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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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EL準決勝はセルタ!負傷者続出のマンチェスター・ユナイテッドに贈る開き直り気味の楽観シナリオ!

チャンピオンズリーグとヨーロッパリーグの準決勝のドローが決まりました。レスターが敗れてプレミアリーグ勢が全滅となった欧州最高峰の大会は、マドリードダービーとモナコVSユヴェントス。欧州主要リーグで最多のバルセロナに1差に迫る90ゴールを積み重ねてきたモナコと、29試合15失点と最も少ないバイエルン・ミュンヘンに次ぐ32試合20失点のユーヴェが争う「矛・盾対決」は楽しみです。

片やヨーロッパリーグは、アヤックスVSオリンピック・リヨン、わがマンチェスター・ユナイテッドはリーガ・エスパニョーラで10位のセルタ・デ・ヴィーゴです。ラカゼットを擁するリヨンと敵地サポーターの煽りが怖いベシクタシュを避けたいと思っていたので、このドローは文句なしです。セルタのエースは、プレミアリーグでは鳴かず飛ばずだったイアゴ・アスパス。攻守ともに欧州トップクラスとはいえないスペインの中堅クラブにしっかり勝ち切れれば、ファイナルにはスモーリングやフィル・ジョーンズが間に合うはずです。

アンデルレヒト戦で負傷したイブラヒモヴィッチとロホの姿を、今季プレミアリーグでもう一度観ることはなさそうです。公式戦28ゴールの絶対的エースと、先発した31試合は19失点と堅守の象徴だったCBの離脱は激痛で、モウリーニョ監督がCBとして起用できる選手はバイリー、ブリント、キャリックのみとなりました。前任のファン・ハール監督なら、トゥアンゼベやフォス=メンサーまでスタメン候補に入れているでしょう。中盤も、手術をしたファン・マタがひと足先にシーズンを終了。マルシアルは年明け以降、たったの1ゴールとスランプにあえいでいます。プレミアリーグでは暫定ながら4差の5位とCL出場権獲得は微妙で、何としてもヨーロッパリーグで勝たなければならないクラブとしては非常に心もとない状況ではあるのですが、ピンチをチャンスに変えるべく、前向きになれるネタを拾ってみたいと思います。

まずは、今季のマンチェスター・ユナイテッドの素晴らしさを数字を用いてプレゼンしてみましょう。プレミアリーグでは、10月29日のバーンリー戦以降22試合連続無敗を継続中。この間わずか12失点で、2点以上獲られた試合はひとつもありません。本拠地オールド・トラフォードで最後に敗れたのは9月頭のマンチェスターダービーで、こちらは公式戦26試合連続無敗の17勝9分です。このクラブにおいて、今回を超える無敗記録は2011-12シーズンにサー・アレックス・ファーガソンの下で達成した37試合が最後です。名将の勇退後、混乱の時を過ごしたレッド・デヴィルズは、ようやく「負けないチーム」といえるところまでは戻ってきました。

個々の選手の記録を見ると、マンチェスター・ユナイテッドは「最もターンオーバーがうまいチーム」です。ダブつき気味だったCBをひとりも放出しなかったのは、モウリーニョ監督のお手柄でしょう。今季プレミアリーグで唯一、先発出場20試合以上のCBがいないチームは、誰が出ても守備が破綻しない組織に仕上がりました。スタメン20試合以上を数える選手は、バレンシア、ポグバ、エレーラ、ズラタンのみ。上位を見てみると、リヴァプールが最多で12人、チェルシーはいつもの11人、トッテナム、アーセナル、マンチェスター・シティは揃って10人を主軸として起用してきました。モウリーニョ監督が、コミュニティーシールド、EFLカップ、ヨーロッパリーグとタイトルを3つ獲得したら、負傷者が多いチームでタイトなスケジュールをさばき切った手腕を称賛されるべきだと思います。たとえ、プレミアリーグで4位を外したとしても。

