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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ミランやフィレンツェが興味あり!不満を訴えるルーカス・トレイラ、心はいずこへ…?

移籍初年度は公式戦50試合出場、プレミアリーグは34試合出場で先発24試合。2年めの2019-20シーズンは公式戦が39、プレミアリーグは29、先発は17試合に減っています。「昨シーズンは継続してプレイできたけど、今季は出番が減り、より複雑になってしまった。僕は継続性と自信を失った。このような状況を好きになれない。代表に呼ばれるためには出場機会が必要だ」というルーカス・トレイラの言い分は、数字を突き付けられると納得しそうになりますが、冷静に考えると疑問が湧いてきます。現状は、移籍を考えるほどの窮状でしょうか。

開幕からの10試合で先発が2試合に留まったのは、ウナイ・エメリ監督の意向ではなく、出遅れた本人の問題でしょう。12月にやってきたミケル・アルテタ監督は、就任から6試合連続で先発起用しており、CBの前のスペースを埋めてくれる存在として期待していたのは間違いありません。3月に足首を骨折し、完治までに3ヵ月半という時間が必要だったため、最終盤の先発2試合のみもやむなしです。7月のルーカス・トレイラは、明らかにトップフォームではありませんでした。

万全のコンディションなら、4-3-3のアンカーをまかされる。彼が置かれている状況に、複雑性は感じられません。そんななかで、「今は何も知らない。アーセナルとの契約が残っているけど、変化を求めて最善の決断を下すことになる可能性がある。選手はみんな、自分が重要と感じられる場所を探している。将来のことは、これからわかるだろう」とコメントしたのは、ACミランやフィオレンティーナ、トリノが自分に関心を示しているのを知っているからではないでしょうか。

プレイできる試合の半分で先発出場し、活躍すれば残りの半分ももらえる環境にいる選手に、継続性を問題にされたら監督もやりにくいでしょう。彼の心がアーセナルにないならば、イタリアからの誘いに揺れてしまうならば、トーマス・パーティーを手に入れるための資金作りという判断は妥当だと思います。2シーズン通算でプレミアリーグ63試合3ゴール3アシストのウルグアイ代表に対して、ガーナ代表はラ・リーガ67試合6ゴール4アシストと、攻撃に対する貢献度は上回っています

ルーカス・トレイラ獲得時にサンプドリアに支払った移籍金は、クラブ史上9位の2580万ポンド。トーマス・パーティーのバイアウト条項に記載されているといわれている額は、ラカゼットに次ぐ史上4位となる4750万ポンド。両者の売買の差分は、ムスタフィやメートランド=ナイルズ、パパスタソプーロスらの売却によってカバーできるでしょう。

このクラブに入りたい、チームに貢献したいという気持ちが強い選手を獲るのがいかに大事なことか、ブルーノ・フェルナンデスやオディオン・イガロのプレイと表情を見て実感しました。ルーカス・トレイラにいいたいことは、ひとつだけです。「アーセナルの経営ボードも監督もスタッフも、世界じゅうのグーナーも、あなたは重要だといい続けているのに…」。気持ちをイタリアに残したまま、プレイしてきたようにしか見えないのが、とにかく残念です。


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“ミランやフィレンツェが興味あり!不満を訴えるルーカス・トレイラ、心はいずこへ…?” への1件のコメント

  1. グナです より:

    少なくともノースロンドンダービーでのゴール時の咆哮。
    惨敗時の涙などは本物だと信じていますが。。
    南米の選手はこういう時、かなりストレートに不満をクラブに要求するイメージがあります。ある意味では分かりやすくていいのですが。
    あとはアルテタ次第でしょうかね。。

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