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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

現地は軒並み高評価!ベン・ホワイトを救った冨安健洋のパフォーマンスをチェック!

オーバメヤンは希望のないミドルシュート2本のみ。スミス・ロウはシュートにつながるパスを出せず、ウーデゴーアは後ろでつなぐのが忙しくなり、効果的なパスは数えるほどしかありませんでした。サカの見せ場は単発のドリブルだけ。ニコラ・ペペのスタッツはデュエル12敗とボールロスト3回が目立ち、トーマス・パーティーもチャンスメイクに貢献したとはいえません。

プレミアリーグ5節のバーンリー戦は、消化不良感を覚える0-1辛勝。ウーデゴーアの素晴らしいFKで先制した後、オープンプレーでゴールを加えることができず、終盤の速攻はことごとくパスミスで終わりました。アーセナルの最大の問題は、ビルドアップのクオリティ。早いタイミングで縦につながらないため、重心が下がってしまい、2列めがいい形で持てるシーンを創れませんでした。

ベストメンバーを揃えながら、戦術の問題と改善策の乏しさが浮き彫りになった一戦でしたが、後方には拍手で迎えられる選手がいます。ティアニーは相変わらず左サイドで脅威となり、ガブリエウ・マガリャンイスは高さで勝負する2トップと対峙して枠内に打たせませんでした。2試合連続でプレミアリーグのゴールマウスに君臨したラムズデールは、堅実なハイボール処理とセービングを披露。そしてもうひとり、右SBとしてフル出場を果たした冨安健洋は、最終ラインを落ち着かせる役割を果たしました。

デュエルは5戦全勝、空中戦は4戦全勝、5つのクリアと3つのクロスブロック、タックル成功とインターセプトは1回ずつ。チャンスを創出するオーバーラップはなかったものの、ロングボールとサイドチェンジで拙いビルドアップの改善にコミットしています。現地メディアは、こぞって高評価。「BBC」のサイモン・ストーン記者はウーデゴーア、ティアニー、ラムズデールに次ぐ7.21を付け、「スカイスポーツ」のジャック・ウィルキンソン記者はチーム3位の7点としています。

地元ロンドンのメディアをチェックしてみると、「イブニング・スタンダード」は8点でチーム最高評価。「2試合めであるにもかかわらず、日本代表は力強いプレイを見せた。バーンリーのダイレクトアプローチにうまく対応した」と守備における貢献を称えています。7点を付けた「フットボールロンドン」は、特集記事で「新たなアーセナルファンのヒーローが完璧な数字を記録。1700万ポンドの名手はベン・ホワイトを救った」と激賞。「冨安の活躍により、2シーズンぶりにクラレッツとのアウェイ戦に勝利」と、MVPのような表現で称えています。

「ノリッジ戦で空中戦を制したが、土曜日の午後開催のバーンリー戦でも、空中戦で100%の勝利を収めるなど、より説得力のあるプレイを披露した」

「ベン・ホワイトは入団以来、空中戦での能力を批判されてきたが、右SBがバーンリーの最大の力であるウイングからのクロスを無効にして、イギリス人に快適な生活を届けたといえる」
「バーンリーは40本のクロスを試みたが、成功したのは9本だけだった。冨安が相手にプレッシャーをかけ、クロスを上げる際に相手を混乱させ続けたことを示している」

「守備力だけでなく、ボールを持ったときも存在感があった。ボール保持率が低く、守備陣からチャンスを作れなかったアルテタの4-3-3フォーメーションをうまく機能させた」
「バーンリー戦での冨安が、より確実にボールに触れているように見えたのは、チーム最多となる79回のタッチ数からも証明されている」(「フットボールロンドン」ベイリー・ケオ記者)

なるほど。DAZNで配信されている「内田篤人のFOOTBALL TIME」で、日本代表の先輩が「サイドバックは守備ができれば評価される」と語っていたのを思い出しました。ワン=ビサカよりもアーノルドが好きな私は、攻撃面での貢献度が低かったことが気になっていたのですが、クリーンシートでの勝利への貢献度という観点では、最大級の評価となるのはよくわかります。

ノリッジ戦とは別人のように自陣にこもっていたのは、ガブリエウに怒鳴られまくっていたニコラ・ペペの守備が不安だったため、意志をもって自重したと解釈するべきなのかもしれません。であれば、同じサイドにサカがいてくれたほうが、右サイドの攻略はうまくいくのではないでしょうか。

ノースロンドンダービーは、トップにラカゼット、2列めにオーバメヤン、スミス・ロウ、サカ、中盤センターにトーマスとウーデゴーアという布陣のほうが期待できるのではないかと思います。何のために?…いえ、冨安が評価を高めるためではなく、「アーセナルがうまくいくため」です。はい。スパーズとガナーズは、8月までは首位と最下位でしたが、次戦で今季プレミアリーグで初となる2点差以上の勝利を記録して、宿敵を捲ってしまいましょう!冨安健洋VSソン・フンミン、楽しみです。


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“現地は軒並み高評価!ベン・ホワイトを救った冨安健洋のパフォーマンスをチェック!” への2件のフィードバック

  1. Goonman より:

    オーバメヤンのウィング起用は勘弁

  2. 水色 より:

    下位チームとの2試合で評価を固めるには早計と同時に、最低限これぐらいはやれると思っていたから驚かないという方も多いのではないでしょうか。

    イタリアでの冨安をずっと追っていましたが、
    チームの状態が悪いと、なまじ何でもできてしまい多くのことに気付けてしまうため、色々とやりすぎて肝心のセットプレーやクロス時のマークで集中を欠くことが時々あったので、ボローニャよりも個人能力の高いチームメイトをうまく頼ってほしいです。

    あとはサラー(なら問題無いとは決して言えませんが)よりもマネのようなタイプが少し苦手なので、リヴァプール戦で朧げながら実力を測れそうです。

    オフェンスに関しては文句のつけようが無いモノを持っているので、時間が経てばチームから攻撃力として頼られるようになると思います。

    日本人ということを抜きにしても、CB本職でここまでワクワクさせてくれる選手は稀有なので純粋に観るのが楽しい選手で応援してます。

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