまま受け取ってもいいのではないでしょうか。ドルトムントのセカンドチームからやってきたドイツ出身のアメリカ人監督は、2016-17シーズンにクラブをチャンピオンシップ5位に引き上げ、45年ぶりのトップリーグに導いた功労者です。
「われわれは、このクラブを過去50年で最高のポジションに導き、永遠に残る思い出を作った。彼の功績は、ハーバート・チャップマンやミック・バクストンのような偉大な名前のように、ハダースフィールド・タウンの歴史に正しく据えられるはずだ。クラブの顔を変えた伝説のマネージャーとして」
47歳の若き指揮官との訣別を「sad day」と表現したチェアマンについて、「BBC」のチーフライターであるマクナルティ氏は「悲しみを帯びた真の温かさを感じた」と述べています。降格必至のハダースフィールドが、来季のチャンピオンシップで巻き返しを図るためには、ワグナー残留がベストだったのではないでしょうか。低迷の最大の理由は、昨季も28ゴールしか決められなかった貧弱な攻撃力。開幕からの10試合で4発しか決められず、2点ゲットしたのは13節のウルヴス戦のみで、22試合13ゴールはもちろんリーグ20位です。フランスから呼び寄せたディアカビとムベンザが振るわず、5人のFWでわずか1ゴールではどうしようもありません。選手のクオリティはカーディフと最下位を争うレベル。ワグナー監督は、親友のユルゲン・クロップとは真逆の守るサッカーに徹してよくがんばっていたと思います。
半分2部のようなクラブが、プレミアリーグで勝てなくてもいいじゃないか。チャンピオンシップで勝利の味を思い出し、もう一度戻ってくればいいじゃないか…。降格圏に落ちると容赦なく監督のクビを切る最近の風潮とは、別な考え方で戦うクラブがあってもいいのではないかと思っていました。今季が悪いのではなく、昨季の残留が奇跡的な快挙だったのだ、と。
ホイルさんも、指揮官に責任を取らせる気はなかったようですが、そうはいっても負け続けると選手たちのモチベーションは下がるものです。現場の雰囲気は、われわれ外野が知る由もなく、ワグナー監督は「もはや自分の采配では選手たちは動かない」と絶望したのかもしれません。チェアマンの悲痛なコメントに心を動かされましたが、そんな思いを置き去りにしながらプレミアリーグは淡々と進みます。メディアとブックメーカーは、今日も容赦なく「Sack Race」などと題した記事を掲載しています。1位クロード・ピュエル、2位ラファエル・ベニテス、3位マルコ・シウヴァ…。(デヴィッド・ワグナー 写真著作者/@cfcunofficial (Chelsea Debs) London)
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更新ご苦労様です。
レッズサポの私でも悲しいニュースでした。
ただクラブのTwitterではワグナーを讃える動画を流していたので、リスペクトする気持ちを十分感じました。薄い選手層の中奮闘してきた方だと思います。しばらくは充電でしょうか、まずはお疲れ様でした。
ワグナーの次の職場は気になりますね!
クロップは呼びますかね!