プレミアリーグ2014-15年末総決算 (2)Goal.comの前半戦ワーストイレブン
さて、昨日は「プレミアリーグ2014-15年末総決算」と題しまして、本ブログが選出した前半戦のベストイレブン表版・裏版を発表させていただきましたが、「Goal.com英国版」もまた、プレミアリーグ前半戦で印象に残ったプレイヤーを写真付きで紹介しておりました。ただし、こちらは「ワーストイレブン」。顔ぶれを見ると、なるほど、納得。複数の選手が名を連ねてしまったリヴァプールとハル・シティのサポーターのみなさんにとっては、がっかりさせられるリストかもしれませんが、何しろ片やは昨季プレミアリーグ準優勝、片やFAカップ準優勝。新シーズンに向けて大型補強を敢行した彼らに対する開幕前の期待値がそれだけ高かった、ということでもあるのだと思います。さっそく、選ばれてしまった11人を見ていくこととしましょう。
GKは、おそらくレッズサポーターも首を縦に振るでしょう。どうしちゃったんだ、シモン・ミニョレ。今季、プレミアリーグに呼び寄せられたベルギー代表の正GK、ティボ・クルトワの背中ははるか遠く。チェフをベンチに追いやり、チェルシーの最終ラインを落ち着かせている同郷の後輩が活躍すればするほど、ミニョレはミスを連発。バーゼルにホームで引き分け、チャンピオンズリーグのグループステージ敗退が決まると同時に、ゴールマウスをブラッドリー・ジョーンズに奪われてしまいました。その後ジョーンズが負傷したため、いま一度ミニョレがスタメンという形にはなっているものの、リヴァプール経営陣とロジャース監督は、彼の復帰を気長に待つより新しいGKを獲得する道を選ぶものと思われます。
■Goal.com英国版選出のワーストイレブン■
GK:シモン・ミニョレ(リヴァプール)
DF:カイル・ノートン(トッテナム)、マイク・ウィリアムソン(ニューカッスル)
デヤン・ロブレン(リヴァプール)、ポール・コンチェスキー(レスター)
MF:マテュー・フラミニ(アーセナル)、ガストン・ラミレス(ハル・シティ)、
シャルル・エンゾグビア(アストン・ヴィラ)、ハテム・ベナルファ(ハル・シティ)
FW:マリオ・バロテッリ(リヴァプール)、ブラウン・イデイエ(WBA)
DFの4人のうち、ノートンとコンチェスキーはレッドカード2枚。プレミアリーグ降格候補のレスターで18試合出場と奮闘するコンチェスキーはともかく、ノートンの5試合出場、うち2試合で退場はさすがに多過ぎます。トッテナムの右サイドには、カイル・ウォーカーとエリック・ダイアーがおり、1月にはアメリカからイェドリンも合流予定。おそらく来夏、ノートンはノースロンドンを離れるのではないかと思います。
デヤン・ロブレンには期待していたので、リヴァプールにおける不安定なプレイぶりは残念でした。クラブにフィットしきれていないだけでなく、もしかすると、ワールドカップの疲労を引きずったままシーズンに入ってしまったのかもしれません。同じことは、昨季のパフォーマンスを出せていないメルテザッカーやティム・ハワードにも感じており、そうだとすれば、デヤン・ロブレンは後半戦、巻き返してくれるはず。昨季、セインツで見せていた統率力とハードマークが、いずれはリヴァプールの武器になると信じています。最後のひとりはマイク・ウィリアムソンですが、ニューカッスルの守備の問題を彼ひとりに背負わせるのは酷ではないでしょうか。その観点で選出するなら、エヴァートンのシルヴァン・ディスタンが先ではないかと思いました。
ハル・シティのふたりのMFもまた、順当です。ニューカッスルとセインツは、テクニシャンのベナルファと突破力のあるガストン・ラミレスをなぜ放出するのだろうと思いましたが、今季のプレイを見れば納得せざるをえません。スティーブ・ブルース監督は既にベナルファは戦力外と明言しており、本人は移籍先を探すべく、チームと別行動をとっています。この1月には、プレミアリーグを離れることが正式に発表されるでしょう。
自陣でパスを奪われることが多く、守備でも後手に回りがちなフラミニに、アーセナルの中盤を仕切ってもらうのは荷が重いでしょう。20チーム中最少ゴールのアストン・ヴィラの中盤は、エンゾグビアもさることながら、デルフやリチャードソンもパッとしませんでした。前線にはタレントが揃っており、トップ10に食い込むだけのポテンシャルはあるのだと思いますが…。ちなみに私は、昨季から顕著だった連携の弱さを理由にヴィラ降格と予想しています。
最後にFWですが、バロテッリもまた期待していた選手だけに、今の決定機での余裕のなさは歯がゆいです。スタリッジとの2トップなら機能しそうですが、ロジャース監督は3-4-3のみで走るのでしょうか。「今のフォーメーションには彼の居場所はない」と語る指揮官が決断すれば、イタリア代表の元エースストライカーは、半年で母国へ逆戻りとなるかもしれません。WBAのイデイエは、「クラブ史上最高の1000万ポンドで獲ったのに、キャピタルワンカップとプレミアリーグで1ゴールずつとはどういうこと⁉」という期待ゆえのワースト選出でしょう。ふたりとも、後半戦はがんばれ!といいたいところですが…。
ワーストランキングのようなネガティブな話をするのは、あまり得意ではありませんが、私がひとつだけ前半戦ワーストを選ぶとすれば、「ロベルト・マルティネス監督とエヴァートン経営陣」です。「なぜDFを補強しないのか」といわれがちなノースロンドン勢の陰に隠れて目立ちませんが、ジョン・ストーンズが離脱しただけで選択肢がなくなるエヴァートン守備陣の層の薄さは深刻です。37歳のディスタン、33歳のヒバート、32歳のアルカラスには多くは望めないとわかっていたのに、なぜCBをもうひとり獲らなかったのでしょうか。QPRの次に失点が多いエヴァートンは、昨日、ティム・ハワードをケガで6週間失うと発表しました。GKとCB、待ったなし。この冬動かなければ、2年連続のプレミアリーグ上位進出のチャンスは早期になくなってしまうでしょう。
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明けましておめでとうございます。
早速の更新ご苦労様です。
いや〜耳が痛いですね、、、、。選出されているレッズメンバーは異論はありません。むしろ少ないと思うくらいです(苦笑)特にロブレンはDFラインリーダーとなると期待していたので今季のパフォーマンスにはガッカリです。ただ、OBのカラガーは必ず将来必要な選手となると言っているのでこうはんの巻き返しに期待です。
べナルファは良い選手なのにコーチ陣と衝突が多いイメージです。今冬には去るでしょうが残念な去り方ですね。
色々とありますが選出されたチームの後半巻き返しに期待です。
と言うことで、今年もよろしくお願いします。
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Mackiさん>
こちらこそ、今年もよろしくお願いいたします。リブレンに関しては、私もキャラガーに同感で、セインツで見せたポテンシャルを発揮してくれると信じています。問題は、「巻き返しにどれだけ時間がかかるか」ですね。ベナルファ、残念です。おそらくフランスに帰ることになるでしょう。