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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ウエイン・ルーニーが2019年まで契約延長!…逆に気になる、香川真司とマタの居場所

今のマンチェスター・ユナイテッドにとって、最大級のうれしいニュースです。ウエイン・ルーニーの契約延長。2004年夏にエヴァートンから移籍して、この夏で在籍10周年を迎えます。この間、プレミアリーグ、国内カップ戦、チャンピオンズリーグなど公式戦で430試合出場。208ゴールは、クラブ歴代4位です。

通算ゴール数で上にいるのは、1960年代に活躍し、はじめてのチャンピオンズリーグ(当時はチャンピオンズカップ)制覇に貢献したサー・ボビー・チャールトンとデニス・ロー、1940年代のFW、ジャック・ローリーといった本物のレジェンドだけ。トップのサー・ボビーまで41ゴールに迫っているので、今シーズン終了後にモウリーニョ監督が電撃移籍を仕掛けてこない限り、伝統あるクラブのトップスコアラーとなり、2000年代のレジェンドになることは確実です。プレミアリーグのクラブのなかで、最も銅像を建てるのが大好きなアーセナルとエミレーツ・スタジアムなら、今から型を取り始めてもおかしくないくらいの貢献度です。

契約の詳細は明らかになっていませんが、以前にBBCが報じていた週給30万ポンド(約5110万円)、年棒1560万ポンド(約26億5720万円)という数字は、あながち遠くないのでしょう。ルーニーを獲りたそうなパリやロンドンのクラブにとっては、またひとつハードルが上がってしまいました。

これはこれでOKなのですが、こうなるとさらに気になるのが香川真司とマタの処遇です。香川真司については、来季の監督交代がない限りは移籍確実。ドルトムント復帰に加えて、最近ではトルコのベジクタシュという噂も出ています。モイーズ監督の頭のなかに4-5-1、4-4-1-1、4-4-2しか選択肢がないとなれば、香川真司は最高にうまくいっても左サイドでマタやヤヌザイの控え、ということになります。もはや、モイーズの元ではレギュラー争いを続ける意味はないでしょう。

そしてファン・マタですが、彼の現在の扱いは、3ヵ月前の香川真司をみているようです。マタが入団してからのマンチェスター・ユナイテッドは1勝2分け1敗。ストークに敗れ、フラムに引き分けている現状では、「マタが来たからチームが強くなった!」などというおめでたいことを思っている関係者やサポーターはひとりもいないでしょう。「トップ下を少しやらせてもらう→うまくいかずに、ルーニーの起用でサイドに追いやられる→連携がないので空回りする→クロス大好きフィジカル大好きなモイーズ監督がヤングやヤヌザイを重用し始めベンチ暮らし」。今季のプレミアリーグで、まともにチャンスをもらえなかった香川真司が歩いてきた道を、マタは確実にトレースしています。

アーセナル戦で、ケガによる交代を除けば最初の交代にマタを選んでおきながら、「このところの彼の貢献度はチームナンバーワン」というモイーズコメントは、あまりに虚ろに聞こえます。マタと香川真司は、片やゲームメーカー、片やセカンドストライカータイプ。ロングパスを始め、他の選手を使うのがうまくてドリブルでリズムを創れるマタに対し、スペースの打開力に長け、ゴール前でのセンスで勝負する香川真司ですが、連携で価値発揮し、誰かに使ってもらうとゴールを量産するあたりに共通項があります。今のまま、マタを右サイドで使い続けてもチーム状況は好転せず、彼自身もストレスがたまるだけでしょう。

2トップにルーニーとファン・ペルシ、その下に香川真司。3センターで、マタ、フレッチャー、キャリックでもおもしろいと思うのですが、無冠確実の今だからこそ超攻撃的布陣を思い切ってテストしてみる、という発想はありませんかね?打開策がないとなると、監督を代えるか、法外な移籍金を払ってでも超一流のセンターMFを複数、連れてくるかという話になります。「サー・アレックス・ファーガソンのメンツ」というやっかいな荷物を背負ったマンチェスター・ユナイテッドは、後者という選択肢を取りそうですね。うーん、サー・アレックス・ファーガソンにだけは、口が裂けても「そろそろチームを離れませんか?」とはいえない…。

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