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難敵6連戦は正念場…評論家が語る「ジョゼ・モウリーニョはあの頃からどう変わったのか」

チェルシー、ユヴェントス、エヴァートン、ボーンマス、ユヴェントス、マンチェスター・シティ。インターナショナルマッチウィークが明けてからの3週間は、ジョゼ・モウリーニョにとって試練の季節です。プレミアリーグは、ビッグ6との直接対決が2試合、若い指揮官が率いる難敵と2試合。チャンピオンズリーグは、セリエÅで全勝のユーヴェとのホーム&アウェイです。トッテナムはインテルに逆転負けを喫し、リヴァプールはナポリに何もさせてもらえず、90分にインシーニェの決勝ゴールを許して1-0完敗。今季のプレミアリーグ勢はイタリアのクラブに対して旗色が悪く、マンチェスター・ユナイテッドが王者ユーヴェに勝てる要素は見出せません。チェルシー戦とマンチェスターダービーはいずれもアウェイ。この6試合が1勝1分4敗だったとしても、驚くべき戦績ではないでしょう。そして実際にそうなれば、モウリーニョ監督はこれまで834日を過ごしたマンチェスターのホテルを引き払うことになりそうです。

現地メディアの目下の話題は、土曜日のランチタイムに開催されるチェルシー戦の勝敗と、モウリーニョ監督の去就です。サッリ監督のチームに対して、勝てると胸を張る評論家はおらず、エキセントリックな言動が増えた指揮官の未来が案じられています。「スカイスポーツ」は、「Has Jose Mourinho changed since his early days?(モウリーニョは、初期から変わってしまった?)」と題した記事を配信。フィル・トンプソン、マット・ル・ティシェ、チャーリー・ニコラス、ポール・マーソンの4人が、2004年からチェルシーを率いてプレミアリーグに革命を起こした名将の変化を指摘しています。入念なリハーサルによって演じられたかのような美しい四重奏は、ポルトガル人指揮官の悪しき変化を端的に表現しています。

「ペップ、クロップ、ポチェッティーノの新しいアイデアにマッチしていない。新しいサッカーの潮流に適応していない。彼には彼のやり方があり、モダンフットボールが進化しているにも関わらず、変化を拒んだ。それが最大の問題だ。モウリーニョは、マンチェスター・ユナイテッドをリーグ優勝に導くことはできないと思う。試合の結果か、あるいは選手の舌のスリップか、何かあればモウリーニョは火種にし、遅かれ早かれ悪い結果につながる」(フィル・トンプソン)

「ユーモアのセンスを失った。悲しき老人のようだ。当初の態度と傲慢さが好きだったが、火花や輝きはなくなってしまった。マンチェスター・ユナイテッドがリーグを制したら驚くだろう。マンチェスター・シティで起こったことを成し遂げたら、それは彼のキャリアにおいて最大の成果だと思う」(マット・ル・ティシェ)

「サードシーズン・シンドロームにまたもはまってしまったようだね。マンチェスターに足を踏み入れてから、とても不幸になったようだ。ビッグクラブで成功してきた彼のような人間にとっては、楽しみは何もないだろう。ディフェンスの修正を常に試みているけど、できない。オールド・トラフォードで答えを見出すのに苦労している」(チャーリー・ニコラス)

「トップクラブでずっと働いてきて、疲れているんじゃないかな。マンチェスター・ユナイテッドは、ドローでもどこが悪かったのかと追及されるからね。疲れと要求不満が溜っているようにみえる。どこにいてもリーグ制覇を遂げてきたのに、なぜ変わる必要がある?マンチェスター・シティはより多くの投資をしたが、よりいい買い物だった。私はチェルシーのファンだけど、彼らがリーグ優勝したときは、ハーフタイムで2-0ならフルタイムでも2-0だった。マン・シティは欧州でも最高のチームだけど、彼がそういうものを見せつけているとはいえない」(ポール・マーソン)

