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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ガナーズ戦の幻の1発…日本のファンは「三笘の1ミリ!」、現地では「あれはオフサイドじゃない!」

VARがオフサイドを示したあのシーンで、「三笘の1ミリ!」と叫んだ方が多かったようですが、むしろ先制ゴールのほうがその言葉にふさわしかったのではないでしょうか。ブカヨ・サカ、ウーデゴーア、エンケティアが決めたアーセナルが0-3でリードの65分。攻め続けていたブライトンは、勝負を諦めているようには見えませんでした。

3分前に入ったばかりだった冨安健洋とのマッチアップ。右のフルバックから奪った三笘薫は、エストゥピニャンとワンツーをかわし、後ろにいたコルウェルに預けました。パスを受けたビリー・ギルモアがゆっくりドリブルで上がり、前線に目を向けると、ガナーズの右サイドはマークがずれていました

トーマスとウーデゴーアの間を通したボールがパスカル・グロスへ。引っ張り出された冨安健洋は、ミドルシュートをケアしており、外へのパスコースが空いています。シュートを諦めた13番が、冨安の脇で空いていた三笘にラストパス。22番に出た瞬間、逆サイドのガブリエウと、どちらが前に出ていたかは微妙でした。

迷いなく放ったワントラップの一撃は、まっすぐ右のサイドネットへ。VARは、三笘の膝とガブリエウの肩を対象としています。ラインの色はグリーン。1-3としたブライトンは、6分後にウーデゴーアのスルーパスからマルティネッリに決められますが、77分にファーガソンがサリバのミスを突いて2-4としました。VARが再び三笘を繰り返しチェックしたのは、89分でした。

左サイドから、パスカル・グロスがスローイン。ファーガソンのトラップが浮いたのを見た三笘は、一瞬でギアをトップに入れ、巧みなタッチでサカと冨安を置き去りにしました。カットインから右足で放ったシュートはホールディングのつま先に触れ、またも右のサイドネット。アルテタ監督はすぐに選手を落ち着かせようとしており、オフサイドを主張する者はいませんでした。

2度めのVARは、冨安と三笘をチェックしています。ファーガソンが触った瞬間、三笘の右足が空中で残っており、レッドライン。戻りオフサイドを取られたブライトンは、日本代表の2発めで3-4に迫っていれば、猛攻を続けて1ポイントをゲットできていたかもしれません。

このシーンを見たニッポンのグーナーや代表ファンは、「三笘の1ミリ!」「いや、逆1ミリ!」と大いに盛り上がりましたが、現地のプレミアリーグファンは違う見方で沸騰しました。「ザ・サン」の記事から、グーナーとブライトンサポーターの声を拾ってみましょう。まずは、ゴールを奪われたと憤慨しているホームチームのサポーターからどうぞ。

「三笘の2点めは、なぜオフサイドルールを変える必要があるかを完璧に表現している」
「ボールは前にプレイされていたっけ?私がオフサイドのルールを勘違いしている?」
「ボールは後ろに出ただろう?だからオフサイドになるはずがない!」
「なぜVARが関与したんだ?惜しかった。影響が大きすぎる。自由で楽しいゲームを見たかったのに。かわいそうとしかいいようがない」

4番めの声はともかく、「後ろに出たボールだった」「前に進んでいないのにオフサイド?」という疑問が多数を占めています。さらに、「パスじゃなく、こぼれ球を拾っただけなのにオフサイドなのか」という指摘もあったようです。ジャッジに安堵したグーナーからも、こんな声が挙がっています。

「私はアーセナルのファンで、VARを支持しているけど、あの3点めを覆す意味がわからない」
「あのようなシーンを回避すべく、ルールを調整しなければならない」

いやー、これは乗っかりたくなります。オフサイドの本来の趣旨を汲めば、「前に出ていないボールへの関与はOKではないか?」という声にうなずいてしまいそうです。「対象が三笘だから」「自分はグーナーではないから」ではありますが…。

今季公式戦で14試合3ゴール1アシスト。ワールドカップで注目度が高まったウインガーを見ていると、後半戦でゴールを重ねてビッグクラブからオファーという気が早い妄想を止められません。とはいえ、プレミアリーグのビッグ6は、「左サイドは間に合っています」というクラブが多く、オファーがあってもバックアッパーという話になりそうです。

ラシュフォード、グリーリッシュ、コーディー・ガクポ、ルイス・ディアス、マルティネッリ、ソン・フンミン…。彼らからポジションを奪取するのは至難の業です。そういえば、試合後にこんなツイートがあったことだけ、紹介しておきたいと思います。「talkSPORT」のトム・レニー記者です。

How long until Kaoru Mitoma is linked to Chelsea?

あるとしたら、そこですね…!


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