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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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資金調達、大型補強、結束力UP…ファンハールとマンチェスター・ユナイテッドの逆襲が始まる!

ブラジルから帰国したマンチェスター・ユナイテッドの新監督、ルイ・ファン・ハールは、新しい職場での最初のタスクである選手との顔合わせをこなし、ディナーを終えて帰宅の途に着いた頃ではないでしょうか。監督が現地に入り、マンチェスター・ユナイテッドに関する報道がヒートアップしてきました。このところ立て続けに報じられているのは、スポンサー関連のニュース。いちばん大きいのがアディダスとのキットパートナー契約です。

マンチェスター・ユナイテッドが現在、契約を結んでいるスポーツ関連企業はナイキ。こちらは、契約当時も話題になった13年総額で3億300万ポンド(約527億円)という大型契約で、2015年が契約満了のタイミングとなっています。来季以降このスポンサードがどうなるのか、以前から注目されていましたが、ここに割って入ってきたのはアディダスです。10年総額7億5000万ポンド(約1300億円)と、今までの実質3倍の額をライバルにオファーされては、ナイキは引かざるをえません。

これによって、プレミアリーグで巻き返しをめざすマンチェスター・ユナイテッドの金庫には、毎年90億円がプラスで入ってくることになります。将来、他のスポンサーフィーと合わせて100数十億円の収入増が見込まれていることが、チャンピオンズリーグ出場権を失ったクラブにも関わらず200億円からの補強費を使うと鼻息を荒くしている最大の理由でしょう。ちなみにアディダスは、この取り組みによって2600億円の売上げを見込んでいるそうです。こうなると、さすがに数字が大きすぎてイメージできないですね。

そしてもう1社、新しいパートナーとして発表されたのが、われらがカップヌードルの日清食品です。契約は3年、総額は非公表。日清食品は、スポーツチームやアスリートとのコラボによる『HUNGRY to WIN』という新プロジェクトをスタートしており、そのパートナーのひとつとしてマンチェスター・ユナイテッドに白羽の矢が立ったとのこと。初年度のうちに、マンチェスター・ユナイテッド&日清の共同開発商品が発売される見込みだそうなので、これはオールド・トラフォードにイギリス人の評価をリサーチしにいかないといけません。おそらく、スタジアム内のスタンドで売られるでしょう。ちなみにオールド・トラフォードで売られているビールは、タイのスポンサー企業であるシンハーです。

香川真司がプレミアリーグに渡ってから、マンチェスター・ユナイテッドのスポンサーに名乗りを上げた日本企業は、GLOOPS、関西ペイント、ヤンマー、東芝メディカルシステムズ、カゴメ、セイコーエプソン、万田発酵。ここに日清食品という世界的な企業が加わるとなると、経営者の視点に立ってマーケティング観点でみれば、このタイミングで香川真司を放出するわけにはいきませんが、実際のところはどうなのでしょうか(残ってほしいからいっているわけではありませんよ。フラットに)。以前から、日本選手がプレミアリーグやセリエAなどのクラブに入ると、「スポンサー集めに利用されている」とネガティブに語られることがよくありましたが、私は、それもまた選手の実力のひとつで、ことさらに悪くいわれる道理もないと思っています。活躍しなければ人気は下がり、人気がなくなればクラブから追い出されるわけですから。香川真司の正念場は、ファン・ハール監督が練習場に入った瞬間に既に始まっていますが、ライバルが誰であろうと、レギュラー奪取に向けて全力でアピールしてほしいですね。

話がそれたので、戻しましょう。外の世界で資金調達と大型補強を進める一方、現場ではファン・ハール監督が、さっそく新しい取り組みに着手しているようです。イギリス紙「デイリー・メール」によると、チームづくりにおける最初の施策は「午後1時の全員ランチ」。練習が終わった後は、必ずみんなで集まって食事をとろうというシンプルな話ですが、これが事実だとすると(=デイリー・メールですから)、とてもいいですね!ファン・ハール監督は、史上初めてワールドカップで23人全員を起用した、チームの結束を重視する監督です。昨季のモイーズ監督が、選手とコミュニケーションすることを好まずスタッフのみで結束したため、チームの雰囲気が悪化し、やがて監督批判が出るようになったという負の遺産を、オランダ代表をひとつにまとめて実力以上の成果につなげた新監督の手腕で払拭してもらえればと思います。ベッカム、ギグス、ネビル兄弟らがいた頃の、極東のサポーターにまで伝わってくるようないい緊張感、いい雰囲気を、今こそ復活させてほしい、と。

これは憶測ですが、マンチェスター・ユナイテッドが、選手が参加するパーティを自らが経営するイタリアンで開催していた「お山の大将」リオ・ファーディナンドと契約しなかったのは、衰えもさることながら、公然とモイーズ批判をするなど「選手側の戦犯」と判断したからではないでしょうか。いずれにしても、長年活躍してくれたベテランのリタイアは、変化を促すには絶好のタイミングです。プレミアリーグの開幕戦で、今までとまったく違うサッカーを見せつけられたら…そう考えると、今からワクワクしてきます。

さて、新生マンチェスター・ユナイテッドが、今季どんな布陣でプレミアリーグを戦うのかは、補強の進捗と合わせてこれから徐々に明らかになっていくと思われますが、現段階で私が考える新チームは、こんな形です。

GK/ダヴィド・デ・ヘア
DF/ラファエウ、ジョニー・エヴァンス(フィル・ジョーンズ)、
  マッツ・フンメルス、ルーク・ショー
MF/アンデル・エレーラ、マイケル・キャリック、アルトゥーロ・ビダル
 (香川真司)
FW/ファン・マタ(ヤヌザイ、バレンシア)、ロビン・ファン・ペルシ、
  ウエイン・ルーニー(ダニー・ウェルベック)

ビダルは、あまりの移籍金の高さにファン・ハール監督が交渉を止めたといわれていますが、直後のユヴェントス・コンテ監督退任の喧騒に乗じて、ご本人を口説いて第2ラウンド!という願望を込めて入れてみました。こうしてみると、中盤にもうひとり、守備力か運動量があって(できれば両方)攻守のつなぎに入れる選手が欲しくなりますね。それこそ、以前噂に上っていたストロートマンや、「チャンピオンズリーグに出るクラブがいい」と交渉が決裂したディ・マリア、逃した大魚ポグバのような選手がいいのですが、隣町で揉めているコートジボアール代表の中心選手でも、私は一向に構いません。テベスの貸し(といえるかどうか)を返してもらうというわけにはいきませんかね?これもまた、ささやかな願望ですが。

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“資金調達、大型補強、結束力UP…ファンハールとマンチェスター・ユナイテッドの逆襲が始まる!” への1件のコメント

  1. londres nord より:

    万田酵素が抜けてますよ~
    BAは、JALより早くカップヌードルを機内サービスで提供していたと記憶しています。

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