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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

10月MVPはサネ、最優秀監督はペップ!最強マンチェスター・シティは鬼門を克服できるか?

プレミアリーグの10月表彰は、当然のようにマンチェスター・シティのダブルでした。ストーク戦は7-2圧勝、バーンリーを3-0と問題にせず、WBA戦は最後に失点したものの2-3完勝。3試合13ゴールという強烈な攻撃力を見せつけられれば、ペップ・グアルディオラ監督を2ヵ月連続の最終監督に選ばざるをえないでしょう。月間MVPは、3試合すべてでゴールを決めたレロイ・サネ。序盤戦は途中出場が多かった21歳のウインガーは、9月23日のクリスタル・パレス戦でゴールを決めるとレギュラーに定着。プレミアリーグ11試合で挙げた6ゴールは、デビューシーズンの数字を既に上回っています。逆サイドのスターリングも9戦7発と絶好調。このチームがなぜアレクシス・サンチェスを欲しがっているのかがわからなくなるほどの破壊力をキープしています。

プレミアリーグ11戦10勝1分、積み上げたゴールは38発、得失点差は2位マンチェスター・ユナイテッドを13も上回る31。開幕当初はエヴァートン戦で引き分け、ボーンマス戦はラストプレーで勝ち点3をゲットするなど苦戦が目立ちましたが、リヴァプールを5-0で粉砕してからは攻撃陣が完全にフィットして連戦連勝。チェンピオンズリーグはフェイエノールト、シャフタル・ドネツク、ナポリ、ナポリと4連勝でラウンド16進出を早々に決めており、ウルヴスにPK戦に持ち込まれたカラバオカップを勝利とカウント(オフィシャルにはドロー)すれば、公式戦15連勝です。「未だ弱点は見当たらない」とペップのチームを絶賛するアラン・シアラーは、マン・シティが強い理由のひとつとして、多彩なオプションを挙げています。

「彼らはどこよりも多くのオプションを持っている。セルヒオ・アグエロが負傷しても、ガブリエウ・ジェズスがいる。これに対してチェルシーがアルヴァロ・モラタを欠いたら同じようにはいかない。ハリー・ケインを欠いたトッテナムも同じようにはいかない。マンチェスター・ユナイテッドのロメウ・ルカクは今、少し苦労しているが、やはりノット・ザ・セイムだ」(アラン・シアラー)

プレミアリーグ歴代最多ゴール記録を持つレジェンドが、唯一懸念として挙げているのは、年末年始のタイトなスケジュールです。昨季プレミアリーグでは、12月は3勝3敗、1月は1勝1分1敗。「彼はドイツとスペインでタイトルを獲得しており、ラインを越える方法を知っている」と指揮官を評価しながらも、過去2シーズンのマンチェスター・シティがロケットスタートの後に沈んでいると指摘し、負傷やコンディション不良による停滞の可能性に言及しています。今季のスケジュールを見ると、12月にはマンチェスターダービーとトッテナム戦が控えており、年明けにはリヴェンジを狙うリヴァプールとアンフィールドで戦わなくてはなりません。ペップも、この季節をうまく乗り切ることが重要と捉えており、こんなコメントを残しています。

「結果を分析しただけでは議論したことにはならないが、われわれは12月のスケジュールによって何が起こり得るかを把握して、改善を図らなければならない」(ペップ・グアルディオラ)

今季のジョン・ストーンズの成長をリスペクトし、「昨季の彼は週に3試合プレイする最初のシーズンだったことを忘れてはいけない。エヴァートンでは週1回でよかったからね。チャンピオンズリーグですぐにプレイするためには、それをうまくこなすプロセスが必要なんだ」と語っていた指揮官は、同時に自らにも言い聞かせていたのかもしれません。

マンチェスター・シティのウィークポイントは、「クオリティが高すぎる中盤」ではないでしょうか。デブライネ、ダヴィド・シルヴァ、フェルナンジーニョはプレミアリーグ全試合先発出場。彼らのいずれかが負傷欠場となれば、代わりに入るのは途中出場6試合のみのギュンドアンか、2試合のヤヤ・トゥレです。今季プレミアリーグでアシストランキングTOPのダヴィド・シルヴァと、2位のデブライネの穴は誰にも埋められないでしょう。

アンタッチャブルなダブルプレーメイカーと何でもできるセントラルMFは、最強の武器であるとともに、控え選手の経験値UPを妨げる諸刃の剣なのだと思います。事実、彼らが全員揃っていなかったカラバオカップの2試合とチャンピオンズリーグのナポリとのアウェイゲームは、セカンドハーフの半ばまで同点というきわどい展開の試合でした。鬼門の12月を、今までのペースで走り抜けるのは難しいのではないか…。「We can do better」と繰り返していたペップの采配に注目したいと思います。

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