イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

スモーリング、ロホ…現地メディアが「マン・ユナイテッドは余剰戦力の売却に苦労する」と指摘!

オディオン・イガロとのローン契約を延長したのは、前線に新戦力を加えるならジェイドン・サンチョ一択という意志表示と受け取りました。中盤にジャック・グリーリッシュを加え、CBを強化できれば文句なし。最終ラインを強化できなくても、アストン・ヴィラのキャプテンを抑えられれば、来季のプレミアリーグが楽しみになります。ただしこれらの補強は、マルコス・ロホ、クリス・スモーリング、アレクシス・サンチェスといった構想外の選手の放出が前提です。売却が理想ですが、ローン移籍でサラリーの支払いを軽減できれば、新戦力に対する投資余力を確保できます。マンチェスター・ユナイテッドは、望み通りのチーム作りを進められるでしょうか。現地では、懸念を示す記事も少なくありません。

Manchester United transfer funds set to take a hit with loan players a tough sell(マンチェスター・ユナイテッドの移籍資金は、ローンプレーヤーたちのタフな売却によって打撃を受ける可能性大)」という見出しを掲げているのは「イブニング・スタンダード」です。マンチェスターの特派員として活躍するジェームズ・ロブソン記者は、プレミアリーグ5位のクラブが前述の3人の出口を探すのは難しいと感じるのではないかと予想しています。スモーリングはローマでレギュラーポジションを得ており、アレクシス・サンチェスもセリエA中断直前のパフォーマンスを評価されているものの、売却は難しそうです。エストゥディアンデスにレンタルされているロホは、度重なる負傷で結果を出せておらず、レンタル延長に漕ぎ着けるのが精一杯でしょう。

ロンドンのメディアの記者は、それぞれについてこう語っています。「スモーリングは、今シーズンのASローマで印象を残しており、セリエAのクラブは彼をイタリアに留めることに熱意をもっている」「ロホは、昨年の夏には2000万ポンドの価値があった」「しかし、サッカー界は世界的な規模でCovid-19のコストを抱えている。ユナイテッドは、移籍金を彼らの期待通りに下げざるをえず、ローン契約を受け入れる必要さえあるだろう」。DFの中心はハリー・マグワイアとリンデロフで、伸びしろがあるエリック・バイリーとアクセル・トゥアンゼベがバックアッパー。フィル・ジョーンズですら不要論があるなかで、ロホとスモーリングを売れないとなると補強にドライブをかけづらくなります。

レアル・マドリードやユヴェントスへの移籍が取り沙汰されているポール・ポグバに対して、マンチェスター・ユナイテッドが設定していた1億5000万ポンド(約207億円)という高額の移籍金を払うクラブは現れないでしょう。獲得した際の8900万ポンドでも御の字で、7000万ポンド台のオファーにジャッジを下さなくてはならなくなるかもしれません。ジェームズ・ロブソン記者は、「彼らの手元には9000万ポンドのキャッシュがあるが、加えて1億4000万ポンドを引き出して手元に置こうとしている。ただしそれは、コロナウイルス蔓延の影響によってかかるその他のコストに費やされるお金でもある」と結んでいます。

プレミアリーグNo.1の資金力を誇るマンチェスター・ユナイテッドがジェイドン・サンチョ獲得に必要な1億ポンドを躊躇するなかで、他のクラブがひとりの選手に5000万ポンドをかけるとは思えません。スポンサーを増やすか、テレビ放映権料の満額支払いが確約されるか、早期にサポーターが戻ってくる見通しが立つか…何らかのポジティブな話がなければ、シーズン終了後のトランスファーマーケットはローン移籍だらけになるでしょう。キーマンが抜けるマンチェスター・シティ、戦力不足のポジションがあるアーセナル、トッテナムには厳しい夏になりそうな雲行きです。


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す