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クロップは自虐ボケ、ペップはVAR批判…プレミアリーグ2強のマネージャー最新語録!

Yes: ”You finally arrived, welcome!”Ali did the same. Obviously it’s a goalie thing at Liverpool, no problem with that as long as we win the games. All good.(そうだね。”ついに来たね、ようこそ!”アリソンも同じことをやらかした。これは明らかに、リヴァプールのGKに起こることのようだね。勝ち続けている間は問題ないよ。すべてよしだ)」。プレミアリーグ2節のサウサンプトン戦で、ゴールキックをダニー・イングスにカットされて決められたアドリアンについて、クロップ監督は自虐ボケをかましながらフォローしました。一昨年のCL決勝でロリス・カリウスがキックをベンゼマに当てて失点を喫し、昨季プレミアリーグ4節のレスター戦では、アリソンがイヘアナチョにフェイントを仕掛けて失敗。奪われたボールをゴールに叩き込まれ、プレミアリーグ初失点を記録しています。

3人のGKは、サディオ・マネに感謝しなければなりません。勝負強い10番は、すべての試合でゴールを決めてミスの意味を軽くしてくれています。アドリアンがサポーターを呆然とさせるミスを犯したセインツ戦は、奇しくもアリソンのレスター戦とまったく同じ展開でした。マネが先制、フィルミーノが追加点を決めた後、GKが試合をおもしろくして2‐1フィニッシュ。クロップ監督は、冒頭の発言の後、「アドリアンは足が腫れていたにも関わらず、あまりにも多くのボールを処理した。彼のセーブ、プレイすべてに満足している。他のプレーヤーがビルドアップに関する責任を引き受けなければならなかった。鎮痛剤がもてばと願っていたよ」と、GKの厳しい状態について力説しました。

「木曜日、フライトしたときの彼の足首を見ていたら、ゴールを与えたパスでさえ”思っていたよりもよかった”というはずだよ」

ボケ、大げさ…クロップ節が炸裂したのは、後半の戦いぶりに自信を深めていたからでしょう。自分たちのスタイルでゲームをコントロールできたと語った指揮官は、前線の選手たちを激賞。「チェンバレンはブリリアント。群を抜いていた」はまだしも、ファンタステックなゴールだったとほめたマネを「the best moment at least of the first half, in the last second pretty much(少なくとも前半は最高の時間で、最終盤もとても美しかった)」とは、「どれだけ持ち上げるんだ⁉」とツッコミを入れたくなります。ロングボールとセットピースを活かして追いすがってきたセインツに1点差に迫られたときは、「また攻めなきゃいけないのか?」と思ったそうですが、実際にはスコアをキープすることに腐心し、狙い通りに3ポイントを手に入れたと自画自賛しています。

連勝スタートとなったリヴァプールに対して、プレミアリーグ王者は攻めまくったホームゲームを勝ち切ることができませんでした。以前から「VARを支持する」といい続けてきたペップも、立て続けにゴール取り消しを喰らい、黙っていられなくなったようです。「昨シーズンのCLのトッテナム戦でもこんなシチュエーションがあった。率直にいえば、2回めはさすがに堪える。でもこれが現実なんだ」。ガブリエウ・ジェズスのゴールシーンは、その前にボールに触ったラポルテが手に当てたように見えましたが、マン・シティの指揮官はロドリがラメラに潰されたシーンのジャッジも問題にしています。

「先週はウルヴスにも起こった。水曜日にはチェルシーもね。アドリアンはペナルティシュートアウトでゴールラインを踏んでなかった。今日の前半も驚いた。VAR said it wasn’t and then at the end they did(あのシーンでVARはそうじゃないといい、最後にはそうだといった)」

…お気持ち、お察しします。プレミアリーグ開幕節のハマーズ戦でもガブリエウ・ジェズスのゴールが1度は認められながらもオフサイドとされており、2戦連続の逆転敗訴。とりわけ今回は「決勝ゴール取り消し」というわかりやすい結末だったこともあり、新システムの被害者ムードが漂っていますが、シーズンを通じてVARに阻まれる機会が最も多いのはペップのチームなのではないかと思います。何しろチャンスメイク数はリーグNo.1。オフサイドぎりぎりのタイミングで繰り出すパスを決め手にするチームは、おのずとVARに待たされる機会も多くなるでしょう。ペップも、そんなことは重々承知なのだと思われます。ひとしきり嘆いた後、「より多くのチャンスを得るためにハードワークを重ねる必要がある」と語っているのですから。

ロドリの転倒がスルーされ、後半のキックオフからのラッシュも実らず、172cmのルーカス・モウラに同点にされるという展開に、ペップのメーターは上がりっぱなしだったのでしょう。2‐2とされた瞬間、「何やってるんだ」といいたげに両手を挙げたアグエロを代えたとき、ペップとエースはピッチサイドで激しくいい合い、ミケル・アルテタに仲裁されました。このシーンについて事情を聞かれたペップのコメントも紹介しましょう。

「ゴールを決められた瞬間の彼に苛立っていたのを、わかっていたと思う。そんな感情もゲームの一部だ。ちゃんと後で話たよ。彼の気持ちはわかるし、とても愛しているよ」

とにかく明るいユルゲン・クロップと、時に激昂しながらも最後はフェアなペップ・グアルディオラ。VAR導入の新時代の幕開けに、彼らがどんなコメントを残してくれるのか、引き続き注目していきたいと思います。クロップは「クレイジー」、ペップは「タフ」を連発するのでしょうね。微妙なジャッジの積み上げではなく、誰もが納得する展開でプレミアリーグ王者が決まることを祈りつつ。

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“クロップは自虐ボケ、ペップはVAR批判…プレミアリーグ2強のマネージャー最新語録!” への4件のフィードバック

  1. ペップの街 より:

    ジェズスのごーるが決まった瞬間、スパーズの誰一人ハンドなんてアピールしてないのにねえ。
    取り消しになってスパーズの面々もポカンとしてました。
    VARは悪くなくて、使いこなせなくて誤診をするジャッジのレベルが低いと思います。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    明らかなハンドだしあれを誤審は無理があるwww
    ペップがハンドを否定せずロドリのところでファール取られてないことを引き合いに出してるのもそういうことだぞw
    言っちゃ悪いが流石に馬鹿過ぎ

  3. ペップの街 より:

    ペップは、「varのジャッジはコーヒーを飲んでたんじゃないかな」と皮肉ってました。
    とは言え、贔屓の故の「誤審」コメントなので撤回します。

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    スパーズの抗議あるなしではなくて今季の基準をもう一度読んでほしい。
    ホールディング等の基準が正直曖昧になってるのは今後を考える上で駄目だなとは思うけど。

    スパーズが助けられてばっかりというのなら去年のCLを思い出して欲しい

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