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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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直近7試合で7発!ニューカッスルの攻撃をリードするミゲル・アルミロン、ゴール量産の理由。

サウジアラビアの資本が入ると決まったとき、ニューカッスルはいずれ強くなるだろうと思っていました。しかし、この夏の補強でここまで強くなるとは思いませんでした。プレミアリーグ14試合7勝6分1敗で、堂々の3位。唯一の敗戦はアンフィールドで、98分にフィルミーノが決めるまでイーブンの惜敗でした。

直近のプレミアリーグ9試合で6勝3分。負けないチームになったニューカッスルですが、移籍市場での立ち回りは、オイルマネーが入ったクラブとは思えない淡白なものでした。3000万ポンドを超える高額ディールは、リールから獲得したスヴェン・ボットマンと、レアル・ソシエダから引き抜いたアレクサンドル・イサクのみです。

守護神ポープの獲得は大ヒット。マット・ターゲットの買い取りも妥当ですが、続々とワールドクラスを引き入れたビッグ6ほどの迫力はありません。しかも、プレミアリーグ開幕から数試合が過ぎると、期待のイサクと大黒柱のサン=マクシマンがダブルで負傷リタイア。普通のクラブなら、得点力が大きくダウンしてしまうでしょう。

ところが現在のニューカッスルのゴール数は、リーグ3位の28発。中盤センターのブルーノ・ギマランイスが攻撃の起点となり、イサクのポジションに入ったカラム・ウィルソンは10戦6発と好調をキープしています。特筆すべきは、突如ゴールゲッターと化したミゲル・アルミロン。最初の7試合は1ゴールだった右サイドのアタッカーは、直近の7試合で7ゴールを決めています。

2019年1月の入団以降の4シーズンは、プレミアリーグ110試合9ゴールと今ひとつだったアルミロンが、ゴールを量産できるようになったのはなぜでしょうか。「スカイスポーツ」のローラ・ハンター記者が、スタッツとプレーエリアを分析しています。2021-22シーズンは14試合ノーゴール、今季は8ゴール。90分あたりのオンターゲットは、0.4から1.0と急増しています。

敵陣ボックスでのタッチは、2.3から5.1。ファイナルサードでのパス成功も、7.9から16.0と倍増です。ヒートマップを見ると、突然変異の理由は簡単に説明できます。ハーフラインの手前でプレイする機会が激減し、大半の時間を敵陣で過ごすようになったのが、得点力UPにつながっているのです。

2021年11月に就任したエディ・ハウ監督が実施したのは、前線からのプレスの強化と、攻撃陣の役割の明確化です。自由に動き回れるようになったアルミロンは、後方に戻るシーンが減り、右のタッチライン際で効果的にプレイできるようになりました。高い位置でボールをもらい、迷わずカットイン。シュートを打てるエリアで持ち味を発揮し、ハーランドに匹敵するペースでゴールをゲットしています。

個々に求められていることがシンプルになり、自信に満ち溢れたチームの快進撃は、しばらく続くのではないでしょうか。14節のアストン・ヴィラ戦でサン=マクシマンが復帰し、慣らし運転を始めています。

次節の相手は、プレミアリーグで4戦連続勝利なしのチェルシー。仕上がったチームと試行錯誤のチームの対決は、セント・ジェームズ・パークの情熱的なサポーターを味方につけたホームチーム推しです。(ミゲル・アルミロン 写真著作者/Eric.Jason.Cross)


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