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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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地元メディアが欧州の現状分析「ハーランド獲得に最も近いのはマンチェスター・ユナイテッド!」

「2022年にボルシア・ドルトムントを退団すると決めたハーランドにとって、ユナイテッドが最も現実的な移籍先といえる」。プレミアリーグファンの多くが、こんな一文を見たら即座に否定するのではないでしょうか。ドルトムントを退団するハーランドは、昨季の公式戦トータルで41試合41ゴール12アシストというスタッツを残したあのストライカー。ユナイテッドは、オールド・トラフォードを本拠地とするマンチェスター・ユナイテッドのことです。

記事を書いたのはフリーライターのステ・マクガヴァン氏。配信したのは「マンチェスター・イブニングニュース」です。チェルシーが1億5000万ポンドを積んでも獲得できなかったアーリング・ブラウト・ハーランドは、2022年6月に新たなバイアウト条項が発動し、7000万ポンド(約107億円)でゲットできるようになるといわれています。1億ポンド超えなら、出せるのはマンチェスター勢とチェルシー、パリ・サンジェルマンに限られますが、7000万ならいけるクラブはあるでしょう。

そうなると、稀代のストライカーを振り向かせることができるのは、チャンピオンズリーグで勝てるクラブではないでしょうか。ジェイドン・サンチョとヴァランが加わるとはいえ、スールシャール監督の戦術で欧州の頂点に立つのは難しそうです。すっかり自虐が板についてしまいましたが、ワールドクラスの争奪戦となると、マン・シティやチェルシー、レアル・マドリード、ユヴェントス、バイエルンに勝てる気がしません

いや、「獲れない理由」を一気にまくしたててしまいましたが、彼らの話をちゃんと聞くことにしましょう。記事のタイトルは、「Manchester United’s finances can put them in privileged position in the transfer market(マンチェスター・ユナイテッドの財政は、彼らを移籍市場で特権的な立場に送り込んでいる)」。なるほど、財政的なアドバンテージが大きいというお話のようです。

2019-20シーズンにおけるプレミアリーグの全20クラブの損益計算書を見ると、トータルで9億7930万ポンド(約1498億円)という多大な損失を計上しています。マンチェスター・ユナイテッドの赤字は2080万ポンド。黒字を出したのは、3570万ポンド(約54億6000万ポンド)でTOPのチェルシー、1880万ポンドを残したシェフィールド・ユナイテッド、210万ポンドのノリッジ・シティ、プラスマイナスゼロで着地させたバーンリーの4クラブだけでした。最大の赤字はエヴァートンの1億3980万ポンド(約214億円)で、マンチェスター・シティが1億2510万ポンドで続いています。

これを受けて、ステ・マクガヴァンさんは「マンチェスター・ユナイテッドは2つの重要なカテゴリーでTOPに立っている」と指摘しています。ひとつは、プレミアリーグNo.1の総売上5億900万ポンド(約779億円)。もうひとつは売上に対する選手のサラリー比率で、トッテナム(46%)、シェフィールド・ユナイテッド(55%)に次ぐ56%という低い数字です。マン・シティが選手のサラリーに3億5410万ポンド(541億円)を費やしているのに対して、マン・ユナイテッドは2億8400万ポンド(約434億円)に留めています。

欧州全体を見渡すと、レアル・マドリード、バルセロナ、インテルは財政危機に瀕しており、主力選手を手離そうとしています。ユヴェントスもクリスティアーノ・ロナウドのサラリーが負担になっていると報じられており、バイエルンはレロイ・サネの高額サラリーに不満を抱く選手たちの退団志願で揺れています。7000万ポンドの移籍金と高額サラリーを用意するとなると、戦力の整理が必要なクラブが多く、オファーに至るまでに時間がかかりそうです。

一方、羽振りがいいクラブは、揃ってこの夏にビッグディールを決めようとしています。グリーリッシュに1億ポンドを投じたマン・シティは、ハリー・ケイン獲得でプレミアリーグレコードを再び更新すると目されており、チェルシーはルカクに9750万ポンド。パリ・サンジェルマンがバルサの元10番を獲得すれば、メッシ(世界1位)、ネイマール(3位)、ムバッペ(4位)という史上最狂のセレブなフロントスリーが完成します。

ここからは地元メディアを離れて、他メディアの記事からのまとめです。「ザ・サン」が出していたマンチェスター・ユナイテッドの選手たちのサラリーランキングによると、ジェイドン・サンチョの1830万ポンド(約28億円)はデ・ヘアに次ぐ2番め。マドリードで500万ポンド程度(約7億8000万円)と安かったヴァランは1000万ポンド(約15億5000万円)といわれており、さほど大きな負担にはならないようです。

しかもこのクラブは、高額四天王のデ・ヘア、ポグバ、マルシアル、カバーニがいずれも1年以内に出ていく可能性があるといわれています。ということで、そろそろ結論にまいりましょう。「財政的な健全性とチーム作りの自由度が高く、ファイナンシャルフェアプレーをさほど気にしなくていいレッド・デヴィルズが、ハーランドに最も高額のサラリーを提示できるクラブ」。論理的に、ですけどね…。

こんな話に触れていると、マルシアルとポグバを手離して、デクラン・ライスやウィルフリード・エンディディを引き抜いてこられないかと考えてしまいます。カンテ、ロドリ、ファビーニョを見ていると、CBの前がやはり不安で。


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“地元メディアが欧州の現状分析「ハーランド獲得に最も近いのはマンチェスター・ユナイテッド!」” への2件のフィードバック

  1. ぎぐ爺 より:

    ライオラ案件なんでノーサンキュー。

  2. ルーニー より:

    スールシャールはいい加減自己分析をしてほしいですね。彼の才能ではグリーンウッドをCFで活躍させるのは難しいですし、サンチョも活かしきれるかどうか…。
    CFはケイン取れないならカルヴートルウィン一択でしょ。

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