欧州を席巻してきたテンプレートが、新しいスタイルの台頭によってオールドファッションになりつつある。いい補強ができていないこともあって最終ラインの綻びを修正できない。勝ちたい気持ちが人一倍強い男が、勝てない時間を長く過ごすことによってフラストレーションを溜めると、トラブルが頻発して負のサイクルに陥ってしまう…。4人の指摘は、それぞれに納得感があります。難敵6連戦は、現状のチームの弱点や、モウリーニョサッカーの限界をつまびらかにしてしまうのかもしれません。

私がこれからの3週間に期待しているのは、「モウリーニョサッカーの神髄を見せてほしい」という1点です。古くても、バスを停めても、未来が感じられなかったとしても、外野に何をいわれても、勝ち点3だけは持って帰る究極の勝利至上主義を。ニューカッスル戦の最後の20分がそうであったように、指揮官と選手たちから勝利へのこだわりが感じられれば満足です。今年に入ってからモウリーニョ監督が何度も口にしている「勝ちたい気持ち」さえ乗れば充分戦えるのか、あるいはやはり限界なのか。戦い抜いたその先にある希望か絶望をがっつり感じられる連戦になってほしいと思っています。

プレミアリーグを3回制した名将が、凄みのかけらも見せることなくクラブを去る姿だけは見たくない…評論家のみなさんに危機感を煽られ、毀誉褒貶相半ばする指揮官が同じクラブを愛する仲間であることを実感する今日この頃であります。2日後に迫ったチェルシー戦は、怖くもあり楽しみでもあります。

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“難敵6連戦は正念場…評論家が語る「ジョゼ・モウリーニョはあの頃からどう変わったのか」” への4件のフィードバック

  1. エミリー より:

    ベンゲルをカモにしていたモウリーニョ。
    天敵かのようにアーセナルは勝てなかった。
    アーセナルファンには、勝たせてくれない男として認識があるのですが、その男の苦難はシメシメと意地悪な気持ちも起きてしまいます(笑)

    だけど、モウリーニョは難はあれど優秀な監督、なんとかしてくると思います。
    選手達も、負けることに慣れてない強者ばかり、強敵相手のロードの方が、気合いが入っていいんじゃないでしょうか?
    今週末からユナイテッドの今季最大の山場が始まりますね。
    これでボコボコなら、さすがに監督も選手もアウトです。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    もしモウリーニョを解任したら、次はどうすべきなんですかね?
    モウリーニョだけでなく、モイーズもファンハールも決して就任前は評価の低い監督ではなかった。
    これで仮にただジダンを就任させても同じ過ちの繰り返しになりそうな…。
    シティはペップ招聘を明らかに計画的に行って、いよいよビッグイヤーに手をかけようとしています。
    昔に立ち返ってもっとユース上がりを使うとか、近代的なティキタカ&プレスを目指して一から組み立てるとか、首脳陣含めてもっと大きく舵を切らないと、偶然うまくやってくれる監督を引くまでガチャガチャやるようなものだと思うので…。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    監督が悪いの一言で終わらせるのは簡単ですが根本的な問題は別でしょうね
    モイーズ ファンハール モウリーニョ
    これだけ名監督が指揮をとってもう6年もリーグ優勝がない 逆に言えばファーガソンがすごすぎただけ 冷静に見たって12 13のユナイテッドははっきりいって優勝できるメンバーじゃない
    問題の多くは選手にあると思います。あんまり昔のことを持ち出すのはよくないかもしれませんがファーガソン時代 連敗した試合はほとんど思い付きません 。負けてる試合絶対に崩れない気持ちの強さ これが見てみたいです おっしゃる通りニューカッスル戦のように

  4. 一介のグーナー より:

    モウリーニョはイタリア代表に似ている気がします。
    下馬評が悪い時ほど、相手が格上であるほど、強くなれる漫画の主人公のようなキャラです(プレス対応は悪役そのものですけど)。
    レアル時代が思ってましたが、基本的に引いた相手を崩すアイディアに乏しいので、格下との対戦の取りこぼしが多いように思います。
    しかし、相手がボールを持ってくれ、さらに攻め込んでくれる同格〜格上との対戦ではその心配はありません。
    ロートル、時代遅れと言われような今まで信じてきたスタイルで勝って欲しいですね。

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