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チャンピオンズリーグの先制ゴールで何かと話題!マリオ・バロテッリの「ちょっといい話」

リヴァプールが4年9ヵ月ぶりに戻ってきた今週のチャンピオンズリーグで、プレミアリーグ復帰後はじめてのゴールを決め、アンフィールドのサポーターの大歓声を受けたマリオ・バロテッリ。あのアウトサイドの先制ゴールはお見事。相手DFはもちろん、評論家もサポーターも、時としてチームメイトまでも唖然とするような、予測不能かつファンタスティックなゴールを事もなげに叩き込む彼らしい一発でした。リヴァプール入団から3試合めという早いタイミングで決められてよかったですね。チェルシーに入った頃のフェルナンド・トーレスのようにノーゴールが続くと、サポーターやマスコミからのプレッシャーが強くなり、ストレスがプレイの揺れを生むという悪循環にはまることもあります。気分的に楽になったところで、次はプレミアリーグでのファインゴールを期待したいところです。

さて、そんなバロテッリですが、素行の悪さを懸念する声を一掃すべく試合中に自らをコントロールし、早々に結果を出した彼に対して、今のところマスコミも持ち上げモード。伝わってくるニュースは、総じて好意的です。チャンピオンズリーグの当日、イギリス紙「テレグラフ」が伝えていたのは、リヴァプールのブレンダン・ロジャース監督が語った「バロテッリはリヴァプールの歴史を学んでいる」というお話でした。

「バロテッリは今、クラブの歴史を学んでおり、過去にリヴァプールに在籍していた偉大なストライカーたちを把握している。バロテッリとはスアレスのことも話したよ。彼はいつも何かを吸収したがっており、いろいろなことを学習する必要がある。歴史が好きなようで、クラブだけでなくリヴァプールという街の歴史も学んでいる」

リヴァプールの素晴らしさを知ることによって、モチベーションが上がってゴールの量産につながればという狙いだといわれていますが、いい話ですね。タブロイド紙に報道されると、ただのおもしろい話になりがちですが、自らの成功イメージを明確にすれば、練習への取り組み姿勢や試合での振る舞いが変わってくるということでしょう。バロテッリが、スアレスやファウラーのいいところだけをうまく取り入れて、サポーターにとって忘れられない選手になることを期待したいと思います。今まで、「問題児」「悪童」というレッテルを貼られ続けてきましたが、ピュアなエピソードが多い彼のような選手は、私は好きなんですよね。いい監督、いいパートナーに恵まれれば、ドログバと一緒にプレイしていたアネルカのように成功することは充分可能だと思います。いや、潜在的なポテンシャルは、アネルカの上をいくでしょう。

そしてもうひとつ、バロテッリについて心温まる話が報じられていました。こちらはまだ噂ですが、「バロテッリが、先頃火災で60匹の犬が亡くなった”マンチェスター・ドッグズ・ホーム”という保護施設に、匿名で5ケタの寄付をしたのではないか」という記事。地元紙「リヴァプール・エコー」をはじめ、「テレグラフ」「デイリー・メール」もこの話を掲載しているそうです。これは、ありそうな話ですね。何しろ、カジノからの帰り道で見かけたホームレスに、1000ポンド(約17万8000円)を渡してしまう男です。5ケタというと、10000ポンドなら178万円。99999万ポンドなら1780万円。もし事実なら、「さすが!サッカー界でトップクラスの愛犬家」です。

バロテッリの現在の愛犬は、黒いラブラドール「ラッキー」。現在、イタリアに残してきたラッキーは、イギリスから渡航許可が下りず、バロテッリは6ヵ月の「単身赴任中」の身なのだそうです。淋しいマリオが、休日に気を紛らわせていたのが、マンチェスター・シティにいた前回のプレミアリーグ時代から世話になっていた”マンチェスター・ドッグズ・ホーム”。施設のスタッフは、「寄付をしたのが彼なら、話のつじつまが合う」とおっしゃっているそうですが、バロテッリは自分が寄付をしたとはいわないでしょうね。過去、この手の話を認めたことがない男。ピュアなだけでなく、ハードボイルドかつダンディでもあるのです。

というわけで、何かといい話が語られているうちに、バロテッリにはゴールという結果を出し続けていただいて、レッズサポーターの心をつかんでもらえればと思います。ギグス、アッガー、アンリ、ランパードなど、私はサポーターから愛される選手が大好きです。八方美人といわれるかもしれませんが、彼らに思い入れるのも、プレミアリーグの楽しみ方のひとつなのです。

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“チャンピオンズリーグの先制ゴールで何かと話題!マリオ・バロテッリの「ちょっといい話」” への1件のコメント

  1. makoto より:

    面白い記事でした。
    バロテッリはワールドカップ中にも、ブラジルの若者や子供たちを助けるために活動をしていたらしいですね。

    —–
    londres nordさん>
    ありがとうございます!悪評が先行していますが、調べてみると、意外とピュアで優しい男なのです。

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