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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

巻き返しのキーマンとして期待したいハーヴェイ・エリオット。前半戦でリーグTOPのスタッツとは!?

プレミアリーグ14試合で6勝4分4敗の6位。リヴァプールにとって、2022-23シーズンの序盤は、あまりにも苦しい季節でした。昨シーズンは、4冠すべてで最後の試合まで優勝を争い、カラバオカップとFAカップを制覇。63試合を戦い、敗れた相手はウェストハム、レスター、インテル、レアル・マドリードだけでした。

今季は、クリスマスを前にして既に公式戦5敗。不振の理由を特定するのは難しいでしょう。すべてのポジションで、負傷者が続出。モー・サラーの14試合6ゴールは、2017年の入団以来、最悪のスタートです。鳴り物入りのニューフェイス、ダルウィン・ヌニェスはフィットするのに時間がかかり、出遅れたジョッタは早々に負傷リタイアとなり、未だノーゴールです。

ファビーニョは守備におけるミスが目立ち、チアゴは最初の2ヵ月の大半を欠場。ナビ・ケイタは終始不在で、カーティス・ジョーンズは先発出場1試合に留まっています。最終ラインも、昨季のレベルにはほど遠い出来でした。ファン・ダイクはかつての凄みを失い、アーノルドはアシストゼロ。コナテとマティプは出場時間が少なく、失点17と彼ららしくない数字を残しています。

手離しで称賛できるのは、プレミアリーグ13試合7ゴール3アシストと復活したフィルミーノと、セーブ率リーグ5位のアリソンぐらいではないでしょうか。サディオ・マネの退団の影響は、いかばかりだったのか。クロップ就任以来、最強といわれたチームでビッグタイトルを獲り逃し、バーンアウトしてしまった選手もいたのかもしれません。

首位アーセナルとは15ポイント差で、落ちてくれるのを待つしかありませんが、1試合消化が多い4位トッテナムとの7ポイント差は、射程圏内です。ワールドカップによる変則スケジュールは、今のレッズにとってはポジティブでしょう。前線はダルウィン・ヌニェス以外、全員お休み。最終ラインも、カタールでフル出場となりそうなのはファン・ダイクぐらいです。

後半戦で巻き返したいレッズは、ヴィラ、レスター、ブレントフォードとの3試合で、ロケットリスタートを決めなければなりません。チームを浮上させるキーマンとして、私が注目しているのは、19歳のハーヴェイ・エリオットです。

公式戦22試合3ゴール1アシストは、攻撃的なインサイドMFとしてはもの足りない数字ですが、「リヴァプールエコー」のアンドリュー・ベアズリー記者は、ある数字に着目して「彼はトップクラス」と主張しています。

「ボーンマス戦でサラーが外したシーンと、クリスタル・パレス戦でダルウィン・ヌニェスがポストに当てた決定機は、彼にアシストが付くべきだった」と指摘する記者は、アシストよりも「xGBuildup」に着目してほしいといっています。この数字の定義を説明するのは難しいのですが、こんな表現で伝わるでしょうか?

「シュートに至るすべての流れにおいて、最後に打った選手とキーパスを出した選手の前に、パスやドリブルを成功させた選手全員に付く数字」。つまり、誰かがシュートを打つ前に的確につないだ選手にポイントが付くということです。今季のエリオットは、90分あたり0.66。300分以上出場しているプレーヤーのなかでは、デブライネをしのぐNo.1だそうです。

ボックスの右手前から、ファーに落とす浮き球は高精度。先読み力を磨いて、周囲を大胆に動かせるようになれれば、「左利きのデブライネ」に近づくのではないでしょうか。エリオットがゴールとアシストのいずれかを2ケタに乗せたとき、レッズは自ずとTOP4に食い込んでいるはずです。ファビオ・カルヴァーリョとともに、後半戦のブレイクを期待しましょう。(ハーヴェイ・エリオット 写真著作者/Werner100359)


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