偏愛的プレミアリーグ見聞録

プレミアリーグ奪還をめざすマンチェスター・シティの動きが活発です。先日発表があったスペイン人MFヘスス・ナバスに加えて、今度はセンターMFの元ブラジル代表、フェルナンジーニョの獲得が発表されました。おそらく、相当なブラジルサッカーファンか、もしくはウクライナサッカーファンしか知らない選手でしょう。ウクライナのトップクラブ、シャフタル・ドネツクに8年間所属し、6度のリーグ優勝に貢献。ブラジル代表として5試合に出場しています。

そう、プレミアリーグファンにはあまり馴染みがなさそうと思いましたが、チェルシーサポーターだけは別ですね。昨季、チェルシーはシャフタル・ドネツクに足元をすくわれ、チャンピオンズリーグでグループリーグ敗退を喫したわけですが、アウェイのドンバス・アレーナでの一戦で、決勝ゴールを挙げたのがこの選手です。ハビ・ガルシアが期待外れで、ヤヤ・トゥレ不在時に不安定になりやすい中盤の真ん中を強固にする、というのがこの補強の意図でしょう。これはギャレス・バリーやロドウェルの目の色を変えるには充分です。

移籍金は3000～3400ポンド（45億～51億円）と伝えられているので、ヘスス・ナバス以上の投資ですね。このオフのマンチェスター・シティは気合が入っています。テベス次第で前をもうひとりと、後ろの選手の補強にも動くのではないでしょうか。マンチェスター・ユナイテッドは、ペニャロール所属の若手右SB、バレラの獲得しかできておりません。選手を獲得することと、チームが強くなることは必ずしもイコールじゃないとわかっていながらも、ライバルの派手で的確な動きに焦りを覚えます。ルーニー問題に早く決着をつけて、完全に目線を来季に向けてほしいと願うばかりです。（写真著作者/Валерий Дудуш）