と、今までの数字を見ると、「モウリーニョ監督は、プレミアリーグ17ゴールのズラタンと6ゴールのマタを失っても、4ゴール以下の選手たちで大ピンチを乗り越えるのではないか」と期待してしまいます。さて、ここからは楽観シナリオです。ラシュフォードにとっては、ストライカーとしての能力をアピールする絶好のチャンス。ムヒタリアン、リンガード、マルシアル、アシュリー・ヤングをサイドに置いた速攻主体の攻撃陣に加えて、前線へのフィードに長けたブリントが最終ラインに入れば、カウンターの威力はむしろ強化されるでしょう。アンデルレヒトとのホームゲームで絶句するほど凄いロングスルーパスをムヒタリアンに通したポグバも、速いアタッカーたちを見てユーヴェ時代を思い出すのではないでしょうか。中盤には、チェルシー戦の絶妙なスルーパスでラシュフォードのゴールをお膳立てした絶好調エレーラと、高速フィードに衰えが感じられないキャリックもいます。「ズラタンがいないなら速く攻めるだけ」と戦い方が明快になった選手たちが、得点力不足をあっさり解決してしまったとしても驚きはありません。

そして、われわれサポーターにとっては、シーズンが終わる前にぜひとも見せてほしいものがあります。ウェイン・ルーニーの意地。公式戦368試合250ゴールとクラブの歴代最多ゴール記録を持つ10番は、プレミアリーグ19試合2ゴールなどという数字に留まるわけにはいきません。「今の状況にいちばん怒っているのは彼自身でなければならない」と、2004-05シーズンの入団時に主将だったロイ・キーンに叱咤激励された元エースが、必要とされる場面はきっと来るはずです。攻撃的な戦い方にギアチェンジした際のインサイドMFか、終盤にどうしてもゴールがほしいときのフェライニとの2トップか。アンデルレヒト戦でラシュフォードが奪った決勝ゴールのようなフィニッシュは、ルーニーにもよく似合います。

書いているうちに、何だかいける気がしてきました。いろいろありましたが、今となってはヨーロッパリーグを制覇してくれれば、私のモウリーニョ監督の通信簿は満点です。ラシュフォード、マルシアル、ルーニー、ブリント…決していいシーズンではなかった彼らが、最後にわれわれの歓喜を呼び寄せてくれることを祈っております。頼む!

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“EL準決勝はセルタ!負傷者続出のマンチェスター・ユナイテッドに贈る開き直り気味の楽観シナリオ!” への6件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    昨シーズンのELではレッズが決勝まで辿り着きました。その時の心境は今の管理人さんと同じでした。ドローはリヨンをここで引かなかったのは大きいと思います。レッズサポの私ですが、ここらでイングランド勢に欧州のカップを獲得して欲しいところです。ユナイテッドは取れるポテンシャルは十分あると思います。

  2. pudding より:

    まぁ元々モウリーニョはカウンターやらせたら世界一と言えますからね。ユナイテッドのスタイルに合わせるため今シーズンは色々模索してたり、選手の決定力不足に泣いている状態ですが。マルシャルもスペースある状況ならマシなプレーできるかもしれません。ただ相手に攻めさせる時間も作るとなると、堅守築いてたロホの離脱は痛いですね。若手の出来が今シーズンの全てを決めるかもしれません。

  3. MUFC より:

    チーム下部組織から若手の抜粋というのはモウリーニョにとって一番苦手な分野でしょう。ブリント、バイリー、ダルミアンの3バックで乗り越えるのでないかと思います。

  4. ユナイテッド より:

    せっかく野戦病院化したのでトゥアンゼベやフォースメンサーを試さないと唯一のメリットが無駄になってしまいます…笑
    ユナイテッドが早めに点を取れた時の典型は速攻が上手くいった時なのでズラタンがいなくなってむしろカウンターの切れ味が上がるのではないかなぁと。
    あとマルシャルがイブラと試合中あまりあってなかったみたいなので伸び伸びやって点を取ってくれたら嬉しいです。
    ロホは次の日には練習場に来てたのでもしかしたら早めに復帰できるかもしれませんね。

  5. おはむ より:

    去年のリバプールが あの組み合わせと対戦相手で決勝まで行けたことを考えると
    今年のEL優勝は、選手と監督のネームバリューだけを見ればユナイテtドは簡単にできそうな気がします!

  6. makoto より:

    Mackiさん>
    ありがとうございます!心強いです。

    puddingさん>
    欧州を考えると、ズラタンよりロホの不在のほうが心配なぐらいですね。2点獲られない守備でここまできた印象が強いです。

    MUFCさん>
    フォス=メンサーとトゥアンゼベの成長を楽しみにしているのですが、抜擢はなさそうですね…。

    ユナイテッドさん>
    同感です。ロホ、バレンシア、ルーク・ショー、エレーラなどの守備のレベルを引き上げてくれた監督ですので、若手もお願いしたいですね。

    おはむさん>
    突発性のゴール欠乏症とチャンス外し症候群さえでなければ、いけると思います…。

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