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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

中盤センターに入ってからは6戦5勝!マン・ユナイテッドは「エリクセンのジレンマ」を解決できるのか?

マンチェスター・ユナイテッドのサポーターの多くは、ポール・ポグバがいたことを、遠い昔のように感じているのではないでしょうか。忘れさせてくれたのは、クリスティアン・エリクセン。30歳になった稀代のプレーメイカーは、セントラルMFという新しい役割を得て、テン・ハフのチームになくてはならない存在になりつつあります。

ホームでブライトンに敗れたプレミアリーグの開幕戦は、フォルスナイン。4-0惨敗のブレントフォード戦では、アンカーに配されました。試行錯誤を続けていたテン・ハフ監督は、背水の陣となったリヴァプール戦で、2センターの左で起用。以来、マンチェスター・ユナイテッドは公式戦5勝1敗と立ち直っています。

「先週、オールド・トラッフォードで喫した唯一の敗戦も、レアル・ソシエダがリードしたとき、エリクセンは既に交代させられていた」と指摘するのは、「マンチェスター・イブニングニュース」。マン・ユナイテッドに張り付いているライターのリチャード・フェイさんは、「誰も抜き去ることができない存在」と激賞しています。

プレミアリーグ6節のアーセナル戦は、エリクセンとブルーノ・フェルナンデスの連携が冴えたベストバウトでした。先制ゴールは、エリクセンがブルーノに通した鋭いパスから、右につながりアントニーがフィニッシュ。勝ち越しゴールも、エリクセンからブルーノ、ラシュフォードのカウンターで、3点めはブルーノの絶妙なスルーパスでエリクセンが抜け出しました

勝てるようになったチームをレポートするリチャード・フェイさんは、マンチェスター・ユナイテッドは「エリクセンのジレンマ」を解決する術を持っていないと主張しています。これまでは週に1試合のペースだったので、14番は全試合先発出場ですが、ワールドカップが終わるとスケジュールは一気にタイトになります。

「ワールドカップの翌月、ユナイテッドがクラブサッカーに戻れば、テン・ハグは真のジレンマに陥る。彼にとって間違いなく最も重要な選手は、シーズンのすべての試合に出場することを当てにできない選手だからだ」

「エリクセンは、ラファエル・ヴァランと『最重要』のタグを争っている。しかし、フランス人選手の代役には有力な選択肢がある一方で、元トッテナムが欠場すると、クオリティが大きく低下してしまう」

カソルラ、ジェラード、フェルナンジーニョ…プレミアリーグの歴史には、いるかいないかでチームの質が変わってしまうと評されたキーマンがいました。年が明ける頃、エリクセンもそういう選手のひとりと目されているかもしれません。

ファン・デ・ベークの蘇生、カゼミーロのフィット…改善するための素材はあれど、彼らにエリクセンと同じ仕事を求めるのは酷でしょう。マジカルなFK、サイドからの高速クロス、狭い空間をものともしないスルーパス、精度が高いロングフィード。このままいけば、マンチェスター・ユナイテッドの最終着地は、エリクセンの出場時間とリンクしそうです。

テン・ハフ監督の戦略・戦術に期待するより、彼が無事にシーズンを終えることを祈ったほうがいいのかもしれません。次戦はマンチェスターダービー。天才が託されるのは、「デブライネから自由を奪いつつ、カウンターを成功させる」という難易度の高いミッションです。何卒よろしくお願いいたします!


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