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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

デ・ヘア、ストーンズ、ベラヒーノ。がんばってほしい…移籍が叶わなかった選手たち

ダヴィド・デ・ヘアのレアル・マドリード移籍不成立の一件は、来年以降、デッドラインデーが近づくとプレミアリーグ関連のニュースでメディアが必ずネタとして持ち出すような、インパクトの強いゴシップになってしまいました。少なくとも、2人のGKの合意を取ったうえで移籍書類を半日でまとめなければならないという複雑なディールについていえるのは、元々がどちらかが少しでもしくじれば時間切れになるハイリスクなお話だった、ということはいえそうです。「レアル・マドリードがもっと早く交渉を再開していれば…」「マンチェスター・ユナイテッドが危ないとわかった時点でストップをかけていれば…」などなど、後出しジャンケンでいえることはいくらでもありますが、今さら「どちらが悪い」などど犯人探しをしても仕方がないでしょう。

レアル・マドリードは来年まで待てないぐらいデ・ヘアをほしがっており、マンチェスター・ユナイテッドにとっては「ナバス+30億円を超えるキャッシュ」という条件は抗えないほど魅力的だったのだと思われます。結果的には、両者とも、自チームのキープレイヤーのモチベーションに悪影響を残すかもしれないという大きな痛手を負いました。ネット上では、わざとやったのでは…といった声もあるようですが、対外的にネガティブな印象を与えるようなトラブルを、これだけの手間をかけてわざわざ起こすチームはないはずです。

デ・ヘア、ストーンズ、ベラヒーノ。ひとりのプレミアリーグファンとして願うのは、求めていた移籍が実現しなかった選手たちにはぜひとも結果を残していただき、素晴らしいプロフェッショナルであるところを見せてほしいということです。「ジャギエルカの横で学びたい」と、元よりエヴァートンの環境に対してポジティブだったストーンズは大丈夫でしょう。プレミアリーグで年間30試合以上に出たことがない若きCBには、レギュラー完全定着、欧州大会出場権獲得、ユーロ予選と多くの目標があります。心配なのは、「クラブが僕をどう扱ったか…悲しくていえないぐらいだ。(WBA会長の)ジェレミー・ピースのためには今後一切プレイしないとはっきりいえる」と、クラブとの信頼関係が壊れてしまったベラヒーノです。対話を重ねるという地道な解決策しかありませんが、昨季プレミアリーグで14ゴールを挙げた22歳のタレントには、早くピッチに戻ってきてくれとしかいえません。「プロスポーツの選手は、結んだ契約は全うしないといけない」という1点においては、クラブに理があるのも確かです。

デ・ヘアについて、「ベンチに座らされるのではないか」というネガティブな見方もあるようですが、ファン・ハール監督はチームに必要な実力を示した選手をサッカー以外の理由で外したりはしないでしょう。昨夏、戦力外と見做され移籍寸前までいきながら、負傷でクラブに残ったマルアン・フェライニは、その後持てる力をアピールして信頼を得ることに成功しました。選手の好き嫌いが多いと伝えられる指揮官だけに、いろいろいいたくなる方がいらっしゃるのはわかるものの、やってもいないことを予断で非難されるのは理不尽なお話で、プロは行為と結果に対して語られるべきだと思います。直近のプレミアリーグを観れば、マンチェスター・ユナイテッドがロメロで安定的な守備網を築けないのは明らかです。いろいろあったものの、残留が決まりました。デ・ヘアにはユーロ優勝という目標もあります。絶対的守護神の今季初戦は、9月12日のプレミアリーグ第5節、リヴァプール戦になると信じています。

1年前、トッテナムに移籍したいと訴え、クラブと揉めて数日練習を休んだシュナイデルランは、その後セインツをヨーロッパリーグ出場権獲得に導く大活躍をして、この夏晴れてマンチェスター・ユナイテッドに移籍。クラブ・ブルッヘと争ったプレーオフを自らの奮闘で勝利し、夢だったチャンピオンズリーグ出場権を勝ち取りました。私は、走って走って走り抜いてチームの守備と攻撃を支え続けてくれる彼の熱烈なファンになりました。ストーンズ、ベラヒーノ、デ・ヘアには、クラブのサポーターが「エースのおかげでいいシーズンだった」といえるような活躍を期待しています。シュナイデルランがそうだったように。(モルガン・シュナイデルラン 写真著作者/Matt Janzer)

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