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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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マンチェスター・ユナイテッド、何とか逃げ切り結果オーライの8強入り!

サー・アレックスは大胆です。FAカップ5回戦、対レディング。ホームとはいえ、レアル・マドリード戦から8人を入れ替えてきました。残ったのはウェルベック、フィル・ジョーンズ、デヘアのみ。トップにチチャリート、サイドにアシュリー・ヤング、センターにアンデルソン、左SBにビュットナーとフレッシュなメンバーを投入。サイドの選手を裏に走らせ、中に殺到してゴールを狙うというユナイテッド・スタイルでレディングのゴールを落としにいきます。

前半開始からしばらくは、DFラインの裏にスルーパスが通り、フィル・ジョーンズやウェルベックが再三抜け出し、レディングがかろうじて中で止める、というシーンがありましたが、時間が経つにつれて、レディングにボールを支配される時間が増えていきます。21分にはクレバリーのミドルのこぼれ球をフリーのウェルベックがGKが倒れているほうへ打ってしまい、44分にナニの放った渾身のシュートもポストを叩き、前半は0-0。レディングにもヴィディッチが身を挺して止めた惜しいクロスがあり、決めるところを決められないまま一発で敗れたアーセナルを思い出し、嫌な予感を抱えたまま、勝負は後半へと持ち越されます。

後半も、マンチェスター・ユナイテッドがボールを支配したのは最初の5分だけ。その後は相手ボールを中盤で奪って素早くカウンター、という戦い方になります。いや、しかしカウンターに持ち込むときのパスの正確さは他の追随を許さないのは確かですね。60分を過ぎても、マン・ユナイテッドのサイド攻撃を必死にクリアしていたレディングでしたが、68分、バレンシアの丁寧なグラウンダーのパスを受けたナニが、ついにゴールをこじ開けます。そしてその3分後にはナニがGKの鼻先に上げたクロスをニアでチチャリートがヘッド、2-0。あっという間にリードが広がりました。

ところが、このまま終われないのが今季のマンチェスター・ユナイテッド。ディフェンスラインの不注意から、シュートのこぼれ球への対応が後手に回り、マカナフに1点返されます。が、ここから追いつかれないのも今季のユナイテッド。うまく時間を使い、そのまま逃げ切り。余計な試合を増やすことなく、8強入りを果たしました。

やはり、メンバーを落としてもクオリティの落ちが小さい、というのがこのチームの強みですね。香川、ルーニー、リオ、エヴラ、エヴァンスをきっちり休ませて、次戦プレミアリーグ、対QPRに臨めます。危なっかしい試合でしたが、結果よければすべてよし、で。(サー・アレックス・ファーガソン監督/写真著作者:Austin Osuide)

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