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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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初めてイングランド代表に選ばれた強運ハリー・ケインは、絶好のチャンスを活かせるか!?

マンチェスター・シティ対WBAの「開始わずか2分の人違いレッドカード」、投入してから1分経たずに秒殺退場した「幻のジェラード」事件、マタのスーパーゴール、クルトワの珍しいパスミスもありハル・シティに2分で2点獲られたチェルシーなど、先週末のプレミアリーグは事件だらけ。どちらかといえばネガティブな話が多かったわけですが、こちらのハッピーなニュースをスルーするわけにはいきません。ハリー・ケインがハットトリックで、ついにプレミアリーグの得点王争いでトップ!翌日、ジエゴ・コスタが見事なコントロールショットを決めたために、ハリー・ケインの単独1位は1日で終わりましたが、いやいや、素晴らしい。今回、イングランド代表に招集され、シーズン終了後にはU-21の欧州選手権も控えているトッテナムの若きエースには、最後までジエゴ・コスタやアグエロと張り合ってほしいものです。

トッテナムはプレミアリーグ最下位のレスター戦で、本拠地ホワイト・ハート・レーンにもかかわらず4対3という派手な打ち合いをやらかしてしまったわけですが(3-5と派手に打たれて負けたクラブのサポーターがいうのも何ですが)、「持ってるヤツ」には、サッカーの神様が味方しているかのようにチャンスが巡ってきます。開始わずか6分の先制ゴールは、タウンゼントのCKをおしゃれなヒールキックで流したエリック・ダイアーのお手柄。狙いあってのプレイなので、「ごっつあんゴール」とまではいいませんが、ハリー・ケインは触ればOKだったのは間違いありません。

13分の2点めは、相手のクリアが足元に来て、そのままシュートを打ったらDFに当たって左サイドネットに飛び込むという幸運な一発。そして後半の3点めは、奪われたボールを取り返しにいったダニー・ローズの汗が呼んだPKです。ハリー・ケインがよく走り、いいポジションをとっていたから達成したハットトリックではあるものの、多少の運が味方しないとこんなにうまくはいかないもの。イングランド代表のホジソン監督は、何はなくともケインの強運には乗っかったほうがいいのではないでしょうか。

さて、今回のインターナショナルマッチウィークで、欧州選手権予選のリトアニア戦とフレンドリーマッチのイタリア戦を控えるイングランド代表ですが、これがまた大変なことになっています。直前で出るわ出るわ、5人の離脱。いちばん痛いのはGKで、WBAのベン・フォスターとセインツのフォースター(ややこしや)がダブルで重傷を負ってしまいました。特に深刻なのはベン・フォスターで、十字靭帯をやったとなれば、来季プレミアリーグの序盤戦もアウトでしょう。GK以外では、リーグ戦を欠場中のマンチェスター・ユナイテッドの左SBルーク・ショー。そしてここにきて、ララナとスタリッジのリタイアが発表されました。ルーニーとコンビを組むと思われていたリヴァプールのエースの離脱で、ますますプレミアリーグ得点王に期待がかかります。

【2015年3月23日現在:イングランド代表メンバー】
■GK
ジョー・ハート(マンチェスター・シティ)、
バトランド(ストーク)、グリーン(QPR)
■DF
レイトン・ベインズ(エヴァートン)、ケーヒル(チェルシー)
ナサニエル・クライン(サウサンプトン)、ギブス(アーセナル)
ジャギエルカ(エヴァートン)、カイル・ウォーカー(トッテナム)
フィル・ジョーンズ(マンチェスター・ユナイテッド)
スモーリング(マンチェスター・ユナイテッド)
ダニー・ローズ(トッテナム)
■MF
ロス・バークリー(エヴァートン)、デルフ(アストン・ヴィラ)
キャリック(マンチェスター・ユナイテッド)
ヘンダーソン(リヴァプール)、ミルナー(マンチェスター・シティ)
スターリング(リヴァプール)、タウンゼント(トッテナム)
ウォルコット(アーセナル)
■FW
ハリー・ケイン(トッテナム)、ウェルベック(アーセナル)
ルーニー(マンチェスター・ユナイテッド)

しかしまあ、層が薄いですね、イングランド。充実しているのは、セインツのバートランドやWBAのクロスウェルが入れない左SBぐらいでしょう。タウンゼントやウォルコットが今の調子で呼ばれるというのにびっくりです。いや、そんなことで驚いていてはいけません。最大のサプライズはGKの追加招集。ロバート・グリーンはまあまあのGKなのでいいとして、ジャック・バトランド!みなさん、バトランドを観たことがありますか?私はないです。少なくとも今季に関しては、観るチャンスがありませんでした。U21の代表ではあるものの、ストークではベコヴィッチの控えGKで、今季プレミアリーグ出場ゼロ。このポジションにこそ、1980年代まではGKの宝庫で名手レイ・クレメンスが試合に出られない時代があった、イングランドの人材の枯渇ぶりが如実に現われています。

ただでさえ頭が痛いホジソン監督に追い打ちをかけたのは、トッテナムです。イギリス紙「エクスプレス」によると、トッテナムはハリー・ケインがU-21とフル代表の掛け持ちで忙しくなることに難色を示しているとのこと。「今週と来週は休ませようと思ってたのに、何で呼んだわけ⁉」ということですが、ちょと待てちょと待てスパーズさん!仮に掛け持ちしたとしても、ワールドカップイヤーやユーロ本大会がある年は、このぐらいはフツーでしょう。出ずっぱりといっても、11月まではカップ戦要員。年明けのヨーロッパリーグではスタメンを外れていました。エースを壊されたくないお気持ちは察しますが、あんまりいうと、ヘンダーソンやケーヒルに叱られます

むしろハリー・ケインには、このチャンスを活かしていただいて、イングランド代表のレギュラーに定着してもらえればと思います。かつての若きマイケル・オーウェンがワールドカップで大暴れしたように、ユーロ最大のサプライズとなる、なんて素敵ではありませんか。トップにハリー・ケイン、ルーニー、スターリングが並び、キャリック、ヘンダーソン、ロス・バークリーの3センター。ルーニーをメッシに見立てて現在のバルサの「獲ったら素早くゴール前へ」という攻めのカウンターサッカーなんて、いいと思いますが…。ああ、スタリッジがいました。どうしましょう。左SB以外は層が薄いといいましたが、いちばん前も悩ましかった…。

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“初めてイングランド代表に選ばれた強運ハリー・ケインは、絶好のチャンスを活かせるか!?” への2件のフィードバック

  1. スパーズ推し より:

    ケインにはいずれイングランド代表及びプレミアの顔になって欲しいですね(笑)

    メンツを見ると余計に層の薄さが深刻ですね
    ウチで言えば今期のウォーカーやタウンゼント、ローズも代表レベルとは言い難い出来ですし
    他所だとスモーリングですら呼ばないと頭数が足りないのかと思ってしまいます

  2. makoto より:

    追記
    逆に何故オースティンが呼ばれないのか、とかですね

    —–
    ラッスンゴレライ笑

    —–
    スパーズ推しさん>
    いや、ホントに。スモーリングは…。オースティンを見ると、ホジソン監督はビッグクラブで通用しているみたいな観点を、ある程度置いているのかもしれません。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    つい乗っかってしまいました。

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