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「彼を中心にスカッドを」指揮官が残留を熱望するオーバメヤンに、アーセナルが渾身のオファー!

プレミアリーグ通算85試合54ゴール12アシスト、公式戦トータルでは109試合70ゴール15アシスト。ティエリ・アンリを凌ぐハイペースでゴールを量産するエースを手離すわけにはいきません。完璧な決勝ゴールによるFAカップ制覇は、オーバメヤン自身にとっても、目撃したグーナーやチーム関係者にとっても、契約延長を確信する手応えとなったのではないでしょうか。ズマをすんなりかわして放った美しいチップキックで、ヨーロッパリーグ出場権獲得という極めて重要なミッションを達成。稀代のストライカーがクラブに確認するべきは、プロジェクトの本気度と新契約の条件のみに絞られているようです。

FAカップ優勝が決まった直後、エミリアーノ・マルティネスとともに「BBC」のインタビューに応じたキャプテンは、苦労人のGKを立てるコメントに終始しました。号泣するマルティネスの肩を抱き、「この男にビッグリスペクトを」とねぎらうと、「今日という日を楽しんだ。みんなハッピー。見ての通り、エミは泣いている。彼が勝利とトロフィーのためにどれほど力を尽くしたか、わかるだろう。彼は勝利に値する。素晴らしい仕事をした。いてくれてよかったね」。自らのゴールについては、「ズマは僕のことをよく知っている。右足でいくと思われているから、左に流れた」とシンプルに片付け、去就について聞かれると、

Nothing, just today. Trophy.(今日は何もない。トロフィーだけ)」

ともに戦う仲間を大事にする彼らしい2分間でした。

一方、試合後の会見に臨んだアルテタ監督は、「彼を中心にスカッドを構築したい」と率直に語っています。「本人も残りたいと思っているはず。あとは契約を成立させるだけだ。この瞬間は、われわれが進む適切な進路の重要な部分を担っていると彼に確信させるのを後押ししているといえる。全員に愛されているし、一緒に続けられることを願っている」。左サイドで守備に忙殺される時間がありながら、ここぞというシーンであっさり決めて見せる点取り屋の代役を獲得できる可能性は、ゼロといい切っていいでしょう。

「ミラー」によると、週給18万ポンド(約2500万円)のオーバメヤンに対するアーセナルの新たなオファーは、3年契約で週給25万ポンド(約3470万円)。希望する条件をクリアするだけでなく、ビッグタイトルを獲得するための具体的なアクションを約束しなければ、サインは得られないでしょう。グエンドゥジを売却してトーマス・パーティーを手に入れ、フィリペ・コウチーニョをローンで獲得…。「ヴィジョンとプランは既に提示している。可能な限り最高のポジションにクラブを導くために、最善を尽くす」と語っている指揮官のオーダーが実現すれば、オーバメヤンは迷わずノースロンドンを選ぶのではないかと思われます。

アスピリクエタ、プリシッチ、コヴァチッチ、ペドロと、やっかいな順に続々とリタイアする幸運な展開は、フットボールの神が勝たせてくれたかのようでした。「両方にとても満足している。トロフィーを獲得したこと、ヨーロッパでプレイするオプションを得たこと」。指揮官のコメントを引用するまでもなく、とてつもなく大きな勝利でした。来年、あるいは2年後、私たちプレミアリーグファンが「あの夜がなければ、アーセナルはここにはいなかった」と振り返る時が来るのかもしれません。きっとその時も、貴重なゴールを決めるのは…。


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“「彼を中心にスカッドを」指揮官が残留を熱望するオーバメヤンに、アーセナルが渾身のオファー!” への1件のコメント

  1. アイク より:

    毎日面白い記事ありがとうございます。
    加入初期からオーバメヤンを絶賛されてましたね。ベンゲル、エジル、ロシツキー。ラムジーもでしょうか。makotoさんのアーセナルに向けられる熱い眼差しに、実はグーナーなのではと思う時があります。笑

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