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最も多くのゴールを決めたセントラルMF。フランク・ランパード、イングランド代表引退!

2000年にはじめてイングランド代表に選ばれてから、15年。ウエイン・ルーニーやスティーブン・ジェラードとともにサッカーの母国を支えてきたフランク・ランパードが、代表引退を発表しました。106試合出場は、僚友ジェラードの114試合には及ばなかったものの、イングランド代表歴代6位。29ゴールは同9位で、ランパードより上位の選手は、ボビー・チャールトン、リネカー、オーウェン、シアラー、ルーニーなどストライカーかトップ下のプレイヤーばかり。ランパードは、プレミアリーグのレジェンドであるばかりでなく、「イングランド代表史上、最も得点力のあるセントラルMF」だったのです。

一方で、フランク・ランパードは、ワールドカップでは輝かない選手でもありました。代表トータルのゴール数ではジェラードの21ゴールを大きく突き放しながら、ワールドカップとなると、ジェラードの3発に対してノーゴール。2002年の日韓大会では代表に選ばれず、2014年のブラジル大会では、消化試合となってしまったコスタリカ戦のみの出場。全盛期だった2006年ドイツ大会と2010年南アフリカ大会で計9試合に出場していますが、中心選手だったにも関わらず「会心のゲーム」がありません。予選では数々の貴重なゴールを決めてチームに多大な貢献をしてきたのに、本大会となると存在感を失うのは、不思議というか巡り合わせが悪かったというか、どうにもこうにもロジカルな説明ができません。

ランパードがワールドカップでいちばんクローズアップされたのは、「不運」なトピックスでした。2010年南アフリカ大会の決勝トーナメント1回戦、ドイツ戦の前半38分、遠めから思い切りよく放ったランパードらしいミドルシュートがクロスバーを直撃。映像を観ていた世界中の誰もがゴールラインを越えたのを確認した一発は、明らかな誤審でゴールを認められず、2-1で負けていたイングランドは同点に追いつくことができませんでした。1-4で終わった試合後、ドイツのメルケル首相がイギリスのキャメロン首相に謝るという一幕まであり、この事件が後の「ゴールラインテクノロジー導入」につながっています。「FIFAクラブワールドカップ2012」において、主要大会では初めて使われたゴールラインテクノロジーを、欧州のリーグではプレミアリーグがいち早く取り入れたのは必然ではないでしょうか。議論の呼び水となったシュートを打ったのは、プレミアリーグのレジェンド、ランパードだったのですから。

「代表引退を決断した。ワールドカップが終わってから、深く考え続けていた。これは、とてもタフな決断だった。イングランドを代表して戦うのは、常にとても誇らしいことであり、イングランド代表のシャツを着ているときはいつも楽しかった」(フランク・ランパード)

昨季限りでチェルシーを退団し、この夏、ニューヨーク・シティFC移籍が決まったランパードは、レンタルという形でライバルのマンチェスター・シティでプレイすることになりました。いや、プレミアリーグファンとしては、ランパードの水色はやはり違和感です。試合を観たら、せつない気分になるでしょうね。できればチェルシーでそのキャリアを全うしてほしかったのですが、燃え尽きるまでプレイするという生き方を選んだのはご本人ですから、これはもう応援するしかありません。2014年は、ランパードにとって大きな節目の年となりました。イングランド代表、おつかれさまでした。

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“最も多くのゴールを決めたセントラルMF。フランク・ランパード、イングランド代表引退!” への4件のフィードバック

  1. ガナ より:

    ライバルチームの選手でしたが唯一好きな選手でした。豪快なミドルが好きでした。
    ほんと代表ではあまり印象ないですよね。
    シティユニのランパードはあまりみたくないですね。

  2. makoto より:

    ガナさん>
    いろいろ同感です。安心して観ていられる選手でした。代表では、ジェラードとかぶりがちだったのかもしれませんね。マン・シティのユニフォームで見たいのは、やっぱりランパードではなくヤヤ・トゥレです。

  3. ワルテルFC より:

    CWCでチェルシーの一員として来日したランパードを一度だけ見ました。試合はたしかほとんど出なかったのですが、アップの時からファンの声援がすごくて、それにランプスも応えていました。当時小2だった長男は大喜びで、いまもランパード一筋。シティに行くなら、(チェルシーだけでなく)シティも応援すると移籍決定後から言っているくらいです。記憶に残る名プレーヤーの代表引退記事、ありがとうございました。

  4. makoto より:

    ワルテルFCさん>
    私は一昨年の暮れに、グディソンパークでランパードの2発を観ました。多いとはいえないアウェイサポーターとの一体感が印象的でしたね。ライバルクラブの選手でしたが、まさに「プロの鑑」で、どんな試合でも全力を尽くす姿には、リスペクトしかありません。

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