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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ポグバ、ルカク、アレクシスは全員売却!? 最新ゴシップから妄想する赤い悪魔の思惑。

レアル・マドリードはエリクセンへの関心を抑えて、ポグバをトップターゲットに(Goal.com)」
マン・ユナイテッドのボス、スールシャールはポグバを最も高く買ってくれるクラブに売ってほしいと願っている(デイリー・スター)」
オーバメヤンがマンチェスター・ユナイテッドに移籍するのはアーセナルファンへの裏切り行為だ(talkSPORT)」
インテルはロメウ・ルカクと契約したがっているが、先にマウロ・イカルディを売却する必要がある(ガーディアン)」
オーレ・グンナー・スールシャールとアレクシス・サンチェスは恥ずべきシナリオに向かっている(デイリー・スター)」

プレミアリーグ6位に沈んだマンチェスター・ユナイテッドの改革について、さまざまなメディアが過激な見出しで煽っています。それぞれを単体で見ると、眉唾と切り捨てたくなるのですが、並べてみると奇妙に符合しており、ひとつの方向がゆっくり姿を現わすような感覚に襲われます。「ファーガソンの香り漂う、不満分子の粛清」という表現は大げさでしょうか。穏やかなファン・マタとの契約を延長する一方で、出場機会を求めるルカク、制御不能のポグバ、チームになじめないアレクシス・サンチェスは売却候補。この判断が意味するのは、ロッカールームの空気を変えることこそが、プレミアリーグで常時勝てるチームに生まれ変わる第一歩ということなのではないでしょうか。

真偽がわからない記事をベースに膨らませた妄想であることは重々承知ながら、多くのメディアが語る「スールシャール監督が置かれている状況」は共通しており、リアルに感じられます。クラブOBの指揮官に認められた新戦力獲得の予算は、最大でも1億5000万ポンド。これ以上のお金を遣いたければ、現有戦力の売却が必要といわれています。絶対に獲りたい右SBとCBは、5500万ポンドのワン・ビサカと8000万ポンドといわれるハリー・マグワイアがトップターゲット。この2人の獲得にこだわり、既に入団が決まっているダニエル・ジェームズの1500万ポンドを足せば、ちょうど予算の上限です。

さらに戦力を加えるためには、ルカクで7500万ポンド、ポグバで1億5000万ポンドと売却益を積み上げていく必要があるようです。最前線にはイカルディ、オーバメヤンの名前が挙がっておりますが、スールシャール監督はファン・ペルシの再現を狙っているのでしょうか。ラシュフォードの成長を期待していると見ていたので、大物のリストアップは意外でした。どちらか選べといわれれば、やっかいな奥方がセットで付いてくるアルゼンチン人より、プレミアリーグ得点王という実績とチームへのロイヤリティを両方備えるガボン代表です。しかし実際のところは、ルカクをインテルに売れば獲りやすくなるイカルディに対して、オーバメヤンはガナーズが全力でプロテクトするでしょう。

スポルティングCPのブルーノ・フェルナンデスを全力で獲りにいくのは、6番をレアル・マドリードに売る算段がついてからということなのかもしれません。中盤を刷新するなら、元キャプテンの意見に耳を傾けたほうがいいでしょう。ウェイン・ルーニーは、若手中心のチームづくりで数年後のプレミアリーグ制覇をめざすべきと語っていました。「1億ポンドの選手をひとりふたり獲得しても、プラスにはならない。ポテンシャルがある選手を3000万~4000万ポンドで5~6人揃えるほうがいい」。プレミアリーグには、いいお手本が2つもあります。リヴァプールとトッテナムは、クロップ監督とポチェッティーノ監督の下で中長期的な強化を進めてきたクラブです。25歳~27歳の選手が主力となり、完成度が高まったシーズンにそれぞれチャンピオンズリーグで最高のポジションを手に入れています。

「来季のプレミアリーグで優勝できないことは、ファンは承知している」。ルーニーのおっしゃるとおりです。ラキティッチやガレス・ベイルではなく、イカルディやオーバメヤンに焦って手を伸ばすこともなく、見どころのある若手をしっかりチョイスして着実に歩を進めていただければと願っています。ライオラ案件のデ・リフトやプレミアリーグのCB史上最高額となるマグワイアに背を向けて、PSVのデンセル・ダンフリース、ライプツィヒCBダヨ・ウパメカノ、ニューカッスルで昨季プレミアリーグ9試合出場のシーン・ロングスタッフ、ベンフィカの19歳FWジョアン・フェリックスらを揃えられたら却って期待が高まります。「本気のポグバを見てみたかった」という無念を呑み込むことになりそうな雲行きですが…。

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“ポグバ、ルカク、アレクシスは全員売却!? 最新ゴシップから妄想する赤い悪魔の思惑。” への2件のフィードバック

  1. フリークス より:

    細かいツッコミで申し訳ないのですが、イカルディはイタリア人ではなくアルゼンチン人では…?

  2. ルーニー より:

    ルカクは右足も上達してきてますし、やる気もありますし、絶対に残すべき選手だと思います。何より、ちゃんとしたチームにいれば最高のストライカーになれますよ。

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