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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

新旧カウンターキングの激突!? レスターVSマンチェスター・ユナイテッド、直前プレビュー!

8、10、9、13、13、19、24。「BBC」が掲載した「クリスマスにおけるマンチェスター・ユナイテッドと首位のポイント差」を見て、ファーガソン以降の7年で最も優勝に近かったのは、デヴィッド・モイーズだったのだと知りました。ファン・ハールのプレミアリーグ初年度は3勝4分3敗と出遅れ、2年めは12月に勝利なし。モウリーニョの最初の年は、10月からゴール欠乏症に悩まされ、2年めと3年めはペップ・グアルディオラに積んでいるエンジンの違いを見せつけられました。スールシャールが初めてフルシーズンを過ごした昨季は、最強リヴァプールがぶっちぎりの独走で24ポイント差。直近4シーズンのプレミアリーグは、TOP4争いが精一杯でした。

2020-21シーズンも2勝1分3敗と出遅れ、毎年恒例となった冴えないクリスマスを過ごすかと思われたのですが、8節から6勝1分の快進撃。2人のCBを失ったリヴァプールが待っていてくれたため、ボクシングデーのレスター戦を首位レッズと5ポイント差で迎えることができました。優勝候補といわれるポジションに立った感想を聞かれたスールシャール監督は、「われわれが話すべきことじゃない。日々の改善と、特定の状況に置かれた際の対処について話すだけだ。こうして称賛を得ていることへの対処法も学ばないと」と返し、チームを落ち着かせようとしています。プレッシャーを感じることなくゲームに臨めるといいのですが、2位と3位の直接対決を目前にした評論家たちが、黙っているわけがありません。

「レスター戦の勝利は、マンチェスター・ユナイテッドがリヴァプールの主要なライバルになると告げる大きなステートメントになりうる」(ポール・マーソン)
「彼が負けるたびに、史上最悪の出来事のようにいわれてきたが、いよいよ反撃の時が来た。今は、彼にいくばくかの信用を与える時だろう。マンチェスター・ユナイテッドは、2013年にサー・アレックス・ファーガソンが去って以来、クリスマスにテーブルのTOPを争ってなかったけど、今年は違う。これは彼らの進化の兆しのひとつであり、スールシャールをマネージャーに据えてからの2年で正しい方向に進んでいる証拠だ」(マイカ・リチャーズ)

私もまた、しょっぱい試合を見るたびに、後任の監督候補の名前を挙げながら酷評してきたひとりだと白状しなければなりません。采配についてやきもきさせられることは多々あれど、就任以来のプレミアリーグ72試合で132ポイントという戦績はリスペクトすべきでしょう。彼を上回る監督は、182ポイントという夢のような数字を叩き出したユルゲン・クロップと、158ポイントのペップ・グアルディオラだけです。就任直後のプレミアリーグ12試合を10勝2分、昨季の最終盤に9勝5分、現在の6勝1分と3度も無双状態に突入しているのは、モチベーターとして優秀な証拠だと思います。

さて、注目のレスター戦ですが、おもしろいデータを紹介しましょう。ラニエリの奇跡によって、「レスター=ヴァーディーを軸としたカウンターのチーム」というイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。昨季プレミアリーグのカウンター成功数ランキングは、1位がリヴァプールの10発で、レスターは9発で2位。ブレンダン・ロジャースによって、主導権を握れるチームにモデルチェンジしたのですが、イタリア人が研ぎ澄ました伝家の宝刀は健在でした。

しかし、今季は、マンチェスター・ユナイテッドこそがリアクションサッカーの総本山です。カウンターからの5ゴールは、リヴァプールとトッテナムを抑えてリーグNo.1。レスターは、カウンターで仕留めたゴールは未だゼロです。スールシャール采配は、ポゼッションが50%を割ると破壊力が高まり、1試合あたりのビッグチャンスは50%以下が2.0回で50%以上では1.5回。ショットコンバージョンは18%対11%、ゴール数は2.2対2.0と、持たせて獲るチームです。

昨季のオールド・トラフォードでは、マンチェスター・ユナイテッドがポゼッション41%、レスターは59%でしたが、ラシュフォードのPKを守り切って1-0。CL出場権争奪戦となった最終節のキングパワーは、46対54でポゼッションを取ったマン・ユナイテッドがシュート数14対7と苦戦を強いられ、チョードリーのミスを突いたPK奪取とシュマイケルのドリブルをさらったリンガードのダメ押しで辛勝しています。ランチタイムキックオフのシックスポインターは、どちらが持つのか?どちらがカウンターを発動させるのか?マクトミネイがいけるなら、フレッジとの2センターで引いてカウンターでOKですが…。マイカ・リチャーズ氏の言葉に従い、スールシャール監督を信頼しましょう!


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