監督交代報道、負傷者続出、レスター戦完敗…大揺れマンチェスター・シティは優勝か、失速か⁉
懸念は2つです。「グアルディオラ氏の来季監督就任発表」「負傷者続出」。シーズン途中の早いタイミングにおける監督交代報道が、チームを動揺させてしまったケースとして、2011-12シーズンのハリー・レドナップを思い出します。当時、プレミアリーグ3位につけていたスパーズは、2012年2月にファビオ・カペッロさんがイングランド代表を辞任し、後任にレドナップの名前が出るとそこから5戦1勝と失速。アーセナルに抜かれながらも4位でシーズンを終えたものの、6位チェルシーのチャンピオンズリーグ優勝の煽りを受けて、翌シーズンのチャンピオンズリーグ出場権を獲得できませんでした。
穿った見方かもしれませんが、2月1日という微妙なタイミングでのグアルディオラ監督就任リリースを望んだのは、「1ヵ月前から知っていた」と語るペジェグリーニさんなのではないかとにらんでいます。クラブと新監督にとっては早期に発表することのプラスはさほどないものの、ペジェグリーニさんのほうは、「早く就活をスタートできる」「最終的な結果と関係なく決まったという情報が出ることで、成績不振による解任というネガティブなレッテルを避け、双方合意の契約解除という形でチームを去ることができる」というメリットがあります。この話を受けて、「最後にペジェグリーニさんにタイトルを」と団結するか、「来季はいなくなるボスの評価を上げても…」とモチベーションを失うかは選手たち次第ですが、後者に陥ってしまう可能性も充分にあり、少なくとも動揺は免れないでしょう。
また、新指揮官がグアルディオラさんであることに対して、バルセロナ時代に1シーズンでチームを追われたヤヤ・トゥレの代理人セルク氏は、かねてから懸念を表明していました。発表前から「私とヤヤは、グアルディオラ氏がクラブに来ることを望まない。彼が多くのスペイン人プレーヤーを獲得すると、ヤヤが構想外になる心配がある」と牽制を続け、決定後には「ヤヤは今季限りでチームを去るだろう」などと、今いわなくてもいいことをいっています。悪名高き代理人のヤヤ退団発言は、夏の恒例行事ではありますが、シーズン途中にマスコミを賑わすことがチームにとっていいわけがありません。ヤヤ・トゥレにとって大事なことは、次のトッテナム戦に向けてしっかり準備し、チャンピオンズリーグのキエフ戦勝利に貢献することであり、夏以降の身の処し方を外に向けて発信することではありません。しかしながら、たとえ表に出なくても、監督交代発表がネガティブに作用してしまった選手は他にもいるかもしれません。
そんな空気に加えて、目に見える懸念は負傷者です。リタイア中のメンバーの数が、ニューカッスル、リヴァプールに次ぐプレミアリーグ3位となってしまったマン・シティは、選手の累積不在週数でライバルのマンチェスター・ユナイテッドを抜いてしまいました。長期離脱のナスリとデブライネに加えて、ヘスス・ナバス、マンガラ、ボニー、コンパニ。レスター戦では、ダヴィド・シルヴァが重い捻挫でピッチを離れており、ペジェグリーニ監督は「彼はしばらく戻ってこられないだろう」とコメントしています。戻る戻ると毎週のようにいわれているコンパニは、どのゲームが復帰戦となるのでしょうか。イヘアナチョ、スターリング、ヤヤ・トゥレしかいない2列めにはオプションがなく、デミチェリスとオタメンディが不安定なチームが、トッテナム、チェルシー、キエフ、リヴァプール、リヴァプールと続く難敵5連戦を無傷で過ごすのは難しいでしょう。
