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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

チャンスを逃さないでほしい…近年の不振を憂うサポーターの偏愛的ポチェッティーノ待望論。

プレミアリーグが創設された頃、20代だった私は、よくいえば情熱的、悪くいえば血気盛んで乱暴なサポーターでした。マンチェスター・ユナイテッドがゴールを決めた瞬間、部屋中に氷をまき散らしたり、失点に激怒してTシャツを引きちぎるなどは日常茶飯事。当時の私のまま、プレミアリーグ7位に沈む現在のクラブを見たら、即座にこう叫ぶでしょう。「スールシャールなんかクビにしちまえ!早くポチェッティーノを連れてこい!」。

フットボールの世界は、われわれから見えているよりも複雑であると学んだ今は、脊髄反射で暴言を吐くのを控えるようになりましたが、プレスカンファレンスで記者の意地悪な質問に答えるオーレ・グンナー・スールシャール監督を見たとき、スパーズに解任された監督を一刻も早く招聘してほしいと訴えたい気分になりました。

「職があろうが失おうが、マネージャーならいつもこの仕事をしていたいと望むものだ。周辺で何が起こっても関係ない。自分の仕事に集中しなければならない。マンチェスター・ユナイテッドのために、できる限りのことをするだけだ。クラブをどうやって前に進めればいいのか、ウッドワードやオーナーといつも話している。他のクラブが監督を代えようが、われわれがやることは変わらない」

指揮官にとっては何も変わらなくても、クラブにしてみれば大きな状況変化かもしれません。マウリシオ・ポチェッティーノこそが、復権をめざすマンチェスター・ユナイテッドにとって、最も適役だと思います。明快なコンセプトと徹底度、豊富な運動量、若手を育てる力…今のチームに足りないものを、すべて備えた指導者が現場を離れた千載一遇のチャンス。「クラブOBのスールシャールをあっさりクビにするクラブであってほしくない」「苦しかったチームを、短い間でも元気にしてくれた恩がある」といった気分がないわけではありません。それでも、プレミアリーグ12試合4勝4分4敗と記された順位テーブルを突き付けられ、二択を迫られたら、現職の名前を返すことはできません。

「ファーガソン勇退の直後にジョゼ・モウリーニョを招いていたら」「デヴィッド・モイーズの後任としてユルゲン・クロップを口説けていたら」…。いくつかの「たら・れば」を呑み込みながら、ファーガソンの晩年の得点力を取り戻せないチームにため息をついてきたサポーターとしては、2016‐17シーズンのスパーズで86ゴール26失点という秀逸なスタッツを残した指揮官の招聘をためらう理由は見当たりません。

私も、あの頃よりオトナになりました。3月からのプレミアリーグで7勝6分9敗の監督といえども、即座に切れとはいいません。しかし、現状のチームにうってつけの監督を取り逃がすのだけはやめてくれと、声を大にしていいたいのです。「スカイスポーツ」でポチェッティーノを招聘するべきと主張していたポール・インスの言葉で、この稿を締めたいと思います。

「オーレ・グンナー・スールシャールが暫定マネージャーとして引き継ぎ、当初はとてもうまくいったために正式に就任した。個人的には早すぎる決定だと思っていた。彼らはシーズンの終わりまで待つべきだった。私は、マウリシオ・ポチェッティーノに仕事をさせろと騒ぐひとりだった。オーレが監督だとボードが決断を下したわけだが、彼らは今、ポチェッティーノが招聘可能だとわかっている」

「オーレの下では一貫性はないが、彼は何かを構築しようとしている。過去3~4年のリヴァプールやシティのようなプロジェクトを得ている。しかし、ポチェッティーノのようなマネージャーを起用できれば、ダイナミクスが変わるはずだ。1つ2つ惨敗したら、ポチェッティーノを呼べるぞと、みんなにいわせればいいんじゃないかな」

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“チャンスを逃さないでほしい…近年の不振を憂うサポーターの偏愛的ポチェッティーノ待望論。” への4件のフィードバック

  1. アイク より:

    全く主観ですがフットボールは、監督の能力が7割ぐらいある気がします、監督が誰でも成績が変わらないのは、バルサだけですかね?
    ポチは、去年あたりから、レアルとかの噂が流れたとき、明確に否定しなかったのでは?それでは、苦しいと思いますよ。

    後、私のチームのklopp監督は、給与が世界10位ぐらいらしい。
    監督の給与当たりの勝ち点を比較すれば、kloppがダントツですよ、たぶん。

    二位は、たぶん、ベンゲルです・・・単なる推測と自慢です。

    —–
    更新ありがとうございます。そんな血の気の多い時代がmakotoさんにあったなんて意外です笑
    ユナイテッドにはポチェが必要ですね。何より彼ならユナイテッドをどう変えるのかを見たいです。現場では争奪戦がすでに始まっていると思いますが、レアルがジダンにこだわっている間に速攻でゴール決めていただければと思います。
    PLで結果を出している最高のマネージャー達を見ると、就任初年度から優勝争いとまでは行かなくても可能性を感じる面白いサッカーを見せていました。今のレッズ相手とは言えオールドトラフォードで引き分け上等の戦い方をするオーレのチームが来年再来年に劇的に強くなると信じるのは楽観的過ぎると思ってます。

  2. スパー より:

    うーん、ユナイテッドファンには悪いですがポチェが好きだった自分としてはユナイテッドには行って欲しくないですね。
    ポチェが監督として一つ上の監督になるにはやっぱりタイトルが必要だと思いますし、いくらポチェでも今のユナイテッドを率いてタイトルを取れるとは思いません。
    今までのユナイテッドの例を見てると最初は歓迎されるかもしれませんが少し不調になっただけでOBのスコールズやネヴィルがガタガタ不満を口に出し始め、それにファンも追従し始めるというのは目に見えていますし。
    身内のスールシャール には甘々なのにね。

    ポチェにはバイエルンに行ってタイトルを取るのが当たり前という感覚を身につけてほしいなと彼のファンとしては願っています。

  3. mw より:

    ポチェッティーノのユナイテッド就任…
    昨シーズンの夏、スパーズが無補強で移籍市場に幕を引いたときから恐れておりました。
    勿論、ウッドワードや外野の圧力がありますので、そう簡単には行かないとは思いますが、今活躍している監督のなかでユナイテッドを救う監督はポチェだろうなとずっと思っていました。それはスパーズがCL準優勝しても変わらず…。
    ついにこの時が来てしまったなという思いです。管理人さんのようなユナイテッドファンの方々には申し訳ないですが、スールシャールさんもうちょっと踏ん張ってほしい。

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    上の方と同じようなコメントになってしまいますが、出来ればポチェには噂があった中ではパリ、バイエルン、マドリーに行ってトロフィーを掴んで欲しい。そしていつの日かスパーズに帰ってきて欲しいと思ってしまいます。
    ユナイテッド程の名門を再建するのは素晴らしいミッションではあるでしょうが、最低でも一年に2度も相手チームの監督として彼を見るのはまだ辛い気分です。

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