マンチェスター・シティは、例年スランプをこじらせることが多く、昨季はアーセナルにホームで敗れてからの3ヵ月を5勝2分5敗とダッチロール。今季も、11月に本拠地エティハドで戦ったリヴァプール戦で1-4と大敗してから、年末までを3勝1分3敗とペースダウンしており、ショッキングな敗戦を引きずる傾向があります。「レスター・ショック」は、彼らにとって、スランプ期スタートの合図となってしまうのでしょうか。3月までのプレミアリーグの対戦相手を見ると、トッテナム、リヴァプール、アストン・ヴィラ、ノリッジ、マンチェスターダービー。少なく見積もっても3つは危険なゲームがあります。過去の不調期を見ると、敗戦はおとなしくなってしまうアウェイに集中しており、レッズ戦やノリッジ戦は厳しそうですね。ペジェグリーニ監督が、この難局をどう切り抜けるのかに注目したいと思います。
私はマンチェスター・ユナイテッドサポーターですので、愛するクラブには上位をかわしてチャンピオンズリーグ出場権を獲ってほしいという思いはもちろんあるものの、マンチェスター・シティが落ちてほしいとは思っておらず、プレミアリーグの欧州復権のために共に戦いたいチームの現状を心配しています。私のなかでは、「レスターやアーセナル、トッテナムが場を盛り上げて充分温まったところで、春に主力が揃ったマン・シティが連勝を始めて結局優勝」というシナリオが本命なのですが…。堂々の優勝からチェルシー並みの大スランプまで、プレミアリーグ勢で未来の可能性の振り幅がいちばん大きいのはマン・シティなのではないでしょうか。今、最も重要なのは、どこからどう見ても不利にしか見えないトッテナム戦を勝ち、ショックを引きずらないことです。決戦は日曜日。このところのモヤモヤを払拭するために最もがんばってほしいのは、ヤヤ・トゥレです。
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それより自分のチームの心配を。
サポーターとしての本音は、復調は次節からにしていただいて、今節では敗戦を引きずって欲しい、って感じですね(笑)
冗談はさて置き、ここ最近ヤヤの調子が芳しくないように見えるのは
ペップの就任発表とも無関係ではないと思えます
ヤヤの不調に加え、2列目が壊滅状態、コンパニ不在と言うのが状況を難しくしています
アグエロに決定機を与えられる選手がここまで消えると言うのは想定外でしょう
僕から見て、今のシティにボールを持たれても大して怖さを感じませんが
逆にマズいと感じる戦い方は、ボランチにブラジルコンビを据え
ボールを放棄してモウリーニョさながらに、ゴール前にバスを停めてアグエロをラインの裏に走らせる
これをやられると相当苦戦すると見ています
あのペジェグリーニが守備的なサッカーをするのか、はまた別の問題ですが
自分とこのクラブは心配してもどうしようもない状況なんだけどね。
まあそれはともかくCLではシティが一番可能性のあるチームなんでやっぱり頑張ってもらわないと。その意味では新監督の話が出るタイミングが早すぎると思うのは無理もないところでしょう。ペジェさんには意地を見せてほしいですね。来季はリーガのチームでも率いるのでしょうか?
ヤヤの去就は注目を集めそうですね。あっさりパリに行きそうですが、ベンゲルの後悔シリーズ、エジル・チェフに次ぐ第3弾として、アーセナルに来てくれないかなと思ってしまいます。
いずれにせよ、年俸と年齢がネックとなって、パリかプレミアのライバルクラブにしか行けない気がします。
もしシティが4位から出てしまった場合来季のCL出場チームが大変なことになりそうですね
全チームグループリーグ敗退あると思いますね
tmwさん>
心配を通り越して、来季のELに、空席埋めにいければ御の字かなと諦め半分です。
スパーズ推しさん>
CLで、押されている時間帯に時折見せるカウンターはシャープです。引いて戦われたらやっかいですね。コンパニが戻れば、最後方からアグエロに一発で通してゴール、などというシーンも期待できます。
Uボマーさん>
ペジェグリーニさんの去就は想像もできませんね。スペイン、イタリア、中国、プレミアリーグと満遍なく噂が出ています。
新参さん>
そうですね。以前は、年棒ダウンを呑んでインテル、などという話もありましたが。まさかの中国はありますかね?
シティズンさん>
さすがにアーセナルは残ってくれるのではないかと思います。